今回はシンボルツリー下のグランドカバー(下草)の寄せ植えについて記事にしてみました。
シンボルツリーを引き立てるグランドカバーの選択や組み合わせは意外と難しいものです。シンボルツリーは大抵目立つところにあるので,1年中枯れずに安定してキレイに見せたい。ただ,1年草を植えてピークを過ぎたら順次植え替え,ということも面倒なのでやりたくない。。
『なるべく手間がかからず,一年中枯れずにキレイで,花が長く咲き,寄せ植えとしての葉色の変化にも富む』という無茶な要求を満たすシンボルツリー下のグランドカバーとその組み合わせはないか・・ということで,検討を重ねて,最終的に落ち着いた低木を中心とした組み合わせについて記事にしてみました。
シンボルツリー:シマトネリコ
こちらが我が家のシンボルツリーの『シマトネリコ』です。2017年の夏頃の外構工事直後に植えたもので,樹高は3.5mくらいです。樹形も良く,枝が混み過ぎることもなく,夏は涼し気でとても気にっています。
シンボルツリー下のグランドカバーを検討したのは,この足元にある,奥行1.5m×幅2mくらいの台形のスペースです。 タイル貼りの門袖とブロックに囲われた,独立したスペースで,とても日当たりのいい場所です(写真はこの後でてきます)。
シンボルツリーを植えた直後からちょくちょくグランドカバーは植えていたのですが,なかなかハマらず,2019年春に全て入れ替えたのが現在の常緑低木のグランドカバーです。
シンボルツリー下のグランドカバーの検討
それではお恥ずかしながら,2018年春頃のシンボルツリー下のグランドカバーがどうなっていたか,見てみたいと思います。
右上から時計回りに「ヘデラ」,シルバーリーフの「シロタエギク」,左下が「ベロニカ・オックスフォードブルー」,その左上に一部開花している「ローダンセマム」,さらに左上に「タイム・ロンギカウリス」となっています。
問題点(2018年)
最終的に全て他の場所に植え替えるなどして,入れ替えることになったのですが,それぞれの次のような困った点がありました。
・ヘデラ:この狭いスペース(1.5m×2m)では繁殖力が強すぎました。廻りの植物を駆逐する勢いでした。
・シロタエギク:こちらも繁殖力が強すぎました。1夏で軽く1mを超えてきて,横にも伸びるので,剪定など手入れが大変でした。また,茎も2cm程度に太くなるので,剪定後の見た目も美しくありませんでした。
・ローダンセマム:お気に入りの植物なのですが,2-5月の間の1~2カ月と花期が短めなので,それ以外の時期に少し寂しい感じに見えました。周りとの兼ね合いもありますが。。
・ベロニカ・オックスフォードブルー:日当たりが良すぎて夏場に元気がなくなって一部が枯れてしまいました。また,開花時期が4-5月と短いのも,シンボルツリーの下草としては少し物足りませんでした⇒他の場所に移植
・タイム・ロンギカウリス:こちらも花期が4-5月の間の1カ月程度なので,開花時は綺麗ですが,やはり花期は短いです。また常緑ではあるのですが,冬になると少し枯れた感じになりますので,常に人目につくシンボルツリー下としては物足りないかなと。。ということで,今では裏庭のグランドカバーとして移植しています。
変更点(2019春~)
①シロタエギク⇒シルバーリーフ要員というのは変わらず,成長の遅い常緑低木の『ヘリクリサム・コルマ』に変更しました。シロタエギク以上の白さで,葉も細く繊細な印象です。
②ローダンセマム・ベロニカオックスフォードブルー⇒常緑低木の『アベリア・ホープレイズ』に変更しました。黄色と緑の斑入り葉の色どりと,白花が4季咲きで半年以上咲く安定感に期待しました。
③タイム・ロンギカウリス⇒同じハーブの常緑低木『ローズマリー・モーツァルトブルー』に変更しました。葉っぱの深緑と,花が咲けば魅力的な濃い青花の色どりも添えられると思いました。
④ 新規:冬の紅葉や葉色の変化が欲しく,常緑低木ですが冬に紅葉する『ハツユキカズラ』を入れてみました。また,ハツユキカズラはツル性なので,タイル貼りの門袖の側面を這わせようとも考えました。
シンボルツリー下の常緑低木グランドカバーの成長記録(2019年~)
2019年12月(冬)
植え付けたのは2019年春でしたので,半年ほど経ってしまってますが,次の写真のような配置で植えてみました。
右上から時計回りに「ハツユキカズラ」,シルバーリーフの「ヘリクリサム・コルマ」,左下が「アベリア・ホープレイズ」,その左上に一部開花している「ローズマリー・モーツァルトブルー」です。
いずれも常緑で耐寒性があるので,冬でも枯れた感じにならないです。
ハツユキカズラは紅葉して真っ赤になっていて,赤,白,黄色,緑のコントラスが美しいと思います。
いずれもまだ成長過程で,地面の土が見えてしまっているので今後の成長に期待です。
2020年4月(春)
春になりました。
早くも,夏の花である『アベリア・ホープレイズ』が早くも開花しました。
ハツユキカズラも,紅葉から変化し,斑入りの新しい葉が出始めています。
ローズマリーは植えて1年が経ちますが,まだ咲いてくれていません。早く濃い青の花を咲かせて欲しいです。。
2020年8月(夏)
夏になりました。 2020年の夏はかなりの猛暑で,他の場所では枯れかけた植物もありましたが,今回の低木グランドカバーはいずれも耐暑性が高いので,全然へっちゃらでした。
それぞれ少しずつ大きくなっていますが、剪定などはしていなく,成長速度はゆっくりです。もう少し土面が見えなくなってくれると嬉しいですね。
2020年11月(秋)
秋になりました。大きな変化はありませんが,ハツユキカズラの一部の葉っぱが紅葉しはじめました。
『アベリア・ホープレイズ 』は初夏からずっと咲いてくれています。
以前,シルバーリーフとして『シロタエギク』を植えていたときは,この時期には春~夏の成長で伸びに伸びて手が付けられなかったのですが,「ヘリクリサム・コルマ」は成長がゆっくりなので管理が楽でとても助かっています。
2021年1月(冬)
シマトネリコ下の低木グランドカバーを植えてから,2回目の冬になりました。
『アベリア・ホープレイズ』は初夏(5月)から1月上旬までずっと開花しててくれています。驚異的な花期の長さです。。
ハツユキカズラも本格的に紅葉してきました。
そして,2019年春に植えた『ローズマリー・モーツァルトブルー』ですが,他の場所に植えた『ローズマリー・モーツァルトブルー』から少し遅れて,ついに花が咲き始めました。
3号ポットからの育成だと,花が咲くまでに1年半程度必要なようです。
赤,白,黄色,緑のコントラスに濃い青(紫)色を加えて,低木寄せ植えグランドカバーの楽しみがさらに増えました。
ここまで四季の移ろいを見てきましたが,常緑なので四季を通じて安定して美しく,紅葉など四季の変化も感じられ,おまけに花も長期間咲いてくれるなど,期待通りの感じに仕上がってきたと思っています。
今後,土面が見えなくなるよう、もう少し成長してくれればと思っています。
今後のアレンジ案
当面は今のままでいいと思っていますが,仮に入れ替えるとしたら,ということで考えてみたいと思います。
まず,『ハツユキカズラ』ですが,門袖を這わせる狙いで植えたのですが,背が低めで,高さが他の低木と合っていないのが少し気になっています。
紅葉要員としては,以前の記事も紹介した『オタフクナンテン』でも良いかなと思っています。
また,黄色と赤の組み合わせということでは,アベリアとハツユキカズラの替わりに,そのままゴールデンモップとオタフクナンテンの組み合わせでも良いとも思います。
また,シルバーリーフの交代要員としては,我が家の別の場所でも育てている『モクビャッコウ』や,こちらの記事も紹介した『這性コニファー』も成長が遅く管理しやすいです。
といろいろと案は浮かびますが,当面は今の,『アベリア』,『ローズマリー』,『ヘリクリサム・コルマ』,『ハツユキカズラ』の低木寄せ植えグランドカバーで楽しんでいこうと思っています!
最後に,本来主役であるはずの『シマトネリコ』とグランドカバーがワンショットに収まった,初夏に撮ったこちらの写真で今回の記事を終わりたいと思います。
写真の左の方にある植物は,『スーパーベル ダブルピンクリップル』という1年草です。今回の低木グランドカバーにピンクの色どりを添えてくれました。花期も長く,こちらもおすすめです。
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まとめ
今回,4種類の常緑低木で構成したシンボルツリー下のグランドカバー(下草)について記事にしました。試行錯誤した結果,耐暑性・耐寒性もあり丈夫・常緑で,常に花が咲き,葉色のバリエーションに富んだ,シンボルツリー下のグランドカバー(下草)になったと思います。今回の記事がグランドカバー選びの参考になれば幸いです。