今回は6月の風物詩『ラベンダー』についてです。ラベンダーの種類は非常にたくさんありますが,その中でも暑さ寒さに強く強健で,広く普及しているのが『ラベンダーグロッソ』です。我が家では,2018年3月に3号ポットを5つ,少し大きめの5号ポットを1つ購入して育て始めました。他にもイングリッシュラベンダーも少し育ててきました。ラベンダーは低木ですが,当ブログでおすすめしている放置管理OKの庭木と比較すると,湿度や水遣りの管理が少しシビアです。結局,2年経過して生存しているのは,最初に植えたラベンダーグロッソ1株のみです。
今回は,他のラベンダーもちょくちょく登場させながら,ラベンダーグロッソを中心に2年間の成長記録と,今シーズン(2020年6月)の開花の様子をご紹介したいと思います。ラベンダーは,花だけでなく真冬でも冬枯れがなく,美しいシルバーリーフをキープするのもポイントです。また,結構巨大化するので植え付けの間隔や,枯れ情報含めて,育成のご参考にもなるのではないかと思います。
基本情報
種類 | 常緑低木 |
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学名 | Lavandula x intermedia ‘Grosso’ |
花色 | 紫 |
開花時期 | 6月/9月 |
最大樹高/横張り | 1m/1.5m |
耐暑性/耐寒性 | 強/強 |
ラベンダーの種類
ラベンダーの学術分類上は5つあるようですが,代表的なものは以下の3分類です。我が家で育成している「グロッソ」や,このあと少しでてくる「センティビア」は,『スパイカラベンダー』の中の「ラバンディンラベンダー」に属します。「ラバンディンラベンダー」とは,「イングリッシュラベンダー」と「スパイクラベンダ―」を掛け合わせた品種で,耐寒性があり,高温多湿にも比較的耐え,生育旺盛の特徴があるようです。また,いずれも夏の秋の2回花が咲くのも嬉しいポイントです。
主要な学術分類 | 品種 |
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①スパイカ ラベンダー Spaica Lavender |
イングリッシュラベンダー |
スパイクラベンダー | |
ラバンディンラベンダー(グロッソ,センティビア など) | |
②ストエカス ラベンダー Stoechas Lavender |
フレンチラベンダー |
デンタータ | |
グリーンラベンダー | |
③プテロストエカス ラベンダー PteroStoechas Lavender |
レースラベンダー |
ラベンダーの水遣り
ラベンダーの育成でここが一番の注意点です。一度でも水枯れして株の1部が枯れると,ラベンダーはもう元に戻ることはないです。次の項目である,植える場所にもよりますが,水切れにはくれぐれも注意です。
ラベンダーを植える場所(地植えの場合)
水遣りとも関係しますが,もし降雨のみで育てるのであれば,他に強健の庭木とは異なり,ケアが必要との印象です。他の植物と混みあって蒸れることなく,かつ真夏に日当たりが良すぎて乾燥し過ぎることのない場所を見つけてあげることがポイントだと思います。これは,次からご紹介する成長記録でも,このことが再確認できると思います。
成長記録
2018年3月
我が家の西側の花壇に植え付けました。3号ポット(苗サイズ:10cmくらい)×5と,5号ポット(苗サイズ:15cmくらい)×1を地植えしました。3号ポットは植え付け間隔30cmです。今となっては近づけて植え過ぎて失敗しました。かなり大きくなるので(後述),おすすめは間隔60cmです。
- 3号ポット(苗サイズ:10cmくらい)×5:西側花壇のガーデンアーチの右手
- 5号ポット(苗サイズ:15cmくらい)×1:西側花壇の玄関前の階段脇
こちら5号ポットのアップです。3号ポットと違ってかなりシルバーがかっています。グロッソは,新葉が生えてから半年程度経つと,このようにシルバーリーフになります。
2018年5月
小さかった3号ポットのラベンダーグロッソですが,花茎が伸びてかなり大きくなってます。アプローチのタイルのサイズが30cm×30cmなので,花茎含めると60cmくらいはあります。
5号ポットのほうは,この時期はちゃんと映っている写真がなかったです。。
ちなみにこの時期,イングリッシュラベンダー(品種不明)も買って南側の庭の花壇に地植えしていました。
結構気に入っていたのですが,半年程して水枯れでパリパリになって枯れてしまいました。ここは,もの凄く日当たりの良い場所なのですが,同じ場所に別の『ラバンディンラベンダー』である「センティビア」も植えたのですが,こちらも水枯れで枯れてしまいました。ラベンダーは,蒸れすぎず乾き過ぎない,適度な環境を見つけて植えるのがポイントのようです。
2018年8月
3号ポットだったグロッソがとても大きくなっています。葉も緑から少しシルバーがかってきました。
しかしその後、、30cm間隔で植えていたので蒸れ蒸れとなってしまい,残念ながら結局枯れてしまいました。この年(2018年)の秋に,他の場所にいくつか退避させた株もあったのですが,植え替え時期が良くなかったのか,そちらも結局枯れてしまいました。これで3号ポットで植えた5株は1年で全て枯れてしまったことになります。
2019年4月
この時点で唯一生存しているのが,玄関の階段脇のラベンダーグロッソ(5号ポットを地植え)です。
こちらは,環境が合っているのか,だいぶ大きくなりました。もうピンコロは乗り超えて,階段にかかってきそうです。この時点で高さ30cm,横幅60cmくらいと植え付け時の約2倍はあります。
2019年12月
ちょっと分かりにくい写真ですが,犬の石像の裏にあるグレーの植物がグロッソです。だいぶ大きくなって,アプローチや階段にはみ出てきています。
アップです。かなりグレーですね。ラベンダーは,花に注目が行きがちですが、真冬でも,冬枯れどころか全くダメージがなく,シルバーリーフが美しいのはかなりポイントが高いと思っています。
その年咲いたあとの花茎が一部残って枯れ枝になってしまっています。こういうのはちゃんと切った方が見栄えが良いですね。。
2020年2月
一番寒い真冬の季節になりました。
次の写真ではグロッソは他のカラーリーフに紛れていますが,グロッソの左隣のシルバーリーフ『ウエストリンギア・スモーキーホワイト』より白く見えるのが印象的です。
ちなみに,他の庭木は,斑入りの庭木(写真左上)が「グミ・ギルドエッジ」,真ん中の黄色いコニファー(写真左から中央)が「ゴールデンモップ」です。
ともかく,(ここに写っている庭木全てそうですが)「常緑低木」でかつ耐寒性が高いので,真冬でも葉が落ちないのは素晴らしいです。
2020年6月
ラベンダーシーズンに入りだいぶ花茎が伸びてきました。2月はかなり葉がかなりホワイトでしたが,だいぶ新芽はやはり青々としています。また,見てお分かりの通り,ものすごく大きくなっています。ここで横幅を測ってみると,花茎を入れないと1mほど,花茎をいれると1.5m以上ありました。
花穂ができてからなかなか咲かなかったのですが,少しずつ開花してきました。それにしても大きいです。。タイルが1枚30cm×30cmなので,そのサイズ感も分かるのではないかと思います。
6月下旬に差し掛かり(6/20),開花してきました!株が大き過ぎて迫力が凄いです。。
他の庭木(先ほどの2019年2月の写真でもありましたが,手前の黄色いコニファーが「ゴールデンモップ」,奥の黄色い斑入りの庭木が「グミ・ギルドエッジ」です)を背景に撮ったものです。この一帯は紫がないので,黄色と相性が良く,いい味を出していると思いました。
アプローチにもかなりはみ出してきています。。毎年,花終わりに花柄が落ちて雨に濡れると取りにくいので,今年は早めに花後に切り戻そうと思っています。
モンスター化したラベンダーですが,アップで見るとしっかりラベンダーです。
2020年7月下旬
大体開花から1カ月経ち,花も終盤に差し掛かってきたので,今回は予告していた剪定を実施しました。最大1.5mくらいに広がっていましたが,60cmくらいにコンパクトに収めることができました。かなり木質化していましたが,新芽が出ていることを確認し,その外側で切るようにしました。写真の左側はかなり蒸れてしまっていました。もう少し早く剪定すべきでした。。
今後は,ここからどう新芽がでてくるのか?確認していきたいと思います。
まとめ
今回は,ラベンダーグロッソを中心に2年間の成長記録と今シーズン(2020年6月)の開花の様子をご紹介しました。結局残ったのが,最初に植えた5号ポットの株と,他の庭木と比べて育成の難しさも痛感しました。またかなり大きくなるので,最初の植え付け間隔も注意が必要です(おすすめは60cm間隔)。枯れ情報含めて育成のご参考になるのではないかと思います。
この記事は,切り戻しのタイミングと,また咲くかもしれない9月の開花時にまた更新したいと思います。
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