タイムは,ローズマリーと並んでメジャーなハーブです。また,料理に使えるだけでなく,地面を覆うグランドカバーとしても使うことができる万能植物です。この這性のクリーピングタイム(後述します)は,春の開花時に一面がピンクの絨毯のようになりとても見事です。
我が家でも,ハーブ,グランドカバーの両方として使っていて,とても重宝している植物です。今回の記事では,最初に紛らわしいタイムの品種について整理した後,我が家の4種のタイムの成長と開花についてご紹介します。
基本情報
種類 | 常緑低木/草花ー常緑多年草 |
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学名 | Thymus |
花色 | ピンク,白 |
開花時期 | 4~6月 |
草丈 |
10~30cm(立性か這性かに依る) |
耐暑性/耐寒性 | 強/強 |
育て方
暑さにも寒さにも強いですが,夏場の高温多湿などの蒸れに弱いです。株の下の方が汚くなってきたり蒸れてると思ったら適度に切り戻します。
タイムの種類
ここで紛らわしいタイムの種類について整理します。まず共通することはタイムと名の付く植物は,いずれもシソ科のイブキジャコウソウ属に属します。次に,タイムは立性と這性(匍匐性)に分かれます。立性といっても,樹高は最大でも30cmくらいです,横にも同じくらい広がります。這性は,横にどんどん広がって成長するタイプで,グランドカバーに適しています。
下記記事にもおすすめグランドカバーとして挙げました。
這性のタイムを直訳すると,「クリーピングタイム(creeping thymus)」ですが,ここからがさらにややこしいのですが,これが這性タイムの総称として使われる場合と,品種名で使われる場合の2通りあるようです。
前者の場合,クリーピングタイムは,ワイルドタイム(Thymus serpyllum), タイムロンギカウリス(Thymus longicaulis),イブキジャコウソウ(Thymus quinquecostatus)を含む這性タイムの総称を意味します。この場合,クリーピングタイムを買った場合でも,この3種の内どれだか分からないということになります。また,ここでのイブキジャコウソウ(Thymus quinquecostatus)は属性ではなく植物の名前です。見た目は,次の写真のように,他の品種とはだいぶ違って,葉厚は薄く照りがありません。
後者の場合,タイムの1品種ワイルドタイムのみを指します。紛らわしいのでご注意ください。
一方,料理に使われるのは立性の品種です。肉に臭み消しや風味付けに使われるコモンタイムやフレンチタイムの他,レモンの香りのするレモンタイムなどがあります。また,葉のカラーも,斑入りのシルバータイム,フォックススリータイムなど様々あります。
下の表に,立性,這性に分けてタイムの種類を整理しましたので,ご参考ください。
タイム(シソ科イブキジャコウソウ属) | ||
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性質 | 立性 | 這性 |
品種 | コモンタイム(フレンチタイム),レモンタイム,シルバータイム など | クリーピングタイム(ワイルドタイム), タイムロンギカウリス,イブキジャコウソウ,レイタータイム |
用途 | 料理,ハーブ | グランドカバー,ハーブ |
タイムの成長
現在我が家に植わっているのは,①フレンチタイム,②レモンタイム,③クリーピングタイム(ワイルドタイム:Thymus serpyllum),④タイムロンギカウリス(またはロンギカウリスタイム:Thymus longicaulis)の4種類です。これまで,斑入りのシルバータイムも植えていましたが,直射日光が当たる環境で育てたところ枯れてしまいました。はっきりとしたことは言えませんが,強健さは少し劣る印象でした。
それではそれぞれのタイムの成長についてご紹介します。成長スピードなど,植え付け時の間隔などの参考になるかと思います。
①フレンチタイム
フレンチタイムは,タイムの中で一番メジャーな木立性のコモンタイムを選抜してできた品種だそうです。特に香りが良いのが特徴です。
次の写真ですが,今年の春(2020/3)に植えたものです。植えたのは,南向きの庭の花壇でとても日当たりが良い場所です。ほぼ一日中,直射日光が当たります。
3号ポット(約9cm)を植え付けたばかりなので高さ,横幅とも10cmくらいです。肉料理用に育てていたシルバータイムが枯れてしまったので,今年からまた育て始めました。開花株で,小さなピンク花が手毬状に咲いて,とても可愛らしい印象です。最初は小さいですが,成長すると地面に近い幹部分から木質化します。
フレンチタイムの詳細な情報や育て方,成長記録,収穫の様子はこちらの記事をご覧ください。
ハーブとしては,我が家では肉料理の風味付けに庭で収穫したタイムを使っています。以前,庭BBQでのビア缶チキンをご紹介しましたが,そこでも大活躍でした!
②レモンタイム
レモンタイムは,その名の通りレモンの香りがするタイムです。肉料理をサッパリさせたいときには,こちらを使っています。
こちらは2018年5月の写真です。こちらも植えたのは,南向きの庭の花壇で,フレンチタイムの横に植えています。日当たりがとても良い場所です。このとき(2018年5月)の大きさは,高さ,横幅とも10cmくらいです。
次が,2年経過した現在(2020年5月時点)の写真です。何度か植え替えを行っているので位置関係が変わっています。2年経ったのでかなり大きくなっていて,高さ30cmくらい,横張は40cmくらいになっています。また,地面に近い部分は木質化が進んでいます。手前に写っている紫色の花は『マツバギク』です。
アップ写真です。正直,フレンチタイムとの違いを見分けるのは難しいです。。日当たりに違いで写真に写りも影響を受けますし。フレンチタイムのほうが少し濃い緑でしょうか。これからも料理に大活躍してくれそうです!
ここからは這性のタイムです。
まずはその名の通り,クリーピング(creeping) タイムからです。
③クリーピングタイム(ワイルドタイム)
こちらは1年前(2019年春)に日当たりが余り良くない北向きの裏庭の斜面に植え付けたものです。写真の中央付近で広がった株がクリーピングタイムです。最初は3号ポットなので10~15cmくらいでしたが,1年経過で40cm以上広がっています。日当たりが良くないので,広い斜面に2株だけお試しで植えてみたのですが,両方とも生き残ってくれて良かったです。
もっと大きく広がって,斜面がピンクの絨毯のようになってほしいと思っています。
クリーピングタイムの周りにも,いくつか似たような植物が植わっていますが,こちらはロンギカウリスです。こちらは,この後にご紹介します。
クリーピングタイムのアップです。ピンクの花が密に咲いてとてもキレイです。もともと雑草がもの凄い場所なのですが,雑草に負けず育ってくれて健気です。
④タイムロンギカウリス
ロンギカウリスは,クリーピングタイム(ワイルドタイム)より,強健で,花付きが良いようです。クリーピングタイムと同じ北向きの裏庭の斜面に植えています。斜面をピンクで早く埋め尽くしたいと思い,今年の春(2020年4月)に買い増しました。同じクリーピングタイム(ワイルドタイム)にしなかったのは,先のロンギカウリスの方がより強健という情報を目にしたためです。我が家の環境ではどうなのか,来年2021年春の結果を見てみようと思います。
ロンギカウリスとクリーピングタイムの見た目の違い
クリーピングタイムとの見た目の違いは,近づいて良く見ても分かりにくいです。強いていうと,ロンギカウリスの葉は濃い緑色です。 クリーピングタイムの葉色は少し黄緑がはいっているように見えます。
下の写真は,買ったばかりの写真です。左がクリーピングタイム(紙札に"Thymus serpyllum"とあり,間違いなくワイルドタイムです),右がロンギカウリスです。クリーピングタイムの方が密に茂っている感じはしましたが,正直違いは分かりませんでした。色あいはむしろクリーピングタイムの方が濃いですね。。
今後,はっきりとした違いが分かったらこの記事を更新したいと思います。
ロンギカウリスの入手
ロンギカウリスの入手ついては,下記がダントツで安くおすすめです。商品名が「クリーピングタイム(ロンギカウリス)」となっていますが,この記事を読めば,このク「リーピングタイム」が『這性タイムの総称』ということで理解できると思います。よく見ると「カリウス」となっているのはこの際置いておきましょう(笑)。
まとめ
今回は,ハーブの定番であるタイムについてご紹介しました。最初に,タイムの紛らわしい分類について整理しました。特に這性のタイムについて,園芸店(ネット,リアル店舗とも)ですら分類がごちゃごちゃになっていることがあるので参考になるかと思います。また,我が家の立性,這性のタイム,それぞれ2種ずつをご紹介しました。料理に使えるのは言うまでもないですが,グランドカバーとしては,強健かつ,ピンクの花が高密度に咲いて鑑賞価値がとても高いですので,とてもおすすめです。
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