『レウコフィルム』は,銀葉と紫ピンクの花が特徴的な ゴマノハグサ科の常緑低木です。流通名で「ニーオン」とも呼ばれたり,メキシコや米国テキサスが原産のため「テキサスセージ」とも呼ばれたりします。乾燥した気候を好み,樹高は最大で1.5m位になります。良く出回っているのが,レウコフィルムのフルテッセンスという品種です。ときどき,レウコフィ"ラ"ムという名前になっているものも見かけます。花もちはいまひとつですが,4季咲きのため,真夏と真冬以外の季節に何度も濃い紫ピンクの花を何度も咲かせます。
基本情報
種類 | 常緑低木 |
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学名 | Leucophyllum frutescens |
花色 | ピンク紫 |
開花時期 | 5~6月/9~12月 |
最大樹高/横張り | 1.5m/1.5m |
耐暑性/耐寒性 | 強/強(耐寒温度-5℃) |
レウコフィルムの水やり
庭植えでは,植えた直後に水をやって以降は降雨のみで大丈夫です。水のやりすぎで枯れる場合があるそうですが,実際自分でそだててみたところ,そこまでデリケートな低木ではなく,かなり強健です。水はけが悪い場所に植えていますが,梅雨の時期も元気でした。むしろ,真冬の間に結構葉を落とします。
レウコフィルムの置く場所
家では,南庭の花壇に2本,西側花壇の南側に2本植えています。前者は終日陽当り,後者は11時~16時くらいまで日のあたる場所です。陽当たりの違いなのか,微妙に土質が違うのか,南庭の2本のほうが花/葉付き,幹の太さともに良いです。耐暑性は最強レベルなので真夏も全く問題ありません。
レウコフィルムの病気・害虫
特にでないです。一度だけ,黒色のハダニが発生しましたが,ベニカXネクストなどで対策してからは抑えられています。また,我が家ではかかったことはないですが,葉が黒色に変色する「すす病」にかかる場合もあるようです。薬剤全般については,殺虫・防虫剤関連に特化したこちらの記事もご覧ください。
レウコフィルムの肥料
別に無しでもいいですが,マグァンプKを年2回程度,春秋に与えれば十分です。我が家の庭では,場所を変えてレウコフィルムを植えていますが,株によっては1年間で驚くほど幹が太くなりましたが,ばらつきがあります。肥料というより植える場所のほうが重要そうではあります。
レウコフィルムの成長記録
*半年に一回のマグァンプ適量と降雨のみで育成
2018年6月中旬
レウコフィルムのシルバーリーフと濃いピンクの花い一目ぼれして,オフシーズンなのにどうしても欲しくなりネットで購入。好きすぎて3.5号ポットで4苗も買ってしまいました。
買った当初は育て方がわからず,ネットでいろいろと調べたところ,「初年度は株も強くなく,冬場に場所を変えて育てられる鉢植えがおすすめ」とあったので,それを信じてポットから鉢に植え替えて育てました。高さは20cmくらいで,枝の太さは0.5cm以下程度の小さな苗です。買った年(2018年)の10月には少しだけ花が咲きました。
2019年2月下旬
ネットで調べると,春前に思い切って剪定すると幹が太くなる,とあったので,試してみました。結果,下の写真のように大胆に剪定し過ぎて失敗したと思いました。
剪定後は,ほぼ丸坊主で,高さは10cmくらいです。鉢植えでは幹の太さはあまり成長せず0.5cm程度です。この状態がしばらく続き,3月下旬くらいから,枝から葉になる芽が出始めました。4月に入り,家の南側,西側の花壇に2株づつ地植えしました。すると,地植えにした効果と5,6月以降の気温の上昇の効果が重なったためか,枝葉が急に伸び始め,特に7,8月は週毎にはっきりと違いが分かる程に成長しました。
2019年10月上旬
2~3月の枝だけの状態から,ものすごい成長です。後ろのフェンスが60cmですから,樹高は70~80cmくらいになっています。幹の太さも2cmくらいにはなりました。また,一年目は花が咲かないという情報もあったのですが,10月に入り少しではありますがピンク紫の花を咲かせてくれました。
2020年2月中旬
真冬になり10月の頃と比べてだいぶ葉が落ちてきました。常緑ですが,我が家に限らず庭植えの場合,これくらいは葉が落ちるようです。
そろそろ気温も上がってきたので,3月からの芽吹きと初夏の開花が楽しみです。
2020年4月下旬
4月に入り新芽が出始めました。この年は剪定は殆どしていませんでしたが,1年前,枝だけの状態からワサワサになったのを思い出し,半分くらいに切り戻しました。これでも,去年の枝1本の状態よりはだいぶ枝数は多いです。ここから,どこまで繁るのか,花が咲くのか,本当に楽しみです。
2020年5月下旬
ちょっとグロ注意ですが,黒色いアブラムシが付きました。ベニカXスプレーで処置したところ,しばらくしていなくなりました。
それにしても,先日剪定した切り口付近からどんどん新芽が出てきます。今年は前年ほど剪定しなかったので,かなり茂りそうです。今年は昨年はなかった初夏の開花があるのか,楽しみです!
次は,これまであまりご紹介してこなかった西側花壇のレウコフィルムです。こちらも4月下旬に剪定しています。南庭より日当たりが劣るためか(南庭が終日日当たりなのに対して,ここは11~15時くらいに日当たりです),幹は少し細めですが,新芽も出てきて順調に育ってきています。
2020年7月下旬
長かった梅雨が明けて開花しました!
開花したのは,昨年一度も花が咲かなかった西側花壇のレウコフィルムです。
南庭のレウコフィルムも夏場の成長がもの凄く,だいぶ枝はが茂ってきていますが,蕾はまだついていないようです。西側花壇は昨年咲かなかった分今年咲き,南庭は昨年10月に咲いた分,今年の今の時期は咲かない,なんてことがあるのでしょうか。。
まずは昨年さかなかった西側花壇のレウコフィルムが咲いてくれたことを喜んで,秋には南庭でも咲いてくれることを期待したいと思います!
2020年9月中旬
9月中旬になり,ついに開花しました!この開花の具合はこれまで見てきたレウコフィルムの中でも豪華な方だと思います(自画自賛)!
こちらアップです。満開近いですが,蕾がたくさんあるので,まだまだたくさん咲いてくれそうです!
隣にある青い花の『ルリマツリ』とのコラボも美しいです。
青花の『ルリマツリ』は,夏から秋にかけてずっと咲いてくれる,こちらもかなりおすすめの常緑低木です。
ところで余談ですが,このフェンス際のレウコフィルム,左の株は満開なのに,右の株は殆ど全くといいほど咲いていません(よく見ると2~3輪ほど咲いているのですが。。)。同時期に育て初めて,殆ど同じ日当たりで,昨年は同じ時期に咲いたのになぜでしょうか?
これには心当たりがありまして,4月に自宅でバーベキューをやったときに,残った灰を肥料代わりというか,土の酸度調整として撒いたのです。
しかも効果の真偽確認の実験ため,左の株だけに撒いたのです! 灰のおかげだと証明はできないですが,結果だけみるとそのように見えますし,もしそうなら土はアルカリよりにした方が良いということでしょうか。
バーベキュー後にでた灰を撒いた件については下記記事の最後に書いています。良かったら読んでみてください。
まとめ
シルバーリーフ(銀葉)と濃い紫ピンクの花がきれいで,成長も早く,強剪定にも耐えて非常に強健と,文句のつけようがない植物だと思っています。園芸店でも,不思議とあまり出回ってないので,見つけたら是非お試しください。ネットだと年中手に入るのでおすすめです。
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