『タピアン』は様々な種類がある「バーベナ」の種類の1つで,サントリーが開発した這性タイプの「バーベナ」です。繁殖力が旺盛で地を這うように成長するので,雑草防止用のグランドカバーにも使われるようです。またタピアンは花もかなり見応えがあり,このブログでもたくさん紹介しているグランドカバーの中でも特に花付きが良い,最近とても人気の植物です。
我が家では,夏場雑草だらけになり困っている裏庭に,『タピアン』の雑草抑制力に期待して色違いの3株(濃い紫:バイオレット,紫:ラベンダー,白:パープリッシュホワイト)を春に地植えしました。今回の記事では,春の植え付け以降の成長記録を,その繁殖力と雑草抑制力に注目して紹介してみます。
基本情報
種類 | 草花 多年草 |
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学名 | Tapien |
花色 | 紫,ピンク,白(薄紫) |
開花時期 | 5-11月 |
横張り/草丈 | 60~80cm/10~20cm |
耐暑性/耐寒性 | 普通/強 |
バーベナの種類
タピアンはバーベナの1品種で,「バーベナ」はとても種類は豊富です。ここではその中で代表的なものを紹介します。
①スーパーベナ(1年草扱いされますが,冬越し可能な多年草)
一般的なバーベナを蒸れや病気に強く品種改良した,PW(Proven Winner)のブランド品種です。ノーマルバーベナと似た花や葉姿をしています。成長は早く,横幅60cmくらいに大きくなります。他の品種と比べると小花のサイズも大きいです。
②宿根バーベナ(テネラ)(多年草)
切れ込みがある葉や花姿など,見た目はタピアンに似ていますが,縦に伸びます。花期はとても長く,春から晩秋まで良く咲きます。またその名の通り冬越しできます。
宿根バーベナ(テネラ)については,こちらの記事にあるので良かったらご覧ください。
③バーベナ・テネラ・オーレア(多年草)
バーベナ・テネラの黄金葉の品種です。他のバーベナとは異なり花は白色です。白花と明るい黄色のカラーリーフで,廻りを明るくしてくれます。あまり大きくならず30cmくらいどまりです。
④バーベナ・ボナリエンシス(多年草)
三尺バーベナとも呼ばれ,その名の通り(それ以上に)1m以上に背が高くなるタイプです。ナチュラルガーデンの定番として知られる植物で,とても強健で育てやすいです。バーベナ・ボナリエンシスについては,こちらに記事にあるので良かったらご覧ください。
日当たり
他のバーベナと同様,暑さに強いです。半日以上の直射日光が当たる場所で良く育つようです。
水やり
乾燥に強く,地植えの場合は根付いた後は水やり不要です。鉢植えの場合は,土が乾いたら水やりは必要です。
成長記録
家の北側にある裏庭の一角のエリアです。北向きですが,家から5~6m離れた斜面下の一番下のエリアで,冬の日照時間は短いですが,それ以外の季節では半日陰の場所です。
2021年4月
4月の末に色の異なる3株を植え付けました。開花後の花色は左から,濃い紫(バイオレット),紫(ラベンダー),白(パープリッシュホワイト)と段々薄くなっていく配置です。
成長を見越して,株間は約60cmで植え付けました。まだ株は小さくて,3号のポットサイズと同じくらいで約10cmです。
2021年5月
5月上旬になりました。まだ気温が上がってないので株はそれほど大きくなっていません。ですが,一番左のバイオレット(濃い紫)が開花しました!
ちなみに右上に見える植物は,こちらも宿根草「キャットミント」です。こちらも初夏に薄紫に花を咲かせる予定です。
5月中旬には,バイオレットだけ早くも満開に!
5月下旬には,ラベンダー(紫),パープリッシュホワイト(白)も開花しはじめました!
5月末にはさらに咲き進みます!
2021年6月
6月になりました。少し見えずらいですが,株からランナー(横に伸びた茎)が伸び始めています。
6月の中旬になってきました。。月初めに伸びてきたランナーが成長して,株も大きくなっています。横張は45cm程度はあります。また,3つの株の全てで,花が一斉に開花してきました。
同時に右上に見える「キャットミント」の薄紫の花も開花し始めています。
こちらはこの時点で特に花付きの良かった,ラベンダー(紫)のアップです。見た目は,宿根バーベナ(テネラ)に似ていますが,花つきはそれ以上に良いようです。
しかし・・・6月の下旬になり,このころから一斉に雑草が成長し始めます。。
タピアンもかなり廻りを囲まれていますが,雑草の侵入を許さずになんとか成長できているようです。タピアンの横張は60cmくらいはあり,株も互いに重なり始めています。
6月に終わりに近づきますが,雑草の勢いがさらに増しています。。
2021年7月
さらに3週間ほど経って,7月中~下旬になりました。雑草の勢いが益々止まらなくなり,ついにはこんな状態に・・・
雑草の根張りが強いので,タピアンですら負けてしまったということなのでしょうか。この後さらに雑草の勢いが増し,殆ど見えなくなってしまいました。
という訳で,我が家の雑草が強すぎる過酷な環境では7月中旬からの雑草の勢いに負けてしまいましたが,これまで雑草だけの不毛な環境で,5~7月の長い期間粘り強く,キレイな花を楽しませてくれました。
ありがとうございました,ということで今回の成長記録は終了です。
まとめ
今回は,サントリー『タピアン』を育ててみて,雑草天国の裏庭でそのグランドカバーとしてのポンテシャルを見てみました。結果,我が家の裏庭の雑草の勢いが凄まじく,7月下旬には完全に雑草の成長に負けてしまいました。しかし,5~7月に見せた株一杯に咲かせる花はとても見事でした。もう少し雑草の勢いが旺盛でない適所であれば,見応えのある良いグランドカバーになるのではないかと思います。
★★★