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赤バラジークフリート②:初夏から秋の成長,恐ろしい『根頭がん腫病』の発生と処理

 今回は,以前(初夏)に記事にした我が家の赤バラ『ジークフリート』ついて,初夏に開花してから秋までの成長について記事にしてみました。

 『ジークフリート』は,木立性で最大樹高が1.5mくらいとちょうど良く,四季咲きの花は持ちが良い上に病気にも強い,育てやすい赤バラです。我が家では2株フェンス際に地植えして育てています。評判に違わず秋までほぼ休まず咲いてくれたのですが,8月くらいに1/2株が『根頭がん腫病』に罹ってしまいました。

 今回の記事では,初夏から秋前までの成長と合わせて,『根頭がん腫病』とは何かということと,その対処方法について書きたいと思います。

 こちらの前回の記事は,冬の植え付けから初夏の初開花までの成長記録です。併せてご覧ください。

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ジークフリートの成長(初夏の開花~秋)

2020年5月

 我が家では,次の写真のように2株をフェンス際で地植えして育てています。5月上旬に左の株が初開花しました。右の株も,5月下旬にようやく1輪初開花したという時期です。

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ジークフリート(5月下旬)

 左の株は5月上旬に初開花して以降,ずっと咲いています。

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ジークフリート(左の株)(5月下旬)

2020年6月

 翌月になっても,もともと花もちが良い上に次々と蕾もできるので絶え間なく咲いてくれます。

 次の写真は,なかなか咲いてくれなかった右の株ですが,左の株に1カ月程度遅れて6月中旬にようやく満開になってきました。

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ジークフリート(右の株)(6月中旬)

2020年7月

 7月に入っても花の勢いは衰えません。次々と蕾をつけて美しい花を咲かせてくれます。フェンス裏の『ブーゲンビリア』,その背後のシンボルツリーの『シマトネリコ』下のグランドカバー(左からローズマリーモーツァルトブルーアベリアホープレイズヘリクリサムコルマ)とのコントラストが素敵です。

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ジークフリート(7月上旬)

 次はアップです。形の良い深紅のバラがとても美しいです。

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ジークフリート(左の株)(7月7日)

  ただ,この時期から梅雨が本格化してきて,徐々に黒星病に罹る葉っぱが目立ちはじめます。

 次は7月下旬の様子です。この年は(2020年)梅雨がとても長く,絶え間なく雨が降りました。これが原因で,この時期に黒星病の状態が益々悪くなり,株の元気も無くなってきました。

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7月下旬

 かなり広範囲に黒星病が広がってきています。

 ちなみに,黒星病は葉が緑の状態で感染していて,黒い模様が見えた時点でもう手遅れで回復の見込みはないそうです。ただ緑の部分ある以上は光合成に寄与するので,黒くなった葉を無理に取る必要もないようです。

2020年8月

 8月に入ってようやく長かった梅雨が明けました。結局,黒星病で葉がかなり落ちてしまって,丸坊主同然になってしまったのですが,盆前くらいから新芽が出てきました。

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ジークフリート(左の株)(8月上旬)

 長かった梅雨も終わり新芽もでてきて秋咲きに向けた準備ができるかな,と思ったこの時期,衝撃なものを発見します。2株のうち片方(右の株)が『根頭がん種病』に罹ってしまっていたのです!

 

『根頭がん腫病』の発生

 『根頭がん腫病』とは,バラに発生する病気の1つで,株元にできる"こぶ状"の突起です。『がん腫』ができる場所は,接ぎ口の場合もあれば,地ぎわの地中など様々なようです。

『がん腫』の原因

 土の中にいる細菌が接ぎ口などから侵入して,正常な細胞をがん化させて増殖し,こぶを作ります。水捌けが悪く,土の中の水分量が多い状態が続くと発病しやすくなるようです。

 今年(2020年)は,梅雨が記録的な長さだったので,発病する環境が揃ってしまったのだと思います。

『がん腫』の影響

 『根頭がん腫病』に罹ると,がん腫に成長に必要な栄養を取られるため,樹勢が弱くなり,やがて生育が止まり最悪枯れる場合もあるそうです。

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 対処方法

 対処法としては以下が一般的です。

①2次感染しないよう株を掘り起こして処分,数年は同じ場所にバラは植えない

②ナイフやカッターなどでがん腫を切り取り様子を見る

③なにもしないで放置(with『がん腫』で育成される方もいるらしいです)

 ①は特に急ぐ理由もなく,様子を見てからでも良いのではと思ったのと,③は何もしないでみすみす弱っていく様子を見るのも嫌だったので,迷わず②を選択しました。 

『根頭がん腫病』の処理

 その②の処理方法ですが、今回は勝手にアレンジして,『がん腫』を手でもぎ取ることにしました。理由は次の2つです。

  • がん腫が地際にあり,台木とがん腫のつなぎ目が分かりにくく,カッターだと正常部分も切ってしまいそうだった
  • がん腫が台木にべったり繋がっているのではなく,比較的小さな面で繋がっているようだったので,引っ張ったり押し出せば簡単に取れそうだった


 こちらが慎重に手で引きちぎった『がん腫』です。グッと軽く力を入れるとボロっと取れました。3cmはあろうかという大きさです。さらにもう一個,1~2cmのがん腫ももぎ取りました。

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慎重に手でもぎ取った3cmくらいはある『がん腫』

 次の写真は左が『がん腫』を取る前,右が取った後です。

 右の写真から,『がん腫』がついていた場所が分かります。やはり,がん腫は台木にべったりとくっついているのではなく,小さな点を起点に成長することが確認できます。このため,少し引っ張っただけで『がん腫』がきれいに取れたのだと思います。 

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左:『がん腫』処理前,右:『がん腫』処理後

 この状態だと『がん腫』の跡がはっきり分かりますので,残った感染部位をナイフなどで削りとればなお良いと思います。この方法が,最も株を無駄に傷つけないで,かつ感染部分を確実に除去できる方法かなと思いました。

 

 がん腫をとった傷口には,薬剤を塗ることをお勧めするサイトもありましたが,例によって情報がバラバラだったので,今回はまずは何もしないでこのまま様子を見ることにしました。

2020年9月

 気を取り直して・・・また成長記録に戻ります。9月になり,一応2株とも花は咲いてきました。

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ジークフリート(9月中旬)

 こちらはがん腫が”無い”左の株です。梅雨後に葉が殆ど無くなりかけましが,だんだん復活してきています。葉も生えたての茶色い葉から,濃い緑の葉に変わってきました。

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ジークフリート(左の株)(9月中旬)

 次が,問題のがん種ができた後もぎ取った方の株です。がん種ができても,今のところ花は咲いてくれるようです。ちなみに,がん腫の再発とその後の成長は早く,9月中旬にも再発した2cmサイズのがん腫をもぎ取りました。。

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ジークフリート(右の株)(9月中旬)

 今後,再発しては除去を繰り返しになると思いますが,果たしてどのように成長していくのか?見守っていきたいと思います。

まとめ

 今回は,我が家の木立性の赤バラ『ジークフリート』の初夏の初開花から秋までの様子について記事にしてみました。 『根頭がん腫病』引きちぎったあとどのように成長していくのか?不安ですが成長を見守ってまた記事を書いていきたいと思います。

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