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グランドカバーに使えてコンパクト『おすすめ常緑低木11選』~初心者に育てやすく冬枯れしない丈夫な植物を様々なタイプから紹介!

 グランドカバー(グラウンドカバー)は,背丈が低く地面(グラウンド)を覆うように成長してカバーしてくれる植物です。グランドカバーは様々な種類ありますが,冬に枯れてしまうもの,枯れたように見た目が悪くなってしまうものも多いと思います。自分も1~2年前はいろいろなグランドカバーをかなり数試して来ましたが「最初(春夏)は綺麗なんだけど,冬の姿が・・」と思うこともしばしば。今回は,グランドカバーに使える背丈の低い『常緑低木』を,様々なタイプ(花木,ハーブ,コニファー,洋風,和風等)から選んで記事にしてみました。

 低木のグランドカバーに当てはまる条件としては,以下の条件としました。

  1. 草花ではなく低木である
  2. 夏枯れ・冬枯れせずに常緑をキープ
  3. グランドカバーとして成長後もコンパクトで高さ50cm以下をキープ
  4. グランドカバーとして枝・葉が高密度

 草花系でも常緑をキープできる植物はこちらの記事にまとめています。 

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グランドカバーに低木がおすすめな理由

 既に上で何個か書いたものがありますが,改めて低木のおすすめ理由を整理してみました。

常緑性が高い

 草花でも一年中宇キープできるものはありますが,それでもそれなりにダメージを受けているなと感じる植物が多いです。低木は,パっと見,季節の差が分からない程(紅葉による変色は別として)1年中元気なものも多いです。

雑草防止能力が高い

 グランドカバーが雑草を防ぐことができるのは,土面をカバーして雑草の種が飛来してくるのを防ぐだけではなく,根張りの効果もあります。そのため,根張りの強い雑草だと,一部の草花系グランドカバーは負けてしまうことあります。低木は『木』だけあって,根張りが草花と比べてていいので,根を地面に張り巡らせて雑草の根張りに負けることが無いです。

高さがでる

 一般的な草花系のグランドカバーは草丈は10~20cmくらいです。今回ご紹介した低木は高さ20~60cmくらいとそこそこ高さがあります。背の高い(2~3m以上)シンボルツリーの株元に植えるグランドカバーの場合,高さのバランスから30cmくらい高さがあったほうが見栄えがする場合も多いと思います。高さの選択肢のある低木はおすすめです。

 

グランドカバーにも使える常緑低木11選

①アベリアホープレイズ・コンフェッティ

f:id:enoshima07:20200514092400j:plain 矮性のアベリアの2品種で,低木グランドカバーの代表格です。マンションの花壇などでもよく見かけます。兎に角丈夫で,成長もはやくなく扱いやすい低木です。ホープレイズは,緑葉に黄色の斑入り,コンフェッティは緑葉に白色の斑入りです。斑入り葉が1年中美しく,初夏から秋まで長期間,薄ピンクの花も咲かせます。

 かなりおすすめの低木グランドカバーです。

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アベリアコンフェッティ(左),アベリアホープレイズ(右)

 アベリアの成長について下の記事で詳しく書いています。

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②這性ローズマリー

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ハーブの定番ローズマリーです。ローズマリーでも立性は最大2mくらい,半立性でも1m近くになりますが、這性は30cmくらいにしかならないのでグランドカバーに使えます。ポット苗から育てると,地面のカバー率は高くないですが,大きくなると一年を覆うことができます。また,花は秋から春まで長期間咲き,満開時はとても見事です。 

 こちら我が家の這性ローズマリー(プロストラータス)です。まだとても小さいですが,花壇のブロックを這うように,下に垂れるように成長し始めています。開花が楽しみです。

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ローズマリー・プロストラータス


ローズマリー・プロストラータス(クリーピング) ハーブ苗 半匍匐(ほふく)性

 次は,半這性のローズマリーで最も濃い青花と言われる『モーツァルトブルー』です。シンボルツリーとして植えている『シマトネリコ』の株元のグランドカバーとして活躍してくれています。剪定をすれば,高さ60cm以下でなら十分管理できます。他に,ここで紹介している『アベリア・ホープレイズ』,『ハツユキカズラ』があります。シルバーリーフの『ヘリクリサム・コルマ』は見た目も良く大きくならなくて最高なんですが,枝葉の密度が低いということと,横に伸びて成長する訳ではないので今回は選外としました。

 いずれもグランドカバーとはいっても30cmくらいの丈があり,高さ2~3mあるシンボルツリー下草としてはバランスが良く最適だと思います。

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シンボルツリー(シマトネリコ)の下に植えた低木類,左から①ローズマリーモーツァルトブルー,②アベリアホープレイズ,③ヘリクリサム コルマ,④ハツユキカズラ

↓こちらは這性ローズマリーの代表格『プロストラータス』の成長記録です。

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↓こちらは半這性ローズマリー『モーツァルトブルー』の成長記録です。

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③チェッカーベリー

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 チェッカーベリーは,冬場には赤い実を実らせて,クリスマスシーズンが旬な植物です。常緑グランドカバーとしても使えて,高さはせいぜい20cm程度です。また,初夏にはスズランに似た可愛らしい白い花が咲きます。葉,赤い実,花と見どころの多い植物だと思います。

 こちらちょっと葉色が悪いですが・・,我が家のチェッカーベリーです。初夏になり,白い花を咲かせています。 

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チェッカーベリー(2020年5月)

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「実ナシ」赤い実がかわいらしい チェッカーベリー 2.5号苗(b20)

 

④ハツユキカズラ

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 ハツユキカズラの魅力は季節によって変化する葉色です。春に芽吹き,初夏にピンクや斑入りのカラフルな葉色となり,秋から冬にかけて紅葉します。とても見所の多い常緑低木だと思います。

 ハツユキカズラは花壇の隙間を埋めたり,壁を這わせたりいろいろな使い方がされます。我が家の庭ではそれなりに広さのエリアで,ちゃんとグランドカバーとして機能してくれています。

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ハツユキカズラ(2020年5月)

 草花に分類されている場合もありまります。そのため,常緑グランドカバーをまとめた下記記事にも載せています。

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⑤オタフクナンテン

 こちらも定番のグランドカバーです。とても強健で,かつ成長が遅いので枝が暴れるようなこともなく,とても管理しやすいです。このようなメンテ不要の性質から,公共の花壇などいたるところで見かけます。冬場には,真っ赤に紅葉し,季節の変化を感じたり,他の植物と合わせたりと楽しむことができます。

 こちらは我が家のオタフクナンテンで,初夏は青々としています。

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オタフクナンテン(2020年6月)

 冬になると真っ赤に紅葉して本当に美しいです。ちょっと和っぽい雰囲気もありますが,洋庭にも合います。葉を落とさずきれいに紅葉してくれる植物は意外と少ないので,オタフクナンテンの存在は貴重です。

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オタフクナンテンと合わせたゴールデンモップ,ラベンダーグロッソ(2020年2月)

 個人的な話で恐縮ですが,展示会に出張(東京ビッグサイト)のときに見かけたオタフクナンテンです。我が家と同じで,ゴールデンモップと合わせていてとてもキレイです。(我が家がこれを見て真似したのですが。。)

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⑥タイム

 こちらは草花のグランドカバー用のタイム(クリーピングタイムなど)の方ではなく,ここではハーブとしても使える低木のタイムです。料理にも使え,一石二鳥という意味でもおすすめのグランドカバーです。高さは,クリーピングタイムが10cmくらいしかないのに対して,30cm程と少し高くなりますが,ちゃんと地面をカバーしてくれます。また,初夏に咲く花はそれほど高密度ではないですが,控え目でかわいらしいです。クリーピングタイムの花は春先なので時期も違っていて面白いですね。

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フレンチタイム(2020年5月)

  這性タイムはハーブとしては使えないですが,グランドカバーとしてはかなりおすすめです。タイム全般については下記の記事をご覧ください。

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↓こちらは料理に最適な『フレンチタイム』の成長記録です。

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⑦ヒペリカム

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ヒペリカム(2020年10月上旬)

 少しマイナーかもしれませんが,絶対おすすめなのが黄金葉の『ヒペリカム・ゴールドフォーム』です。常緑の黄金葉が魅力なのはもちろん,初夏には存在感のある花が咲き,冬には紅葉もします。またグランドカバーに求められるコンパクトさも兼ね揃えています。おすすめポイント満載の常緑植物です。(*関東以北の寒い地域では,冬に少し葉を落とします。)

ヒペリカム・ゴールドフォームの寄せ植え(2022年5月下旬)

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⑧ヤブコウジ

  少し和の雰囲気のあるグランドカバーです。チェッカーベリーと同様に,冬には赤い実がなります。低木らしく,他のものと比べても枝ぶりはかなりしっかりしていて,一見丈が大きくなりそうですが,実際育ててみると20cmくらいにしかなりません。斑入りのものがおしゃれでおすすめです。

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⑨ワイヤープランツ

 ワイヤープランツは一見草っぽく見えますが,『つる性低木』に分類されるようです。耐暑性,耐寒性ともに強く,一年中きれいな葉を楽しませてくれます。夏から秋にかけて小さな薄緑色の花を咲かせますが,目立たず鑑賞価値は低いです。ワイヤープランツは耐陰性もあります。

 我が家の北側の庭でも常緑で,きれいに育ってくれています。花へのこだわりがなく,葉姿が気に入れば,グランドカバーとしては一番のおすすめかもしれないです。

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ワイヤープランツ (2019/11)

 また斑入りのものもあり,こちらのほうが(値段も少し上がりますが)鑑賞価値が高くおすすめです。

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 少し注意すべきはその繁殖力の高さでしょうか。隣に植えてある低木『ナワシログミ・マリリン』に絡みついて,1mくらいよじ登っていました。伸びすぎた分のカットは容易ですが,生育期の春夏は注意してみた方が良いかもしれません。

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↓こちらは我が家の『ワイヤープランツ』の成長記録です。

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⑩這性コニファー

  コニファーというとかなり大きくなるイメージをお持ちの方も多いと思いますが,こちらは這性のコニファーです。特におすすめは,葉が青みががって美しい『ブルースター』,『ブルーカーペット』,『ブルーパシフィック』です。我が家では,『ブルースター』,『ブルーカーペット』を育てています。少し重厚感や和のテイストが欲しい場合にもおすすめの低木です。

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這性コニファー『ブルーカーペット』(2020年5月)

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這性コニファー:ブルースター(2020年2月)


コニファー ブルーカーペット 5号ポット苗 庭木 グランドカバー

 


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  オタフクナンテンのところで出てきた黄金葉が美しい『ゴールデンモップ』も少しの剪定で60cm以下で管理できます。似た種類で『フィリフェラ・オーレア』がありますが,『ゴールデンモップ』の方が幹が立ち上がりにくく,枝葉が密なので,グランドカバーに向きます。詳しくは下記をご覧ください。

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⑪グレビレア ピンクミゼット

グレビレア・ピンクミゼット(2022年7月中旬)

 

 おすすめ常緑低木グランドカバーの最後として,少し変わり種かもしれませんがオージープランツ(オーストラリア原産)の『グレビレア(グレヴィレア)』の紹介です。グレビレアは非常にたくさんの種類がありますが(約250種類),グランドカバーにも使えるコンパクトな一押しのグレビレアが『グレビレア・ピンクミゼット』です。

 おすすめのポイントはなんといっても,特徴的な南国風のピンク花とその開花期の長さです。4-11月の半年以上ずっと咲いてくれます。また,クールな細葉も常緑と密に茂るので,雑草抑制にも効果的です。

↓こちらの記事で我が家の「ピンクミゼット」の成長記録を詳しく扱っています。

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↓ 少しマイナーな「グレビレア」ですが,こちらで購入できます。

まとめ

  今回は,真夏・真冬にも耐えられる低木グランドカバーを様々なタイプからご紹介しました。いずれも1年中葉が美しいだけでなく,成長がゆっくりで管理もとても楽です。また,紅葉や実が成ったりと見所の多い植物が多いです。庭づくりの役にたてれば幸いです。