今回は『ノコンギク』の成長記録です。ノコンギク(野紺菊)は,日本に自生する「野菊」の一種であることから「山野草」と呼ばれることもありますが,植物としては周年で花が咲く草花であり「多年草(の宿根草)」に分類されます。まっすぐ伸びた茎は高さ0.5~1mに成長し,横にも地下茎でボリュームを増やし,花の少ない晩秋にたくさんの薄紫の花を咲かせます。
今回我が家では,ノコンギクを生育環境としては厳しめの裏庭に地植えしました。野菊だけあって雑草に負けない強健さで成長し,小さな苗から2年で大きく成長したくさんの薄紫花を咲かせてくれました。
基本情報
種類 |
草花-多年草-宿根草*園芸カテゴリーの山野草に分類されることもあります。 |
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学名 | Aster microcephalus var. ovatus |
花色 | 紫 |
開花時期 | 10-12月 |
最大草丈/横張り | 0.5~1m |
耐暑性/耐寒性 | 強/強 |
育て方・場所
非常に強健で,特別な管理は必要ありません。どんな環境でも周囲の雑草に負けずに生育し,地下茎で横にも広がって高さ,横張りともに0.5~1mに大きく成長,花もたくさん咲かせます。この強健さが,何かと手間のかかる園芸用の多年草,宿根草とは違って(ノコンギクも園芸用ですが)ノコンギクのストロングポイントだと思います。
野生の趣があるので,鉢植えや整備された花壇より,ナチュラルな雰囲気の庭や花壇に植えるのがお勧めです。
日当たり
日当たりを好みますが,半日陰でも問題なく育ちます。耐寒性,耐暑性ともに非常に高く場所を選びません。
水やり・肥料
もともと日本に自生する野生の菊なので,降雨以外の水やりは不要です。また同じ理由で肥料も不要で,実際育ててみて施肥なしで大きく成長し十分すぎる花数が咲くことを確認しています。
成長記録
2021年6月
夏前の気温も高い6月下旬に,ノコンギクの3号ポット苗を地植えしました。
ご覧の通りかなりの荒れ地です。。また時期的に気温も上がってきて,周囲の雑草の伸び放題となっています。。ノコンギクの強健さに期待です。
2021年11月
11月になり開花シーズンになりました。夏場に周囲の雑草がさらに猛烈に成長して,植え付け直後で小さい「ノコンギク」は長らく雑草に埋もれた状態になっていましたが,なんとか生存しました。
この年は,植え付け時にあった一本の茎の先端から1~2輪の花が咲きました。
2022年5月
翌年の初夏になりました。真冬にいったん地上部が枯れてなくなり,新しい葉生えてきました。生え始めの葉は,やや黄緑色で表面に光沢があります。
2022年11月
11月になり2度目の開花期がやってきました。こちらはまだ開花前の蕾の状態ですが,昨年の同時期より茎が高く,本数も増えてかなりボリュームアップしています。また蕾もいくつもできています。
11月中旬になり,開花が進んできました。
薄紫の花がとても美しいです。花のサイズは3cmほどで大きすぎず繊細な雰囲気で,かつ同時にたくさん咲くので全体として存在感もあります。
この一年でかなりの成長が見られました。翌年のさらなる成長に期待ができます!
2023年11月
さらに翌年の11月の開花期になりました。さらに株が大きくなっていて高さ,横張りともに1mくらいあります。
11月中旬になり開花しました!株が大きくて花数も多く,とても見応えがあります。周囲の雑草は相変わらずですが,ノコンギクも負けずに成長して雑草が目立たなくなってきました。
こちらアップです。株が成長して状態が良いのか,これまで開花時より花の形も美しいです。
11月下旬になっても咲き続けます。このあと12月中旬くらいまでこの状態で咲き続けました。この時期,殆どの草花が枯れてしまうので,ノコンギクの存在感が際立ってます!
こちらは最後に,これまでお見せしてなかった1月下旬くらい冬の様子です。ノコンギクは真冬は地上部を枯らせて冬越します。
という訳で今回の成長記録は以上です。
まとめ
今回は日本に自生する野生の菊『ノコンギク』の成長記録を紹介しました。実際育ててみて,野生ならではの強健さで,放置管理でも雑草に負けずに大きく成長してくれました。そして何より花の少ない晩秋にたくさんの薄紫の花を咲かせてくれるのが魅力だと思いました。
それほどメジャーではないですが,園芸店やホームセンターの宿根草あるいは山野草コーナーで見かけますので,今回の記事で気に入ってもし見かけたら手に取ってみてはいかがでしょうか。
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