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とても花期の長い夏の定番花『ペンタス』の成長記録と開花!~冬枯れ後、春まで復活を待った結果は?

 『ペンタス(Pentus)』は夏の代表的な花で,名前の由来にもなっている星形の5つの花弁の小花をたくさんつけて開花するのが特徴の植物です。とても花期が長く,初夏の5月から12月までとても長く開花します。『ペンタス』は,本来『低木』にも分類され多年性を持ちますが,日本の気候では冬越しが難しく,木質化する前に枯れてしまうので実質1年草扱いです(ですので1年草のカテゴリにも入れてます)。

 今回,開花シーズンの7月上旬にペンタスを地植えして,翌年の春3月まで長く育ててみました。植え付けの7月から花期の長さを発揮して12月頃まで開花した後,1月の冬枯れ後も春まで復活を待ってみました。その結果はいかに?*おまけで,近くに植えた同じく夏の花の1年草「ニチニチソウ」と育成の比較もしてみました。

 

基本情報

種類

低木(耐寒性低く日本の気候で冬越しできないため,一般的に「草花-1年草」と分類される)

学名 Pentas lanceolata
花色 赤,紫,ピンク,白 など
開花時期 5-11月
最大横幅/草丈 40/30cm
耐暑性/耐寒性 高/低

ペンタスの名前の由来

 ペンタス(Pentas)の名前ですが,小花の形が花弁が5つの星形になっていることから,英語で五角形を意味するペンタゴン(pentagon)のペンタ(Penta)の文字があてられているようです。

ペンタスの分類(本来は低木)

 上にも書いてますが『ペンタス』は『低木』に部類され,成長すると根本から木質化します。そのため本来は多年性を持つのですが,耐寒性が弱いため日本の気候では冬越しできず,草花に分類された挙句に1年草扱いされる場合も多いです(園芸界に迎合して,この記事も草花ー1年草に分類してます)。

↓草花(1年草,多年草),低木などの分類はこちらの記事にあります。

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日当たり 

 日当たりが良い方が花付きが良いとされますが,半日陰でも十分に良く咲きます。耐暑性は高いですが,厳しい暑さに多湿も加わると稀に枯れるので,暑さを避ける意味でも少し日陰に植えることもおススメします。(今回の成長記録でも,2株植えて1株枯らしました。)

水・肥料やり

 地植えの場合,根付けば水やり不要です。花付きはもともと良い方ですが,液状肥料やマグァンプなどの固形肥料(小粒状)を与えれば,成長・花付きともに良くなります。

成長記録

2022年7月

3.5号ポットの開花前のペンタス×2を購入。家の西側の半日陰スペースに植えました。

こちらが1つ目の赤花のペンタスです。大きさは15cm程度です(手前のピンコロが10cm)。

ペンタス(赤)(2022年7月中旬)

こちらが2つ目のピンク花のペンタスです。こちらも大きさは15cm程度です(手前のピンコロが10cm)

ペンタス(ピンク)(2022年7月中旬)

遠目で見るとこんな感じです。

ガーデンアーチ」の左右にそれぞれ,ペンタスのピンク花,赤花を植えています。

ペンタス(2022年7月中旬)

ちなみに,両者の間にあるのは「ニチニチソウ」で,こちらも極めて暑さに強く花期の長い1年草です。また,中央付近にある斑入り葉は常緑多年草の「ツルニチニチソウ」です。

ここで夏の花&花期が長いという似た性質をもつニチニチソウ」と「ペンタス」,同じ場所で育ててみて,どちらが「花期が長く」,「耐暑性」,「耐寒性」に優れるのか?比較しながら観察してみましょう。

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2022年8月

真夏の8月中旬になりました。この年は6月下旬に梅雨明けで,異例の長さの暑さが続く中,早くもペンタス(赤)が消えてお亡くなりになりました。。(斑入り葉は「ツルニチニチソウ」です。)

ペンタス(2022年8月中旬)

あまり直射日光が当たる場所ではないので,夏の暑さに加えて過湿も枯れの原因なのだと思われます。また,植え付けが7月と遅かったのもあるかもしれません。

 

一方,ピンク花の方は元気に見えます。大きさは20cm程度に成長しています(手前のピンコロが10cm)

ペンタス(2022年8月中旬)

植えた場所は直ぐ近くで同じなので,個体差や植え付けの微妙の違いで命運が分かれてしまったのかなと思います。兎も角,この後の株への暑さダメージを見ても,耐暑性は「ニチニチソウ」に軍配が上がりそうです。

兎も角,以降は唯一残ったこちらのピンク花の成長を見ていきます。

2022年9月

こちらが9月の中旬から下旬に入るころの様子です。

酷暑のダメージがありながらも,ピンク花のペンタスは何とか長い夏を乗り切ったという状態でしょうか。

ペンタス(2022年9月下旬)

2022年11月

11月の涼しい過ごしやすい気温になって,またずいぶんと花が増えてきました!!株の大きさも30cm程度に成長しています(手前のピンコロが10cm)

ペンタスとニチニチソウ(2022年11月中旬)

同時期の近くの「ニチニチソウ」との比較です。

ペンタスとニチニチソウ(2022年11月中旬)

手前の赤花の常緑低木『チェリーセージ』があって見ずらいですが,右手の「ニチニチソウ」もまだまだピンク花を開花し続けています。

ちなみに『チェリーセージ』も,ペンタス,ニチニチソウと同じかそれ以上に花期の長いおすすめの常緑低木です。

2022年12月

12月上旬になり,かなり気温が下がってきてますが,ペンタスは元気に開花を続けています!

ペンタス(2022年12月上旬)

しかし12月中旬から,真冬並みの寒さの日がちょくちょくある中,ここから一気に劣化が進みました。。

12/24日クリスマスイブの写真がこちらです。急速に花が減り,葉色が悪くなってます。

ペンタス(2022年12月下旬)

さらに1週間後の年末のこちちです。

ペンタス(2022年12月下旬)

寒い日が1日また1日とやってくるたびに劣化が進行する感じです。。

右手の「ニチニチソウ」も花は止まり,葉色も黄色く枯れ始めています。

2023年2月

真冬の2月上旬です。結局,年末以降,枯れは止まることなく1月中には完全に地上部は枯れました。

ペンタス(2023年2月上旬)

ちなみに右手のガーデンアーチの中央付近にあった「ニチニチソウ」も完全に枯れました。

ということで,耐寒性は「ペンタス」と「ニチニチソウ」は互角,という結論になりそうです。

また,5~12月と花期も両者同じくらいであることも確認できました。

ペンタスと隣のニチニチソウ(2023年2月上旬)

念のためこの後,「もともと低木扱いで多年性はあるはずだし,初夏の陽気で株元から新芽ができてくるかも。。」と思い,春まで植え替えは待つことにしました。

2023年3月

 気温が上がってきてときどき初夏のような陽気もある中,まわりの植物たちは新芽が次々とでてきています。地上部が枯れたペンタスの様子はというと。。

完全に枯れたペンタス(2023年3月下旬)

2月よりさらに地上部が朽ちて根元から新芽が生えてくる様子はありません。。

また,枝を持つとグラグラしていて,地上部だけでなく根もダメになっていることが分かりました。「復活の可能性がない」ということで,いよいよ撤去することにしました。

という訳で地上部が枯れて,株がぐらついていたら迷わず撤去しましょうw

 

 以上,成長記録でしたが,ほぼ放置管理で5月から12月まで約半年開花するのはとてもポイントが高く,夏の定番の花としておすすめの1年草扱いの植物です。

まとめ

 今回は,花期の長い夏を代表する1年草『ペンタス』の成長記録を記事にしました。期待通り植え付けた7月から12月とても長い間,止むことなくずっと開花してくれました。また,冬越しに期待して1月の冬枯れ後も3月まで粘って植え続けましたが,こちらは残念ながら復活することなく一年で枯れることを再確認しました。定番のペンタス育成の参考になれば幸いです。