バーベナは,小花を集めた手毬状の花を咲かせる植物ですが,花の形,草姿が異なる様々な品種があります。スーパーベナはPWが開発したバーベナの改良品種で,1つ1つの花や花房が大きく,花期は春から晩秋までととても長いのが特徴です。また育成面では,雨・暑さ,病気に強いことが謳われています。
実際に育ててみて,1年草扱いの多年草と思って育て始めたのですが,冬越に成功し,2年目の開花を見せてくれました。花期が5月から10月までと長く,常緑で冬越し可能と,日当たり植えるにはとてもおススメできる植物ではないかと思います。今回はその成長記録を紹介します。
基本情報
種類 | 草花 常緑多年草 |
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英名 | super bena |
花色 | 紫,赤,ピンク,白 |
開花時期 | 4-10月 |
最大高さ/横張り | 30cm/60cm |
耐暑性/耐寒性 | 強/普通 |
バーベナの種類
品種の多いバーベナの中でも代表的で我が家でも育てている4品種を紹介します。
①スーパーベナ(多年草)
今回記事で紹介する品種です。蒸れや病気に強く品種改良した,PW(Proven Winner)のブランド品種です。花色の違いで,ピンク花の「ピーチメルバ」,ピンクに白のストライプの「コーラルトゥインクル」,薄紫に白のストライプの「アイストゥインクル」他があります。今回の記事で紹介するのはこの「アイストゥインクル」です。
②バーベナ・ボナリエンシス(多年草):立性
ナチュラルガーデンの素材として,よく紹介される宿根草です。花姿は,小花が集まったテネラと似ていますが,とにかく背が高くなり,1.5m程度になります。
③宿根バーベナ(テネラ)(多年草)
切れ込みがある葉や花姿など,見た目はタピアンに似ていますが,縦に伸びます。花期はとても長く,春から晩秋まで良く咲きます。またその名の通り冬越しできます。
④タピアンシリーズ(多年草):這性
サントリーが開発した横に這って成長するタイプのバーベナです。とても成長旺盛で,グランドカバーとして雑草抑制にも使われます。花色は薄~濃紫まで選べます。
⑤バーベナ・テネラ・オーレア(多年草)
バーベナ・テネラの黄金葉の品種です。他のバーベナとは異なり花は白色です。白花と明るい黄色のカラーリーフで,廻りを明るくしてくれます。あまり大きくならず30cm位どまりです。
日当たり
日当たりを好み,耐暑性はとても高く直射日光が当たりづける場所でもOKです。耐寒性もそこそこありますが,直射日光があたる暖かい場所に置けば冬越しも可能です。
肥料
スーパーベナは,公式ページにもあるように肥料はたくさん挙げた方が良いです。
スーパーベナは、肥料を定期的にあげることで最高の状態を保つことができます。葉の色が薄緑や黄色に変色してきたら、肥料が足りていない可能性があります。(引用:PWページ)
実際に育ててみて,何度か肥料切れを経験しました。とはいえ,高頻度な施肥も大変なので,2週に1回の液肥,月1回の緩効性肥料の追肥程度はやったほうが良いと思います。
水やり
地植えの場合は,極度の乾燥を除いて水やり不要です。
成長記録
2021年5月(植え付け)
植えたのは家の西側にある花壇の一番南側の場所。我が家では日当たりが最も良い場所かもしれません。日当たりが良すぎて,これまで何度も暑さに強いはずの植物(「ロータス・ブリムストーン」,「サザンクロス」など・・)を枯らしてきた場所です。
スーパーベナの耐暑性の強さに期待です。
2021年7月(1年目の開花)
7月になりました。「1年目の開花」と書いてますが,一時期ちょっと花数は減りましたが,基本的にはずっと咲いています。
スーパーベナの左隣のピンク花は,こちらも夏の草花「ニチニチソウ」です。また,右隣の背後にある斑入り葉の植物は「ウエストリンギア スモーキーホワイト」です。
いずれも耐暑性が高く直射日光にも強い植物たちです。
7月下旬になるとまた花数が増してきました。基本的にずっと咲いてますが,花数多い時期と,少ない時期を繰り返している感じです。
2021年8月
1年で最も暑い8月中旬頃です。暑さに強いスーパーベナは構わず開花してくれています。
「アイストゥインクル」のパラソルのような,紫と白のコントラストがこの暑い時期に涼しげでよいです。
この時期は,たいていの植物は暑さで弱り,花も少なくなるので,スーパーベナは貴重な存在です。
2021年9月
まだまだ厳しい暑さが残る9月上旬です。
上の方で少しまだ咲いていますが,開花がお休みの時期に入りました。長期間の暑さがさすがに応えたのでしょうか?
よく見ると,葉や茎も少し元気が無くなって見えます。また葉色も本来の濃い緑から薄緑や黄色に変化しています。これは明らかに肥料切れのサインですので,慌てて液肥を与えました。
2021年10月
10月になり,だいぶ残暑も収まってきました。
気温の低下と追肥が聞いたためか,また開花期がやってきました!今回は,これまでで最高レベルの開花かもしれません。
10月下旬になると,気温の低下と,もしかしたら追肥が足りなかったせいか,また元気がなくなってきました。
結局,スーパーベナは5月から10月まで,休むことなく咲いてくれました。実はこの後もちょくちょく咲いていたのですが,とっても小規模だったのでカウント外としました。
それにしても左隣の「ニチニチソウ」は,これまでの写真は見ても分かるように,同じ5~10月の期間ずっと開花しています。夏の花として本当に優秀な植物です。(ただし,1年草なので冬越はできません)
2022年1月
この年の1月上旬は関東は久しぶりの大雪となりました。下の写真では,スーパーベナは顔を出していますが,一時は完全に埋もれていました。耐寒性は-10℃となっていますが,根が凍ると枯れるので心配しましたが,1日未満の時間であれば持ちこたえられるようです。
ちなみに左隣の「ニチニチソウ」は完全に枯れてしまっています。。
実際常緑をキープしている上に,なんと少しだけ開花もしていました!
2022年2月(冬越し成功!)
一番寒い1月下旬~2中旬くらいをしのいだ,2月下旬の「スーパーベナ」の様子です。一部枯れていますが,多くの濃い緑の常緑部分を残しています。
面倒でやらなかったですが,枯れた部分は早めにカットした方が見栄えは良いですね。。ちなみに左隣の「ニチニチソウ」は枯れた後も放置してしまっているので,えらいことになっています。。早く撤去しないといけないですね。。
ともかく,同じ場所に植えることで『耐寒性は圧倒的に,スーパーベナ>ニチニチソウ』であることが証明されました。
命からがら冬越しする多年草も多いですが,スーパーベナは比較的良い状態で冬越しできていると思います。
2022年4~5月(2年目の開花!)
良い状態で冬越しできたので,開花は間違いないだろうと思ってましたが,予想より早い4月中旬に早くも開花が始まりました。左上の白花は「イベリス」です。
さらに4月下旬になって,花が咲き進んできました。
よく見てみると,蕾が10つ以上見えます。
そして一週間後の5月上旬,たくさんの蕾が同時に開花してきました!1年前含めて,これまで最高の開花だと思います!
冬越して開花しただけでも嬉しいのに,ここから10月下旬までずっと開花してくれるので,本当にありがたい限りですね。
1年育ててみてとても良かったので,今後もっといろんな場所(ただし,日当たり!)に植えてみようと思います。
まとめ
今回は,PWのスーパーベナの成長記録を紹介しました。1年草扱いの多年草と思って育て始めたのですが,日当たり植えたのが良かったのか,常緑のまま冬越しすることができました。花期もとても長く,花壇の日当りたで常に花が欲しい場所にはイチオシの植物です。
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