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春の花『アネモネ・ポルト』の成長記録~球根植えっぱなしでも2年目の開花!

 今回は,初春の代表的な花『アネモネ』の成長記録です。『アネモネ』は球根植物で,初春から初夏前まで,存在感のある美しい花を長く咲かせてくれます。今回育てた『アネモネ・ポルト』はアネモネの1品種で,通常よりもサイズはコンパクトですが,花が鮮やかで大きいという特徴を持っています。

 今回は,そんな『アネモネ・ポルト』の中でも特に気に入った,一重咲き×紫と白のコントラストが美しい品種を選んで裏庭に地植えしてみました。花後は球根を掘り上げて管理することも多いようですが,我が家では球根植えっぱなしでも2年目の春にも再び花を咲かせてくれました!

 

基本情報

種類 草花-多年草-球根植物
学名 Anemone coronaria
花色 スカーレット,ブルー,パール,ピンクなど
開花時期 2-5月
最大草丈 20-30cm(アネモネ・ポルトの場合)
耐暑性/耐寒性 普通/強

アネモネの種類

 アネモネの種類はたくさんあり,一重咲きと八重咲きに大きく分けられます。

■一重咲き(例外あり)
・アネモネ・デカン:草丈は20~30 cmで,花色はローズ,ブルー,ホワイトなどがあります。花壇や鉢植え,切り花に適しています。

・アネモネ・ポルト:鉢植えなどに適しています。草丈は10~20 cmとコンパクトで,花のサイズは5cmほどと大きく,色はスカーレット,ブルー,パール,ピンクなどがあります。一重が多いですが,八重も近年作出されています。今回育てた品種です。

・アネモネ・モナリザ:切り花で人気があります。草丈は50~60 cmと大型で,花色はラベンダー,ブルー,スカーレット,ピンク,ホワイトなどがあります。

■八重咲き
・アネモネ・セントブリジット:八重咲き大輪の品種で花のサイズは5cmほど,草丈は20~30 cmです。花色は,スカーレット,ブルー,ローズ,ホワイトの色があります。
・アネモネ・モナーク:草丈は10~20 cmと小型で,小輪の花が咲きます。スカーレット,ブルー,ローズ,ホワイトの花色があります。小型のため,庭植えに適しています。

育て方

 初春から初夏前まで花が咲き,夏後には地上部がなくなります。

 翌年も花を咲かせるには,夏本番前には球根を掘り上げて土を落としてから日陰で乾燥させて,涼しくなる10~11月に再び球根を植え付けるのが一般的です。ただし,日当たりが良すぎたり極端に暑くならなければ,球根を掘り上げずそのまま植えっぱなしでも夏越しできます。(今回の育成では,放置管理で夏越しと翌年の開花を確認できました。)

肥料・水やり

 初春の花が咲く前くらいに,液肥やマグァンプK小粒などの比較的即効性のある肥料をやると花が良く咲くようです。水やりは,地植えの場合は降雨のみで大丈夫です。

成長記録

2022年1月

 アネモネ・ポルトの3号ポットの開花株を購入し,裏庭に地植えしました。家の北側の真裏にあり,日当たりはイマイチですが,日が高くなる初夏~秋は昼から夕方前にかけて良く日が当たる半日陰の場所です。

アネモネの植え付け(2022年1月上旬)

 廻りの枯れた雑草の整備もできていなくて荒れた場所ですが,元気に育って欲しいものです。ちなみに右に植わっているのは,「クリスマスローズ」です。こちらは,この有れば場所で3号ポットから毎年大きく育っています。

アネモネとクリスマスローズ(2022年1月上旬)

2022年3月

 3月中旬になりました。アネモネは開花期が長く,まだまだ新しい蕾ができては開花を繰り返してくれます。

アネモネ(2022年3月中旬)

 一重咲きですが花色は美しくて,花のサイズは5センチほどあり大きく,とても存在感があります。

アネモネ(2022年3月中旬)

2022年4月

  4月中旬になり開花が終わってきました。アネモネは花後に左上のような果実ができ,この中に種ができます。

アネモネ(2022年4月中旬)

アネモネ(2022年4月中旬)

2022年5月

5月になりました。さきほどの果実から綿毛のついた種が出て来て,風に乗って少しづつ飛ばされていきます。表現が難しいですが,タンポポの綿毛のようにきれいな形でなく,アネモネの花姿からは想像できない,少しグロテスクな見た目です。

アネモネ(2022年5月上旬)

 この種を採取して発芽させて育成することもできるようですが(種まきの適期は9月から10月のようです。),今回は採取せず,そのまま放置で管理しました。

2022年11月

 11月になりだいぶ涼しくなり,夏後に枯れた葉が生え替わって新しい葉がでてきます。

 通常,夏本番前には球根を掘り上げて土を落としてから日陰で乾燥させて,涼しくなる10~11月に植え付けるようですが,球根を掘り上げず夏越しさせることもできます。

 今回は,後者の放置管理としましたが無事夏越しできました。

アネモネ(2022年11月上旬)

 

2023年1月

1月になりました。1年前に植えたので,ここからが2年目の育成です。

11月に生えてきた新しい葉ですが,真冬でも問題なく生え残っています。

アネモネ(2023年1月上旬)

こちらさらに寒い1月下旬の様子です。

アネモネ(2023年1月下旬)

2023年3月

 3月の開花期になってきました。株元から3~4本くらい花茎が立ち上がってきているのが見えます。

アネモネ(2023年3月上旬)

 3月中旬に開花しました!放置管理でしたが,2年目の開花を観ることができました!

アネモネ(2023年3月中旬)

 ここでアネモネの面白い性質を紹介します。アネモネは光に反応して花を開閉します。次の左の写真では開花していますが,雨が降ったり日照が少ない夕方には右の写真のように少しうつむきながら花を完全に閉じてしまいます。花が閉じていると「これから開花!?」と思ってしまいますが,実際には開花後に日照によって花が閉じたり開いたりする,ということのようです。

アネモネ(2023年3月中旬)左:朝,右:日没前

2年目の開花を確認できたということで,来年の3年目の開花を楽しみにしたいと思います。

 

まとめ

 今回は,春の代表的な花「アネモネ」を育ててみました。球根植物は余り育てたことがなかったのですが,実際育ててみてこれまでの多年草と同じく,特別な管理なく2年目の開花を確認できました。とにかく大きくて存在感のある花が見事なのと,特徴的な花後の変化,日照で開閉する花など,育ててみて楽しい植物です。