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繊細な雰囲気のシルバーリーフの植物『シルバーレース』の2年間の地植え成長記録

 今回は人気のシルバーリーフ(銀葉)の常緑多年草「シルバーレース」の成長記録です。シルバーリーフと言えば,シロタエギクが有名でよく似てますが,「シルバーレース」は葉の切れ込みより細かく繊細な印象です。成長もゆっくりで,幅も草丈も60cm程度に収まります(シロタエギクは1m以上に成長)。一方,性質もやや繊細なので,シロタエギクほどの高い耐暑性・耐寒性はありません。

我が家では,この比較的コンパクトな「シルバーレース」を寄せ植えのワンポイントとして地植えで育ててみました。耐暑性に気をつけて半日陰に植えたものの何度か弱らせましたが,無事2年目の夏越にも成功しそうです。

 

基本情報

種類 草花 常緑多年草(経年で木質化するため,低木に分類されることもあります。)
学名  Senecio Cineraria 'Silver lace'
花色
開花時期 5-6月
最大草丈/横幅 60cm/60cm
耐暑性/耐寒性 普通/やや強い

シルバーレースとシロタエギクとの違い

シルバーレース(左),シロタエギク(右)

 シルバーレースは,シロタエギクと葉色や葉の形が似ているので,同じ仲間に思われがちです。同じキク科ではありますが,シロタエギクは「ヤコバエア属」で,シルバーレースは「ヨモギギク属」と属が異なります

また写真のように,葉の切れ込みの形も細かさにも違いがあります。

シルバーレースの花 

シルバーレースの花(PIXABAY)

シルバーリーフでは珍しく,「カモミール」にも似た鑑賞価値のある白い花びらの小さな花を咲かせます。一方,花を開花させる株が弱ったり,株姿が乱れるようなのです。シルバーリーフのみ鑑賞する場合は蕾の段階で摘み取った方が良さそうです。

 実際2年間育ててみて2回の花期を迎えたものの,一度も花は確認できていません。開花したら摘み取るかどうか決断が必要ですが,それ以前になかなか花は咲かないようです。

育てる場所

 耐暑性は高くないので,半日陰辺りが適所です。一方,多湿も嫌うので,ほどほどの日当たりと,なるべく風通しの良い場所がおすすめです。耐寒性は高いので,寒冷地でなければ冬越し容易です。

水やり

 乾燥気味を好むので,地植えの場合は水やり不要です。真夏に連日の直射日光で地面から干上がっている場合は,気温の低い朝夕に水やりします。

成長記録

2021年12月

 年末も近い12月下旬の時期に,3号ポットのシルバーレースを購入し,地植えしました。場所は,家の西側の花壇の手前側で,昼前以降くらいから日が当たる半日陰の場所です。株の大きさはまだ縦横10cm程度,今後の成長に期待です。

シルバーレース(2021年12月下旬)

ちなみに,シルバーリーフとの寄せ植えを楽しめればと,右手に濃い紫のカラーリーフの「へーべ・アイスイザベラ」を植えています。

また,手前中央の斑入り葉の白い小花の植物は,常緑多年草の「スーパーアリッサム」です。(育成5年目で弱り切っています。このあと撤去してなくなります。。)

2022年3月

3月終わりの頃の様子です。まだ春の暖かさで涼しいですが,12月の植え時期からだいぶ根付いたのかよく成長しています。株のサイズは,縦25cm,横20cmくらいです。

シルバーレース(2022年3月下旬)

2022年5月

 初夏になってきました。少し寄せ植えっぽくなってきて,新葉で黄金葉の落葉小低木「黄金シモツケ」,青花の常緑低木「セアノサス・パシフィックブルー」,赤のカラーリーフ「ヒューケラ(ツボサンゴ)」とのコントラストが美しいです!

シルバーレース(2022年5月上旬)

5月下旬には「黄金シモツケ」のピンク花が開花してさらにカラフルに!

シルバーレース(2022年5月下旬)

木漏れ日を浴びた姿も素敵です。成長も旺盛で高さ45cm,横幅40cm程度に伸びました。

シルバーレース(2022年5月下旬)

2022年6月

 6月に入り,シルバーレースが苦手な高温・多湿期に入ります。下旬の様子ですが,早くも株元の葉が少し変色してきているのが分かります。

シルバーレース(2022年6月下旬)

2022年8月

 盆の一番暑い時期が過ぎましたが,引き続き高温・多湿によるダメージは蓄積していています。枝の下のほうからの枯れが進行し,先端以外の葉が茶色く変色して枯れ落ちてきています。

シルバーレース(2022年8月下旬)

2022年10月

 10月になり,だいぶ涼しくなってきました。枯れの進行は止まりました。が,枯れた葉が落ちて頭でっかちな見た目になっています。。

シルバーレース(2022年10月中旬)

2023年1-2月

真冬の時期になりました。相変わらず頭でっかちな見た目です。春に芽吹いてくれば良いのですが。。

シルバーレース(2023年1月下旬)

2月中旬です。寒さのピークですが,特にダメージは見られず冬越しは完了。予想より耐寒性は高いようです。さぁ,そろそろ待ちに待った春です!

シルバーレース(2023年2月中旬)

2023年4月

春になり,枝の先端から新葉が出て来て,少しボリュームが増してきました。多少見た目は改善しましたが,葉が落ちて裸になった枝の途中から芽が出ることはなさそうです。

シルバーレース(2023年4月上旬)

一方,よく見ると株元から新しい葉茎が立ち上がってきています!

うまくいけばこれを使った株の更新ができそうです。ひとまずはこのままにして,成長を待ちます。

シルバーレース(2023年4月上旬)

それにしても,この時期の「黄金シモツケ」の新芽が正に黄金葉でとても美しいです!

2023年5月

初夏も終盤の5月下旬頃です。シルバーレースの背後の落葉小低木「黄金シモツケ」も開花しはじめました。

シルバーレース(2023年5月下旬)

そういえば5,6月は「シルバーレース」の開花時期なのですが,2年目の今年も花は咲きませんでした。他のシルバーリーフと比較して,花が咲きずらいのは確かのようですが,原因は不明です。

2023年7月

7月になりました。昨年同様に高温多湿のこの時期に,株の下側の葉の枯れが進行し始めてきました。やはり高温多湿に弱いシルバーレースの性質上,避けられないようですね。

シルバーレース(2023年7月中旬)

これ以上,葉の抜け落ちた裸の枝部分が伸びると更に見苦しくなってしまいます。そこで今回,株元から新しい葉ができているのを確認した上で,思い切って株元から切り戻しました!

シルバーレース(2023年7月下旬)

改めてこうやってみると株元は完全に木質化してますね。常緑多年草と草花に分類されがちですが,低木に分類した方が良さそうです(海外のサイトではそのように分類されていました。)。

という訳で最後は大胆な切り戻しをしましたが,2年間の育成で常緑のシルバーリーフをほぼキープしつつ,2回の冬越しと夏越しに成功できました。ということで,今回の成長記録は以上です。

 

まとめ

 今回は,人気のシルバーリーフ「シルバーレース」の成長記録を記事にしてみました。実際育ててみて,耐暑性・耐湿性に少し注意が必要ですが,寄せ植えのワンポイントとして繊細の雰囲気の常緑のシルバーリーフを周年で楽しむことができました。今後また開花が観られた段階で更新してみたいと思います!