今回はハーブの定番『カモミール』の育成記録についてです。カモミールはキク科の植物で,初夏にはマーガレットに似た小型の白い花を咲かせます。花は黄色の中央部分が盛り上がっているのが特徴で,この部分がリンゴのような甘くて爽やかな良い香りを漂わせます。このため,カモミールティーなどのお茶や入浴剤,芳香剤など様々に使われています。
我が家では,そんなカモミールの中で最もメジャーな,1年草の『ジャーマン・カモミール』を地植えして育ててみました。今回の記事では,植え付けの様子から,6月の開花と収穫の様子を紹介します。また,簡単製法でカモミールティーも作ってみたのでこちらも併せて紹介します。
基本情報
種類 | 草花 |
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学名 | Matricaria chamomilla |
花色 | 白色 |
開花時期 | 4-6月 |
最大草丈 | 60cm |
耐暑性/耐寒性 | 弱/強 |
カモミールの種類
カモミールの代表的な品種は,次の2種類です。
・ジャーマン・カモミール(Matricaria chamomilla):一年草
一番出回るタイプの一年草のカモミールです。枝葉が縦にまっすぐ成長し,花付きも良いです。暑さに弱く,真夏に枯れてしまいます。
今回の記事で扱っているのは,こちらの品種です。
・ローマン・カモミール(Chamaemelum nobile):多年草
多年草タイプのカモミールです。枝葉が横に広がりながら成長するので,蕾が下を向くことも多く,ジャーマン・カモミールと区別できます。
1年草タイプと比べると,1つ1つの花は一回り大きいですが,花数は少ないです。
また,比較的容易に夏越しでき,葉は冬には変色しますが,落ちることはなく常緑です。春には新芽がでてきます。
日当たり
日当たりを好み,耐寒性は高いですが,耐暑性は真夏の暑さの蒸れには弱いです。1年草のジャーマン・カモミールは,日本の夏には耐えきれず枯れてしまいます。
水やり
やや乾燥した環境を好むようです。地植えの場合は,降雨以外の水やりは不要です。
病害虫
虫は付きにくいですが,アブラムシがでることがあります。ベニカスプレーなど対策してれば殆どでないですがサボると発生することがあるので,定期的(月1など)に散布することをおすすめします。
成長記録
2021年3月
3月下旬頃,園芸店でおまけで頂いた1株のカモミール。大きさは高さ,横幅とも10cmくらいです。
南向きの花壇の一角に植えました。直射日光が長時間当たるカモミールには過酷な環境ですが,我が家のハーブエリアの近くに植えたかったのと,1年草なので枯れても仕方ないということで,この場所に植えてみることにしました。
右隣に見えるのが,同じキク科の「ローダンセマム」です。
こちらがアップです。キク科に特徴的な,切れ込みのある葉っぱをしています。
ちなみに,他のハーブと違って葉には香りはありません。
2021年5月
初夏の5月になり,少し日差しが強くなってきました。日当たりがとても良い場所ということもあるのか,早くも葉が少し黄ばんできて葉焼けしている感じがあります。。
ちなみに手前に植わっているのは,「アルペンピンク」という常緑多年草です。
開花まで持つのか少し心配でしたが,よく見ると蕾が出来ています。
2021年6月(1回目の開花と収穫)
この後,花茎が伸びてきて6月上旬になりました。そして初めての開花です!
こちらがアップです。近づいに匂いを嗅ぐと,カモミールらしいリンゴのような甘くて爽やかな香りがします。
ちなみに背後に植わっているのは「レウコフィルム」という常緑低木です。
少し花を楽しんだ後の6月中旬に収穫してみました。香りは,花の中央にある1cmくらい黄色い部分からでています。
一般的には乾燥させた花でティーを作りますが,フレッシュな花でも作れるので試してみました。
やり方は簡単です。ティーポットに5輪~8輪を入れて,熱湯を注いで,蓋をして数分蒸らしたら出来上がりです。あとは,カモミールの花柄を濾して,ティーカップに注げば飲むことができます。(写真撮り忘れたので,7月の3回目の収穫のときに写真を載せています。。)
2021年7月(2,3回目の開花)
7月の上旬になりました。前回収穫してから,また花茎が伸びてきて2回目の開花です。
とても香りがいいので,今回は収穫した後,部屋の芳香剤として使ってみました。
7月の下旬になりました。もう梅雨もかけて連日の猛暑で,カモミールには辛い天気です。
かろうじて花が咲いていますが,1つ1つがとても小さく(5mmくらい),6月の開花時の本来の半分の大きさもないです。。
最後の収穫になりそうということで,またカモミールティーを作ってみました。
今回はアブラムシがでてしまっていて,熱湯を入れたら少しプカプカと浮いてきて見た目がNGだったので,横から見た写真です(笑)見にくくてすみません。。水量が少なかったので分かりにくいですが,少し黄色に色づいているのが分かると思います。
こちらが収穫後のカモミールです。西日を浴びてかなり厳しそうです。。
この後,もって盆過ぎくらいかな?という感じですが,枯れるまでは育ててみようかと思います。
まとめ
今回は,ハーブの定番『ジャーマン・カモミール』を育ててみました。1年草で夏に枯れるタイプなので,育成期間は短いですが,鑑賞以外の楽しみのあるハーブは育てていて楽しいなと思いました。また,個人的にはこれまでハーブというと,ローズマリーやタイムなどの香辛料系のハーブの育成が多かったので,甘い香りする「カモミール」は新鮮でした。メジャーな常緑のスパイス系ハーブ以外も試してみたい人にもおすすめのハーブだと思います。
★★★