今回は,常緑低木の『アベリア』についてです。種類はたくさんありますが,よく公園などの生垣に使われている緑葉は,『アベリア・エドワードゴーチャ』と呼ばれて,2mくらいまで大型化する品種です。一方,緑に黄色の斑入りの『アベリア ホープレイズ』や,緑の白の斑入りの『アベリア コンフェッティ』は矮性の品種です。矮性のため成長も遅くあまり大きくならないので管理しやすく,グランドカバーとしても使えます。
我が家では,そんな『アベリア ホープレイズ』と『アベリア コンフェッティ』の2品種を,花壇の前列のグランドカバーとして,シンボルツリー下の寄せ植えとして,さらに生垣として計15株(!)も育てています。実際育ててみて,成長が早くなく管理しやすい,寒さ・暑さともに強く丈夫,1年中葉色が美しい,花期が長くキレイ,と欠点の見つからない優秀な常緑低木だと思っています。今回は,そんな矮性アベリアの2品種について,成長の過程(矮性といっても大きくはなります)と開花の様子を記事にしてみました。
基本情報
種類 | スイカズラ科 アベリア属 常緑低木 |
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学名 | Abelia |
花色 | 白/薄ピンク |
開花時期 | 6月~10月 |
最大樹高/横張り | 1.5m/1m (ホープレイズなど矮性種だと通常60cm以下です) |
耐暑性/耐寒性 | 強/強(耐寒温度-10℃) |
成長記録
植えた場所
計15株もあるので,それぞれどこでどう植えているのか分かるようにしてみました。植えたのは,下の図の『赤』で書いた部分です。①西側花壇ではグランドカバーとして(ホープレイズ×4,コンフェッティ×2),②階段横では生垣的(ホープレイズ×7)に,③シンボルツリー(シマトネリコ)の下草として(ホープレイズ×2),植えました。品種は殆ど『アベリア ホープレイズ』ですが,①西側花壇では2株だけ『アベリア コンフェッティ』を植えています。植えた場所はいずれも風通しが良く,日当たりの良い場所です。
アベリアの苗の購入についてですが,全てネットで購入しました。今回のように,大量買いする場合,ネットのほうがだいぶ安い印象です。園芸店だと5号鉢サイズで1000-1200円程度,ネットだと600円くらい手に入れられますので,送料入れても安いですのでおすすめです。
アベリアホープレイズの成長
2018年3月
ネットで5号(15cm)ポットを4つ購入し,更地同然の西側花壇に地植えしました。この際,最終的には横張り60cm程度になると見越して,植え付け間隔は40~45cmとしました。この時点で,苗の横張は20cmくらいですので,株と株の間はスカスカです。
ちなみに同じ場所に同時期に,アベリアの他に,オリーブ,地植えでは珍しいエレモフィラニベア,シルバープリペット(写真の左から順)も植えています。いずれも育成記録があり,オリーブ,シルバープリペットについては驚異的な成長を遂げていますので良かったらご覧ください。
2019年4月
植えつけてからほぼ1年後の写真ですが,たまたま写り込んでいる写真しかなくすみません(汗)。画質悪いですが,大きくなっているのが分かると思います。手前のピンコロ(ブロック)とアベリアの距離をみても,一部はピンコロを越えているのが分かります。
2019年12月
約1年半が経過し,だいぶ大きくなりました。測長したところ,4株とも高さ30cmほど,横張りは45cmでした。縦はそれほどでもないですが,横張りが大きくなり,株どうしが手を繋いで,土も見えにくくなってます。矮性といっても,それなりの成長はありそうです(とはいっても,同じ場所に植えて,軽くメーター超えしている,オリーブ,シルバープリペットと比較すると成長はかなり遅いです)。
アベリアは,あともう少し大きくなるとベストサイズでしょうか。
アベリアホープレイズは個人的なお気に入りでもあるので,ネットで大量買いして,いろんなところに植えています(笑)。我が家では,西側花壇の他に,家の入り口にある階段横の花壇と,シンボルツリー(シマトネリコ)の下草として植えています。記事タイトルにもありますが,全部で15株ほどあります。
次はシンボルツリーであるシマトネリコの下に植えた,アベリア ホープレイズです。左から,ローズマリーモーツァルトブルー,アベリア,ヘリクリサム コルマ,ハツユキカズラです。色のコントラストを考えて寄せ植え的に植えてみました。
こちらの記事でこのシマトネリコとアベリアの横に見えるガーデンライトについて詳しく書いてしますので良かったら読んでみて下さい。
2020年4月
株のサイズに特に大きな変化はありませんが,徒長枝がではじめています。徒長枝があると不格好なだけでなく,株のほうに栄養が回ってしまいます。そのため,見つけ次第,根元からカットするようにします。
ちなみに左上の低木はシルバープリペット,右上の薄紫の花の低木はウエストリンギアです。こちらも成長記録があるので,良かったらご覧ください。
次の写真は剪定後の徒長枝です。ご覧になって分かるかもしれませんが,通常の枝は葉が密につくのに対し,徒長枝は葉が2~4cmおきで葉数が少ないです。剪定の際の参考になればと思います。
次の2枚の写真は,その他の場所に植えたアベリアの様子です。
まず,階段横の花壇のアベリアですが,12月と比べると,株1つ1つが全体的に大きくなった印象です。表面から土が見えにくくなっています。
こちらは,シンボルツリーのシマトネリコ下のアベリアです。12月からほとんど変わっていないように見えますが,こちらも少し土が見えにくくなって,少し大きくなっていると思われます。
2020年5月下旬
西側花壇でも開花してきました。こう見ると,4月からおよそ2カ月ですがかなり大きくなっています。ガーデンライトがほぼ見えなくなってますし,もう花壇からはみ出てきたので,剪定は少ししないとですね。
という問題はあるものの,濃い緑の斑色葉と薄ピンクの白色の花のコントラストがきれいです!また満開からは遠いですが,この先10月くらいまで長く咲いてくれるのも嬉しいところです。
2020年6月下旬
梅雨の時期ですが,気温も上がってきたので,我が家のアベリアは全て開花しました。一部では満開です。次は,シンボルツリー下に寄せ植え的に植えたアベリアです。
白い花と,濃い緑と黄色のコントコントラストが相変わらず美しいです。
2020年8月中旬
真夏になりましたが,『アベリアホープレイズ』は休むことなく元気に咲いています!
アベリアコンフェッティの成長
西側花壇に2株だけ植えてあるコンフェッティについて,ちょっとおまけっぽいですが成長記録をご紹介します。ホープレイズと色違いなので,成長過程はあまり変わりません。こちらの写真にありましたように,2018年3月にホープレイズと同時に植え付けました。 個人的にホープレイズの黄色・緑のコントラストが好きなのですが,変化をつける意味でコンフェッティも買い足しました。
2019年12月
冬の様子です。こちらの品種は,ホープレイズと比べると少し葉を落としやすい気がします。
2020年4月下旬
春になりましたが,12月から殆ど変わっていないように見えます。徒長枝も,ホープレイズでは何本も出ていましたが,こちらはあまり出ていないようです。ホープレイズとほぼ同じ場所に植えているので,これが品種による性質の違いなのかもしれません。
アップです。緑に黄色い斑のホープレーズと違って,ちょっとピンクの入った白い斑のコンフェッティの葉も美しいです。
今後,変化があったら記事を更新したいと思います。
まとめ
今回は,アベリアの矮性品種として,ホープレイズとコンフェッティについてご紹介しました。成長が早くなく管理しやすい,寒さ・暑さともに強く非常に常緑で丈夫,1年中葉色が美しい,花もキレイ,と非の打ちどころのない常緑低木だと個人的におもっています。このため,今回ご紹介したようにいろいろな場所で様々な用途で使えます。管理しにくい場所でも,徒長枝さえ剪定すれば基本放置で大丈夫です。ガーデニング初心者にまずおすすめしたい植物です。
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