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日陰で育つ宿根草『ギボウシ(ホスタ)オータムフロスト』の1年間の成長と2度の開花

 今回は,日陰で育つ植物の定番『ギボウシ(ホスタ)』の成長記録についてです。ギボウシ(ホスタ)の魅力は,日の当たらない日陰でも成長する耐陰性の高さと,美しいカラーリーフです。春から秋まで,暗くなりがちな場所でも明るくしてくれます。またそんな日陰のイメージと対照的に,暑い7~8月に白い可憐な花を咲かせます。おまけにとても丈夫で育てやすい宿根草なので,海外では「パーフェクトプランツ」とも呼ばれているそうです。

 我が家では,そんなギボウシ(ホスタ)の「オータムフロスト」という品種を育ててみました。実際2年ほど育ててみて,ほぼ放置の管理で春には新芽が芽吹いて,2度目の開花を見せてくれましたので,成長の様子について紹介します。

 ↓日陰のカラーリーフの定番として双璧をなす?『ヒューケラ』の成長記録はこちらです。

www.papa-niwa.com

 

基本情報

種類 草花-宿根草
学名 Hosta
花色 白,薄紫
開花時期 7-8月
最大草丈/横張 30cm/60cm
耐暑性/耐寒性 普通/強

ギボウシの種類

 大型の園芸店に行けば,『ギボウシ(ホスタ)』専用コーナーがあり,①黄色系,②白系,③緑系,④青系,と沢山の品種があります。

 ホスタの品種図鑑ということは,海外では「パーフェクトプランツ」として多用されているだけあって,海外サイトの情報が充実しているようです。

https://www.gardenloversclub.com/ornamental/foliage/hostas/types-of-hostas/

 

 我が家での次の2種類を育成しています。

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ギボウシの種類(左:ゴールドスタンダード,右:オータムフロスト)

  今回の成長記録で主に扱っているのは,右の「オータムフロスト(Autum Frost)」という,上の分類では「①黄色系」に該当して,黄色の斑の幅が広く,黄色の発色が良いのが特徴の品種です。

葉色の変化

 葉の緑と黄色の斑がコントラストが美しいですが,季節により斑の色は変化します。新芽は最も濃く鮮やかな黄色で,なる頃には薄く白色に変化していきます。

 以降の成長記録も,への色の変化に注目して見て貰えますと面白いと思います。

日当たり

 ギボウシは耐陰性があり,また直射日光が長時間当たると葉焼けしてしまうので,半日陰で育てるのがおすすめです。ただし,植物である以上は光合成はするので「明るめの日陰」がベストポジションのようです。

(今回の成長記録ではかなりの日陰に植えた例を紹介していて,少し生育不良気味?となってしまいました。。)

水やり

 日陰に植える植物なので,真夏でも地面がカラカラに乾くことはないはずです。ですので,地植えの場合は水やりは不要です。鉢植えの場合は様子を見ながら水やりすれば十分と思います。

病害虫

 殆どつかないです。実際に育てた経験からは,虫がついたことも,葉が食われたことも一度もないです。

ギボウシ・オータムフロストの成長記録

地植えした場所

 家の北向きにある裏庭の日陰エリアです。家の北側で真裏の場所にあるので”明るくない日陰”です。日が高い5~7月の早朝と夕方の数時間しか日が当たらないような場所です。

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ギボウシ・オータムフロストの植え場所(2020年5月下旬)

2020年5月

 初夏の5月下旬に植え付けました。先ほどの”明るくない日陰エリア”に明るいアクセントを加えたくて植えてみました。植え付け時の株のサイズは15cmくらいです。

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ギボウシ・オータムフロストの植え付け(2020年5月下旬)

 左に植わっている銀葉は,『モクビャッコウ』というシルバーリーフの常緑低木です。特別日陰に強い訳ではないですが,こちらも日陰を明るくするためのシルバーリーフとして植えています。

 また左上には,ギボウシと同じく耐陰性の強い赤葉の『ヒューケラ』も植えています。 

2020年7月(1回目の開花)

  7月の下旬になったころ,初めて開花しました!日陰のイメージがあるのに暑い夏に開花というのは少し意外なイメージです。

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ギボウシ・オータムフロストの開花(2020年7月中旬)

 8月上旬にはこんな感じで花が枯れてきたので,花期は2~3週とそれほど長くはないようです。

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ギボウシ・オータムフロストの開花(2020年8月上旬)

2020年10月

 秋の様子です。10月下旬くらいではまだ美しいカラーリーフは健在です。ご覧のように,夏から秋にかけてだんだん斑の黄色が薄くなっていることが分かります。

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フォスタ(2020年10月下旬)

2020年12月

 12月中旬になるとさすがに葉も茶色く枯れてきました。

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フォスタ(2020年12月中旬)

 このあと完全に地上部がなくなります。ギボウシを育てていてやってしまいがちなミスとして,地上部が枯れたと勘違いして,植え替えたりして掘り起こしてしまうことです。

 実際,ギボウシはかなり強健で,冬越して春先には高確率で新芽が出ますので,存在を忘れて誤って抜かないようにしましょう!(一度間違って掘り起こした経験あり…)。

2021年3月(新芽!)

 3月中旬のある日,新芽が出てきました。まだ紫色の皮に包まれて,少しタケノコっぽく見えます。

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フォスタ(2021年3月中旬)

 3月下旬になるとはっきり分かる新葉が出てきました。黄色と緑のコントラストがとても美しいです。

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フォスタ(2021年3月下旬)

2021年4~5月

 4月になりました。新葉がゆっくりと生えそろっていきます。春先~初夏にかけてのこの時期に最も鮮やかな黄色になるようです。

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フォスタ(2021年4月中旬)

 

 5月下旬になり,ほぼ葉が生えそろってきました。昨年と比べて葉数が少なくて,葉の形が丸っこいようです。  

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フォスタ(2021年5月下旬)

ギボウシは日陰を好むといっても,光合成は必要なのである程度の明るさは必要です。家の北側の真裏という「明るくない日陰」なので,あまり生育状態は良くない可能性もあるのでしょうか?

 とは言いながらも,少し間延びしていますが,植え付け時の株サイズ15cmと比べると,30cmくらいには大きくなっています。

2021年8月(2回目の開花)

 昨年と比べると7月中旬早めに梅雨が明けましたが(2020年は8月入ってからの梅雨明け),一向に花が咲きません。

 今年は咲かないのかな?やっぱり日陰過ぎたのかな?とか思いながら8月に突入しましたが,ふと株元を見てみると白花の蕾がついているのを確認できました!

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ホスタ・オータムフロスト(2021年8月上旬)

  そして1週間余り過ぎた,8月中旬頃・・・ようやく開花しました。今年はなんと,昨年より1ヶ月遅れての開花です。

 年によって,ギボウシの開花は7~8月の間の1ヶ月程度は前後するようです。日陰の植物なのに,年間で一番暑い時期に咲くとは,イメージに合わずに面白いです。

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ホスタ・オータムフロスト(2021年8月中旬)

 葉色は少し薄くなってきましたが,さすが「オータム・フロスト」,黄色の発色は長期間キープできているようです。2回目の開花を確認できたということで,今回の成長記録は以上です。

まとめ

 今回は,日陰の宿根草で定番のギボウシ(オータムフロスト)の成長記録の紹介でした。明るくない日陰でほぼ放置での管理でしたが,今回無事2回目の開花を見せてくれました。海外でパーフェクトプランツと呼ばれるだけあって,カラーリーフとして一年中楽しめて,強健で育てやすいのでとてもおすすめです。