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背の高い夏の宿根草!『オミナエシ(女郎花)』の2年間の成長と開花

今回は背の高い夏の宿根草の定番『オミナエシ(女郎花)』の成長記録です。オミナエシは,秋の七草として知られるように日本に古くから自生する宿根草です。花期は7-10月までの2か月くらいと比較的長く,花が減りがちな真夏に黄色花を咲かせてくれる嬉しい存在です。また自生する山野草らしく,暑さ,寒さともに強く,とても強健で育てやすいです。

 我が家では,2020年夏にオミナエシの苗を購入し、ナチュラルガーデンを目指す家の裏の汚庭に地植えして育ててみました。植えた翌年は開花が見られずという予想外の結果でしたが,翌々年の2022年には8~9月までの2か月間,長く花を咲かせてくれました。

 

基本情報

種類 草花ー多年草ー宿根草
学名 Patrinia scabiosifolia
花色 黄色
開花時期 7-10月
最大草丈 1-2m
耐暑性/耐寒性 強/強

オミナエシは宿根草の定番

 オミナエシは育てやすい夏の宿根草の定番です。趣味の園芸の「ナチュラリスティックガーデン特集」でも,おすすめ宿根草の1つとして紹介されていました。

趣味の園芸(2020年6月28日放送)での「オミナエシ(女郎花)」の紹介

ちなみにオミナエシと一緒に紹介されている「バーベナ・ボナリエンシス」も花期の長い定番の宿根草です。

↓こちらに成長記録があるので,良かったらご覧ください。

www.papa-niwa.com

よく似た雑草

 オミナエシによく似た植物で,背が高く夏に黄色い花を咲かせる雑草で「セイタカアワダチソウ」があります。

セイタカアワダチソウ

 同じ仲間かと勘違いするくらい似ていますが,オミナエシがオミナエシ科(オミナエシ属)なのに対して,セイタカアワダチソウはキク科(アキノキリンソウ属)で,科目は異なります。

 見分け方ですが,写真を見比べると分かりますが花穂のつき方が異なっていて「オミナエシ」の方が花の部分が大きく,咲き方も雑草ぽくない雰囲気です。

www.papa-niwa.com

植付け

 1m以上にもなる草姿や花の雰囲気から,地植え一択だと思います。鉢植えで,オミナエシ単独,もしくは寄せ植えでうまくキレイに見せるのはかなり難しいと思います。ちなみに,初夏に切り戻しておくと,夏本番に背丈を抑えて開花させることができるようです。

日当たり

 日当たりを好みますが,半日陰でも十分に育ちますし花も咲きます(この後の成長記録も半日陰の環境での育成です)。

水やり

 鑑賞の観点で地植えが向くオミナエシですが,地植えの場合は植え付けから根付いた後は水やり不要です。

臭い

 オミナエシは花の終わり頃に,悪臭を放つことが知られています。しかし実際のところ,屋外で庭で植えている限りはそれを感じることはありませんでした。家の中で切り花をして飾る場合は,時間が経つと花だけでなく水も臭くなるみたいですが,庭で育てる分には気にすることは全くないと思います。もし気になるようであれば花終わりに切り戻せばよいです。

成長記録

 裏庭の一角にあるコーナーです。家の北側の斜面ですが,春~夏にかけての日当たりは半日陰といったところです。

2020年7月

 「オミナエシ」の3号ポットを購入し,梅雨明け前あたりで雑草だらけになってきた裏庭に地植えしました。

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2020年7月

開花苗なので黄色の花を咲かせています。苗のサイズは高さ40cmほど、ひょろひょろしているので横幅は10cmほどです。

成長すると高さは1m以上になるようなので,今後の成長に期待です。

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2020年7月

2020年10月

さらに雑草だらけになってしまった裏庭ですが,オミナエシはまだ開花しています。

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2020年10月上旬

アップでもかなり見ずらいですが,黄色い花が確認できます。結局,植え付けたこの年(2020年)は,7~9月の約3カ月間,長く花が咲きました。

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2020年10月上旬

2021年3~4月

 冬を越して春になりました。夏植えで根付きが少し心配でしたが,問題なく芽がでてきました。オミナエシは夏の宿根草ですが,冬の寒さにもとても強いです。

オミナエシ(2021年3月中旬)

4月下旬になり株もだいぶ大きくなってきました。

オミナエシ(2021年4月下旬)

2021年7月

7月になりました。株はさらに大きく成長しました。あとは開花を待つのみで,冬越し後は初となる開花をとても楽しみにしていたのですが、、

オミナエシ(2021年7月上旬)

・・・いつになっても開花しません。。当時は頻繁に株の状態を見に行ったものですがいつになっても開花せず。。結局開花しないまま夏が終わり,地上部は枯れました。。

 

2022年4~5月

春になりました。冬に地上部が枯れるのは宿根草なのでいつもの事として,2年目に花が咲かなかったことから,株が死んでしまった可能性もあるかなと少し心配もしてましたが,無事新芽がでて,ここまで成長しました。

オミナエシ(2022年4月下旬)

5月に入りさらに株が大きくなっています。

オミナエシ(2022年5月中旬)

ちなみにこの時期に裏庭のナチュラルガーデン化の強化を行っていまして(笑)、オミナエシの周りにいろいろな多年草を植えています。下に見える白花は「キャットミント」,右にあるピンク花は「サルビア・ネモローサ」です。

2022年7月

 開花期の夏になってきました。この年は梅雨明けが6月下旬と早く,気温が高かったことからここから一気に成長しました。

オミナエシ(2022年7月上旬)

 株元から花茎がグングンと伸びてきました。

オミナエシ(2022年7月中旬)

あっという間に花茎は高さ1.5mほどに成長し,先端に花穂をつけました。

ちなみに右に見えるピンク花は,こちらも夏の宿根草『エキナセア』です。

オミナエシ(2022年7月下旬)

アップするとこんな感じです。蕾の黄色が見えていて,開花直前です!

オミナエシ(2022年7月下旬)

ちなみに,ちょくちょく左側に映りこんでいる丸いピンク花は,最初の方でも紹介した定番の宿根草の「バーベナ・ボナリエンシス」です。こちらは初夏から秋口までとさらに開花期が長いです。

2022年8月

 そして7月の最終週くらいに開花しました!(写真は8月上旬)花茎がたくさん分枝していて花サイズは2年前の開花(購入時)よりだいぶ大きく,10倍くらいはあります。

オミナエシ(2022年8月上旬)

かなりの密度で爽やかな黄色い花を咲かせてくれました。

オミナエシ(2022年8月下旬)

このあと8~9月も休みなく咲き続けます。

2022年10月

開花は10月上旬くらいまで続き,中旬に入った頃から茶色く色あせてきました。

オミナエシ(2022年10月中旬)

 ちなみにオミナエシはこのような花終わりに,悪臭を放つことが知られています。しかし,写真のような屋外で植えている限り,それを感じることはありませんでした。ネット情報あるあるで「臭い」という特徴が誇張されて伝わっているのだと思います。

 

という訳で、なぜか前年は咲かなかったですが,今年は無事大きく成長して見事な開花を3カ月ほど見せてくれました。という訳で今回の成長記録は終了です。

まとめ

 今回は背の高い夏の宿根草の定番『オミナエシ(女郎花)』について紹介しました。実際育ててみて,もともと日本に自生する山野草だけあって,とても強健で育てやすい宿根草でした。定番植物なので,自然風な庭にで背の高い宿根草をお探しの方は是非育ててみてはと思います。