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日陰で育つ宿根草!『ティアレラ』の成長と開花

 今回は日陰に強い宿根草『ティアレラ(ティアレア)』の成長記録です。同じユキノシタ科で同じく日陰で育つ「ヒューケラ」と似た雰囲気ですが,ティアレラはいわゆるカラーリーフではないので,特徴的な白花がより存在感がありつつ,繊細でしっとりした雰囲気の植物です。

 我が家では,ティアレラを裏庭の日陰スペースに植えて2年ほど育てていますが,今ではすっかり根付いて毎年花を咲かせてくれています。今回は,ティアレラとよく似たヒューケラの違いなどの基本情報から成長記録まで幅広く紹介します。

 

基本情報

種類 草花 宿根草(ユキノシタ科 ティアレラ属)
学名 Tiarella
花色
開花時期 3-5月
最大草丈 30-40cm
耐暑性/耐寒性 普通/強

ティアレラ?ティアレア?

 この植物を調べると,ティアレと呼ばれていたりティアレと呼ばれている場合もあることが分かります。外国語を和訳するときに良くあることなので目くじらを立てることではないですが,英名が「Tiarella」なので,ここでは「ティアレ」で統一しようと思います(ティアレアの方が言いやすいので一時期そのように読んでいた時期もありますが、、)。

ティアレラとヒューケラの違い

 ティアレラ(Tiarella)とヒューケラ(Heuchera)は佇まいがよく似ていますが,実際どちらもユキノシタ科の植物です。またともに日陰で良く育ち,シェードガーデンに使われますが,いくつか違いがあります。

・属名:(そのままですが)ティアレラはティアレラ属ヒューケラヒューケラ(ツボサンゴ)属と異なります。

・葉の形:ティアレラは,深い切れ込みが入ったカエデのような葉を持ち,葉脈に沿って黒っぽく色づいていることが多いですが。一方,ヒューケラは切れ込みが小さく,良く知られているように多様なカラーリーフがあり,葉の色や形が品種によって異なります。

・花の形:ティアレラは,花びらが開いて咲いて穂状にたくさんの花がつきます。一方,ヒューケラはスズランのように花びらがやや閉じた壺形をしています。

ちなみに,2つを交配して作られて両者の特徴を併せ持った「ヒューケレラ」という品種も存在します。

日当たり 

 日陰で良く育ち,花も咲くので半日陰か日陰で育てるのがおすすめです。直射日光に長時間当たると葉焼けすることがあるようですが,耐暑性はヒューケラ同様にまずまずなので半日陰か日陰で育てれば容易に夏越しできます。耐寒性はとても高く,宿根草なので冬は地上部は無くなりますが,容易に冬越します。

水やり・肥料

 地植えの場合は,根付いた後は降雨のみで水やり不要です。肥料は特に与えなくても十分な花量咲いてくれます。

成長記録

2023年5月

 家の北側にある裏庭に「ティアレラ」の3.5号ポットの開花株を地植えしました。朝にだけ日が当たる半日陰の場所です。

ティアレラ(2023年5月上旬)

 ティアレラの品種は「シュガーアンドスパイス」というもので,程よく黒い葉脈が入りおしゃれな雰囲気です。周囲に子株から育てて何年も経っている「クリスマスローズ」が植わっていますが,少し違う雰囲気のアクセントとして植えてみました。

ティアレラ(2023年5月上旬)

今後の成長,特にこの後やってくる夏越し,冬越しと来年の開花も見られるのか?楽しみです。

2023年7月

7月中旬になりました。だいぶ暑くなってきて周囲に雑草も生えてきたので,少し間引いてから撮影しました。花は終わっていますが,黒い脈の入った葉がきれいです。

ティアレラ(2023年7月中旬)

2023年9月

真夏に耐え,9月になりました。半日陰でもさすがに暑い夏が応えたのか,葉が若干元気が無さげです。それと関係あるのか分かりませんが,葉脈がほぼなくなって緑一色の葉に変化しています。

ティアレラ(2023年9月中旬)

2024年2月

 冬の様子です。ティアレラは宿根草なので,冬に地上部はなくなります。枯れ葉が残ってますが,最早どこに植わっていたのかも分からないくらい完全に地上部は見えないです。

ティアレラ(2024年2月中旬)

2024年3月

3月下旬になり地中から新しい葉が出てきました!しばらく植わった痕跡もないくらいに地上部に何もなくなるので不安でしたが,一安心です。

ティアレラ(2024年3月下旬)

2024年4月

4月中旬になりました。3月の新芽から急展開で,3週間ほどであっという間に新葉が生えそろって蕾ができ,開花まで進みました。花穂の下の方から開花していきます。

ティアレラ(2024年4月中旬)

 

ティアレラ(2024年4月中旬)

4月下旬になり,花穂の上の方まで開花してきました。

ティアレラ(2024年4月下旬)

ティアレラ(2024年4月下旬)

ティアレラはヒューケラほどには葉が主張しないので,繊細な白花が鑑賞の主役になりますね。

2024年5月

5月中旬になっても,花数は減ってきていますが開花しています。

ティアレラ(2024年5月中旬)

元々「クリスマスローズ」エリアだったこの場所ですが,さらに「アスチルベ」も植えてみました(手前にピンク花)。こちらも日陰で育つおすすめの宿根草です。

ティアレラ(2024年5月中旬)

2024年6月

6月下旬の様子です。この時期は花は終わっています。結局花が咲いていたのは4月中旬から5月下旬までで花期は1ヶ月半ほどでした。

ティアレラ(2024年6月下旬)

ただティアレラは花が終わっても黒い脈入りの緑葉が美しく見応えがあるのが嬉しいですね。という訳で,きり良く夏越し,冬越しと,2年目の開花が確認できた今回の成長記録は一旦終了です。

まとめ

 今回は,「ティアレラ」の成長記録を紹介しました。実際育ててみて,花以外の時期はやはりカラーリーフの「ヒューケラ」と比べるとインパクトはやや薄めですが十分鑑賞価値があり,花期は白花と葉のバランスが良くて「ヒューケラ」より繊細な美しさでポイントが高いと思います。ヒューケラアスチルベ以外のシェードガーデンのバリエーションを増やしたい場合におススメの宿根草です。

実際育てたオススメ度

★★★★★