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【這性ローズマリー・プロストラータス】2年間の成長と開花~花壇から垂らすように育成

 今回は,ハーブとしてメジャーなローズマリーの這性(=匍匐性)の品種『ローズマリー・プロストラータス』について記事にしてみました。『プロストラータス(prostratus)』はラテン語で「地を這う」との意味だそうで,半這性など他にいろいろな這性品種がある中でも背が低く,横に広がって成長する品種です。花色は淡い青色です。以前記事にしました半這性の『ローズマリー・モーツァルトブルー』などの濃い青色と比較すると,かなり雰囲気が異なります。

 我が家では,『ローズマリー・プロストラータス』の這う性質を利用して,高めの花壇の最前列に地植えして,垂らすように育成してみました。実際,1年半ほど育ててみて,花壇から垂れ下がり,ついに地面にタッチダウン,と狙い通り仕立てることができています。今回は,その成長から開花までの様子についてご紹介します。

 

↓ローズマリーの中で最も濃い青と言われる半這性のローズマリー『モーツァルトブルー』の育成日記はこちらで記事にしています。良かったら併せてご覧ください。

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基本情報

種類 常緑低木
Rosemary Prostratus
花色

水色,薄い青

開花時期 10~6月(4季咲き)
最大樹高

30cm(這性のため)

耐暑性/耐寒性 強/強(耐寒温度-10℃)

ローズマリーの種類(*『モーツァルトブルー』の記事の内容を再掲)

 樹形によって,這性(30cm),半這性(60cm),立性(1~1.5m)に分類されます。これらの大まかな使い分けとしては、這性は常緑のグランドカバー(こちらの記事でも紹介)として使ったり,花壇から垂らしたりして使うのがおすすめです。半這性は,グランドカバーや花壇の前方の低木として使い易いと思います。立性は,垣根や庭木として使うのがおすすめかと思います。

 それぞれの品種で,特に園芸店などで良く見かける代表的なものは次になります(本当に品種がたくさんあるのでほんの一部です)。

  • 這性:プロストラータス,ダンシングウォーター
  • 半這性:モーツァルトブルー,フォタブルー,ディーブブルー
  • 立性:マリンブルー,トスカナブルー

ローズマリーの水やり

  ローズマリー全般がそうですが,特に這性では枝が混み入り易く,育成して1年以内くらいの充実する前の若い株だと,夏場の高温多湿で根腐れする危険性があります。(実際何度か蒸れで枯らしたことがあります)できるだけ蒸れないように,乾燥気味に育てます。

ローズマリーの剪定

 蒸れないように,適宜混みいった枝を切る透かし剪定をした方がよいです。また,株を充実させるために,脇芽の成長を促す,切り戻し剪定を行うことでボリュームアップできます。

ローズマリーの病害虫

  蒸れにさえ気をつければ,病害虫の被害は殆どないと思います。

 

成長記録

2019年11月

 園芸店で『ローズマリー・プロストラータス』の3号ポット苗を購入しました。

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ローズマリー・プロストラータス3号ポット(我が家の庭にて)

  植えたのは,以前に記事にもした家の東側の花壇の一角です。西を向いているので,正午から特に夕方にかけて陽が良く当たる場所です。あとで全景がでてきますが,花壇の高さは50cmほどです。

 ローズマリーの上の赤い葉が『オタフクナンテン』,その上の黄色い葉のコニファーが『ゴールデンモップ』です。赤,黄色(黄金色)に,ローズマリーの濃いめの緑と開花時の薄い青色のコントラストを狙って,この組み合わせにしてみました。

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東側の花壇に植えたローズマリー・プロストラータス,奥が東,手前が西(2019年11月)

  こちらの『オタフクナンテン』と『ゴールデンモップ』を使った赤と黄色の組み合わせについては,こちらの記事に書いていますので,良かったら併せてご覧ください。

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2020年2月

 真冬になってきました。冬になって寒さに当たることで,『ゴールデンモップ』の黄金と,『オタフクナンテン』の紅葉が際立ってきています。

『ローズマリー・プロストラータス』は秋から冬にかけての成長で,花壇の上の平らな部分によじ登る・・というか届くようになってきました。

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ローズマリー・プロストラータス(2020年2月)

2020年4月

 春になりました。これまで全景を写していなかったのですが,家の東側はこんな感じになっています。ローズマリーはまだ小さく見つけにくいですが,写真中央の黄金葉の『ゴールデンモップ』の下あたりにいます。花壇の高さは50cmほどです。

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東向き花壇(2020年4月)

 赤ピンクに開花している『シャクナゲ』,その左の『マツ』と,なんだか和洋折衷な雰囲気で不思議なエリアですが,この庭については次の記事に書いていますので,良かったらご覧ください。  

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 ローズマリーに話を戻して,こちらがアップの写真です。まだ春先なので,冬の状態から殆ど変わっておらず,一番伸びたところで花壇の縁に乗っかったくらいです。

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ローズマリー・プロストラータス(2020年4月下旬)

2020年6月

  5~6月になってだいぶ暖かくなってきたことから,本格的に成長がはじまりました。花壇の縁を乗り越える枝もでてきています。

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ローズマリー・プロストラータス(2020年6月上旬)

2020年8月上旬

  夏場に入り急成長してきました。一番長い枝は,あと10cmくらいで地面に届きそうです。(写真の角度が悪くて分かりにくくてすみません。。)

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ローズマリー・プロストラータス(2020年8月上旬)

2020年10月(タッチダウン!)

 秋になりだいぶ気温も下がってきましたが,ローズマリーの成長は止まりません。10月下旬になってようやくタッチダウンしました(笑)花壇の高さは50cmほどですから,4月から半年あまりで50cm以上伸びたことになります。

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ローズマリープロストラータスがついにタッチダウン!(2020年10月下旬)

2020年12月(開花)

  12月になりついに開花しました。

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ローズマリープロストラータスの開花(2020年12月)

 花色は薄い青色でとてもキレイです。濃い青の『ローズマリー・モーツァルトブルー』とはまた全然違った趣です。

  念のためにもう一度,長さを測ってみました。4月から半年で花壇の高さ50cm以上に伸びていますが,枝がうねって成長していることを考えると,成長は60cm以上くらいかもしれません。かなりの成長速度だと思います。

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ローズマリープロストラータスの開花(2020年12月)

 

また,元々植わっていた『オタフクナンテン』赤と『ゴールデンモップ』黄金色の組み合わせと合わさり,ローズマリーの濃い緑葉と,淡い青色のコントラストが美しいです。

 今後は切り戻し剪定も行って,脇芽の成長を促してボリュームアップを狙っていこうと思っています。

 

 ちなみに1年前の同じくらいの時期に北向きの裏に植えた『ローズマリー・プロストラータス』ですが,こんな形になっています(まだ裏庭は開拓中なので,あまりキレイな写真でなくてすみません。。)。

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裏庭に植えて1年経ったローズマリー・プロストラータス(2020年12月)

 30cmくらいの高さは出て,ややブッシュ状に成長しました。やはり,このタイプのローズマリーは,まさに這うように成長し,寄りかかる「壁があるかないか」で成長後の株姿がだいぶ違うことが分かります。

2021年12月

 さらに1年後の様子です。春夏の成長期を経験して,かなりボリュームアップしています。実際のところ,1年前から全く剪定を行っていません。「適度に剪定して枝分かれさせてボリュームアップを」と思ってましたが,何もせず正解でした。

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ローズマリー・プロストラータス(2021年12月)

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ローズマリー・プロストラータス(2021年12月)

2022年3月

 3月になり,また開花してきました。右手に植わっている這性の「ローズマリー・モーツァルトブルー」の濃い青花とのコラボが素敵です。

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這性ローズマリー・プロストラータス(左)と,ローズマリー・モーツァルトブルー(右)のコラボ(2022年3月上旬)

 株のボリュームだけでなくて,年々開花時の花付きが良くなっていて,花の密度も高くなってきています。

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ローズマリー・プロストラータスの開花(2022年3月中旬)

 「ローズマリー・モーツァルトブルー」とも違った薄い水色の花色が,爽やかでとてもいいですね!

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ローズマリー・プロストラータスの開花(2022年3月中旬)

ちょっとボリュームが出すぎましたし,これ以上伸びると地面についた部分が蒸れて良くないので,そろそろ1度目の剪定を行っていこうと思います。

今回の成長記録の紹介は以上になります。

まとめ

 今回は,背の低い這性のローズマリーの中でも最もメジャーな『プロストラータス』の成長記録と開花情報について記事にしてみました。高さの花壇の前方に植えて育ててみたところ,狙い通り,垂れ下がるような株姿で成長させることができています。這性ローズマリーを同じように仕立てたい方には参考になるのはないかと思います。

 

 青花を咲かせる植物については,こちらの記事もあります。

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