今回は,宿根草「キキョウ」の成長記録です。秋の七草の1つとしても知られていますが,開花期は夏が中心で6月の梅雨頃から9月くらいまでです。花は紫か白がメジャーで,英名ではバルーンフラワー(balloon flower)と言われている通り,蕾は風船のような形です。開花時はその先端から5つの花弁に分かれて星形の花を咲かせます。
我が家では,白花タイプの「キキョウ」を秋植えしてみました。一見花姿からの繊細そうなイメージで,多年草と言いながら一年草扱いかと思っていましたが,実際育ててみると,とても強健で初心者向けの育てやすい植物です。植え付けから翌年の開花,さらに翌々年の開花し,毎年株を大きく成長し3年目を迎えています。
基本情報
種類 | 草花 宿根草 |
---|---|
学名 | Platycodon grandiflorus |
花色 | 紫,白 |
開花時期 | 6-9月 |
最大草丈 | 20-80cm |
耐暑性/耐寒性 | 強/強 |
キキョウの情報
日本をはじめ東アジアに自生していた植物ということで,日本ではお盆に仏前へ供える盆花として『オミナエシ(Patrinia scabiosifolia)』とともに用いられているようです。
花色は紫が最も流通していますが,白花もメジャーです。紫花は和の趣がありますが,白花は洋庭に良く合っていると思います。
今回の成長記録では,この白花の「キキョウ」についてです。
日当たり
日当たりを好みますが,半日陰でも十分育ちます。耐暑性,耐寒性ともに高いですが,耐暑性は真夏の暑さの蒸れには弱く,長時間の直射日光は避けたほうがいいです。
水やり・剪定
日本に自生していた植物ですので,日本の気候には順応していて,地植えであれば水やりは不要です。「キキョウ」は矮性タイプでないと1mくらいまで大きくなるので,高すぎる場合は6~7月の開花のピークが過ぎたらいったん切り戻すと丁度良い高さにコントロールできます。
成長記録
2020年10月
10月中旬に開花終わりの格安の白花の『キキョウ』の3号ポット苗を購入,家の裏庭の一角に地植えしました。家の北側なので,日当たりも良くなくて半日陰といったところです。草丈は15cm位です。葉の縁はギザギザの形状となっていますが,触って痛いということはありません。
この後,地植えして早々,上はキキョウの存在をすっかり忘れてしまいます(笑)。なのでここからしばらく成長記録は残っていません。(今から考えると)他の宿根草の地上部が枯れる前に,真っ先に地上部がなくなったためだと思います。
2021年6月
すっかり存在を忘れていましたが,6月に裏庭を歩いていると,草丈60cm位の見慣れない風船のような形をした蕾をつけた植物が。
当時はキキョウの花姿しか知らなかったため,一瞬何かと思いましたが,記憶を辿り昨秋に植えた『キキョウ』であることを確認。
バルーンフラワー(balloon flower)と言われるように,他の植物にはない面白い形の蕾で,なんとも言えない趣があります。
風船のような蕾から半月くらい経過し,ようやく開花しました!
隣の黄色っぽい花は,「エキナセア」です。こちらも夏の代表的な宿根草で,開花期は6~10月とさらに長く,かつ絶え間なく開花するおススメの植物です。
一見,和風の雰囲気の名前であり花姿の「キキョウ」ですが,洋の雰囲気のとも良く合っていると思います。この年はこの後,咲いたり止んだりを繰り返しながら9月くらいまで開花しました。
2022年4月
翌春になりました。冬場は地上部は完全になくなるのですが,この年は「キキョウ」が余裕で冬を越せる事,昨年の花の記録で場所は分かっていたので,春先から芽吹きを今か今かと待っていました。
そして4月中旬頃に「キキョウ」(と思われる)新芽を確認!
アップすると「つくし」のような外観に見えますが,「キキョウ」に違いないことを確認,この後の成長を待ちます。
昨年はすっかり存在を忘れて,開花までの成長の様子が見れなかったので,ここからは成長の様子を細かくお届けします(笑)
2022年5月
5月になり,だいぶ株が成長してきました。
いよいよ開花シーズンの6月で今から開花が楽しみです。
2022年6月
開花シーズンの6月になりました。
そしてこの年も昨年と同時期の6月下旬から開花がはじまりました。
左隣に咲く夏の宿根草「エキナセア」が相変わらず元気です。また,株元に咲くピンクの小花の植物は「クフェア」という常緑低木の植物です。また,同じ株元の右側には後で植えた矮性の紫花の「キキョウ」が見えます。
2022年7月
7月になりました。株が成長し,昨年よりさらにたくさん開花しました。
この年は梅雨開けが6月下旬と異様に早く,あまりの暑さに雑草の成長がすごいのと,あまり裏庭に立ち入らなかった関係で良い写真が残って無く。。
隣の成長著しい「エキナセア」の方が目立ってますね。。
という訳でこの後,昨年と同じように咲いたり止んだりを繰り返しながら9月くらいまで開花しました。さすが日本に自生する植物だけあって,日本の気候によく順応して,規則正しく,2年間無事に強健に成長してくれました。
まとめ
今回は白花の『キキョウ(桔梗)』の2年間の成長記録を紹介しました。一見繊細そうなイメージで多年草と言い通1年草扱いの植物と勝手に思ってましたが,とても強健で毎年株が成長していて,育てやすい初心者向けの植物だと思います。白花のキキョウは,和の趣の紫花と比べて洋の雰囲気もあり,洋庭作りにもおすすめな植物だと思います。
★★★★★