今回は花壇の名脇役,チェリーセージ(サルビア・ミクロフィラ)についてです。あまり豪華に花が咲き乱れるわけではないのですが,明るい赤色が花壇のワンポイントとしてアクセントになります。そしてなんと言っても花期がとても長いです。花が少ない真夏を含めて5月~12月までと,かなりの長期間咲いてくれます。同じく花期が長く10月~5月に咲く常緑低木の「ギョリュウバイ」とは,ほぼ真裏のスケジュールで開花します。2つの常緑低木を揃えるだけで,1年中花のある庭になります(笑)そういえば両方とも(メインの品種は)同じ赤花ですしね(笑)。5月と11月あたりに両方咲いている感じです。
話題がそれましたが,我が家では昨年末(2019年12月)から育てはじめています。時期が悪く,冬植えしましたが,強健な性質のおかげか,無事に育ってくれました。そんなチェリーセージの成長と開花についてご紹介します。
基本情報
種類 |
草花/常緑低木(諸説あり:成長後に木質化する) |
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学名 | Salvia microphylla |
花色 | 赤,紅白 |
開花時期 | 5~12月 |
草丈/樹高 | 10~60cm |
耐暑性/耐寒性 | 強/強 |
チェリーセージの種類
チェリーセージ(サルビア・ミクロフィラ)といえば,花色は赤が有名ですが,紅白2色の品種のものや,青色のものもあります。
チェリーセージの剪定
丈夫で強健なので育て方で特に注意は必要ないですが,剪定には注意が必要です。チェリーセージは,株が古くなると下の方から木質化して,新芽が枝の高い位置でばかりでて,見た目が悪くなります。剪定はいつでも可能ですので,適宜古くなった枝はカットします。
コンパニオンプランツとして
チェリーセージは,アブラムシ除けのコンパニオンプランツとしても有名です。葉を揉むと,サクランボのような甘い香りがします。一緒に(コンパニオン)植えておくと,チェリーセージの香りの効果で,近くの植物にアブラムシが付きにくくなります。もちろん完全という訳ではないですが,リスクを減らしてくれるのはうれしいです。
薬剤を使った病害虫の対策アイテムは下記の記事をご参照ください。
チェリーセージの成長記録
2019年12月
12月下旬に,咲き終わりの近い(売れ残りの)チェリーセージを園芸店で買ってきました。
冬場の植え付けは抵抗がありますが,「12月中旬でまだ真冬前だし,強い植物なので大丈夫でしょう!」と楽観的に考えて植え付けしてしまいました。3号ポットで買ったので,草丈は15cmほどです。
2020年2月
2月下旬の真冬でも全く葉を落とさず,青々としています。草っぽい植物はたいてい寒さに弱いものですが,チェリーセージはかなり強健なようです。今年2020年の冬は,暖冬だったせいもあるかもしれませんが。
2020年4月
春になり,新芽が出てきました。株のサイズも大きくなりました。草丈30cmくらいにはなっています。株元が少し木質化してきているようです。
2020年5月
雨の日,赤バラのジークフリートをチェックしに行ったらまだ開花しておらず,家に戻りがけにノーマークだった同じ赤い花のチェリーセージが開花していました!!
説明が難しいですが,まわりがポッと明るくなるような,鮮やかな赤色です。まだ咲いているのはこの2輪だけです。
5月下旬になり,草丈が30cmくらいに成長しました。昨年12月の育て始めた頃が15cm位しかなかったので,かなり大きくなっています。花数もだいぶ増えてきて,6輪になりました。先端に花をつけていない枝がいくつかかるのでこれからもっともっと増えそうです。
これから,半年以上も咲いてくれると思うと,とても有難く心強いです。特に真夏は,ちゃんと咲いてくれる花が少ないのでこのような植物はとても助かります!
2020年6月
6月下旬でそろそろ梅雨本番ですが,花が少なくなるこの時期,鮮やかな赤色のチェリーセージの存在は本当に貴重です。
2020年8月
梅雨も明けて連日猛暑の夏本番ですが,チェリーセージは元気です。期待通り5月上旬からずっと咲いてくれています。特に,真夏にも元気に咲く花は限られる中,頼りになる存在です。
2020年10月
秋本番になり,暑さが和らいできたことで『チェリーセージ』が益々元気になって花数が増えてきました。
にしても,株元の『ワイヤープランツ』の成長が尋常ではありません。ポット苗から大きくなり,手間のアプローチにはみ出しています。。蒸れてチェリーセージにも影響でるので,適宜剪定します。
2020年11月
次はかなりだいぶ夜は冷え込んでくる11月の様子です。真夏以外,秋から春にかけて良く咲く『ウエストリンギア』が見ごろになってきましたが,チェリーセージは休まず元気に咲いてくれています。
2020年12月
次はさらに1ヶ月後の12月下旬の年末頃です。花数は減ったものの,まだ元気に咲き続けています。
これで5月からなんと半年以上も花が咲き続けていることになります!本当にこの花もちの良さは驚異的です。
2022年5月
およそ一年半後(植え付けから2年半後)の初夏となる5月下旬。
幾度かの剪定も経験しましたが,株サイズは高さ60cm,横張り50cmくらいに成長しています。
ガーデンアーチに誘引した半ツル性のバラ『レオナルド・ダ・ビンチ』,黄色葉の「プリペット・レモンライム」とのコラボが素敵です!
というわけで以上,チェリーセージは,花期の長さと丈夫さが素晴らしい!ということで,今回の成長記録を終わりたいと思います。
道端のチェリーセージ
それにしてもチェリーセージが株姿が,どこか野草っぽいです。下の写真は,開花前の4月に近所の住宅街を散歩中にたまたま見つけた道端に咲いていたチェリーセージです。見知らぬ誰かが公共美化のことを考えて植えて頂いたのだと思いますが,他の雑草ととても馴染んでいます。自分もチェリーセージを育てているのに,一瞬それ(=チェリーセージ)とわかりませんでした。(それでも目を引く赤色なので,目立ってはいましたが。。)これもチェリーセージが野草っぽいとか野性的と言われるゆえんかなと思いました。
*うちのチェリーセージよりこっちの方が豪華だったので,こちらをアイキャッチ画像に選んでしまいました(笑)うちの株が育ってきたら入れ替えます(笑)
こんな野性的なチェリーセージですが,樹高,横張とも60cmくらいには収まってくれるみたいなので,管理もしやすいです。「庭に単純な赤は十分!」という方は,紅白の品種もあるのでご検討されてみてはいかがでしょうか?花期の長さと,強健さだけでも十分魅了的かと思います。
まとめ
今回は,花期がとても長く強健なチェリーセージについてご紹介しました。園芸店で見つけても,ついついスルーしてしまいそうなちょっと地味な外観ですが,花期が長く持続性があるのがチェリーセージの魅力です。これを花壇に植えておけば,1年の半分以上は花のないエリアではなくなります(笑)。また,コンパニオンプランツとしてアブラムシ予防効果があるのもうれしい特徴です。
ローメンテな庭を狙っていて,かつ赤がない/赤が足りない,と思われている方に是非オススメしたい植物です。