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【海外の植物園】ケアンズ ボタニックガーデンズを訪問!熱帯植物+滞在中に見かけたオージープランツ!

 今回は夏休み期間中に久しぶりの海外旅行で訪れたオーストラリア ケアンズの植物園『ケアンズ ボタニック ガーデンズ(Cairns Botanic Gardens)』の訪問記録です。ケアンズで8月は冬の時期に当たりますが,月平均気温20℃以上のゆるやかな四季のある常夏の街です。そのため日本で人気のアカシアやユーカリなどのオージープランツに加えて,熱帯植物が原生しています。

 今回訪問した『ケアンズボタニックガーデンズ』は,そんな熱帯植物が中心の植物園で,ケアンズ中心部からアクセス良好でしかも入園無料!のおすすめ観光スポットです。今回は訪問記録に加えて,現地で見かけた「オージープランツ」や日本でお馴染みだけど一味違う植物たちについても紹介します。

 

アクセス・駐車場

 車でケアンズの中心部からは10分程度,ケアンズ国際空港からは5分程度で行けます。園内は基本歩くので,身軽な状態で訪問するのがお勧めです。市内からの車移動の場合,オーストラリアでは一般的なライドシェアサービス(Uberなど)やタクシーで移動します。

*ちなみに,Uberでケアンズ市街から$15ほどでした。タクシーとUberの値段ですが,時間帯や込み具合に依りますが相場はUberはタクシーの1/2~2/3程度と安いです。また,車内の清掃状態やサービス,運転手のマナーも日本のタクシー以上に良かったです。

住所:78-96 Collins Ave, Edge Hill QLD 4870 オーストラリア

TEL:+61740326650

駐車場:無料

 

ケアンズは道路脇のいたるところに無料の駐車スペースがあるので,困ることはありません。

 

 園内マップはこちらです。所要時間はゆっくり見れば2時間ほどです。近隣にヴィジターセンターや現代アートを展示する「Tanks Arts Centre」もあり,周辺の観光施設も併せて楽しめるエリアです。

園内マップ(出典:公式サイト)

入口付近

Uberで道路に面した入口付近の駐車スペースにつけて貰い,「ケアンズ ボタニックガーデンズ(Cairns Botanic Gardens)」に到着。ケアンズのホテルからの移動代はUberで$15ほどでした。入園無料です。

ケアンズボタニックガーデンズ 入口

雰囲気のあるゲートの前で記念撮影をしてから,早速園中に入ります。

園内散策

 まず入口付近にそびえるいかにも熱帯に原生林という出で立ちの樹木がこちら。

一見,1種類の樹木のように見えますが,元の樹木の上に飛来したイチジクの種が発芽,成長した無数の根が巨木に絡まり,カーテン状に垂れ下がった状態になっています。

その様子からカーテンフィグツリー(Curtain Fig Tree)と呼ばれています。(フィグ:Figとは英語でイチジクのことです。)

カーテンフィグツリー(Curtain Fig Tree)

こちらのカーテンフィグは,直径2m,高さ15mくらいあり迫力あります。。

ちなみに,ケアンズ市街から70kmほど離れた場所にある,その名もカーテンフィグ国立公園では,さらに巨大な樹齢500年以上のフィグツリーも見られるようです。

 

こちらは「ヘリコニア・マリアエ(Helliconia mariae)」という常緑多年草です。

バナナに似た緑の葉に,真っ赤な鱗のような形をした苞(ほう:花の根本につく小形の葉)が特徴的で,開花期は黄色い花をつけるようです。

 ヘリコニア・マリアエ(Helliconia mariae)   

こちらも,ヘリコニアの仲間で「ヘリコニア・ワグネリアナ(Heliconia wagneriana)」という植物です。今は花のつき始めで,この後最大で2mくらいに大きくなるようです。

ヘリコニア・ワグネリアナ(Heliconia wagneriana)

 こちらは日本でもおなじみの「ペンタス」です。原産は,アフリカみたいですが熱帯地方が原産のためか鉢植えで育成されていました。

ペンタスは日本には一般的に1年草扱いですが,本来の多年草の性質のとおり,常夏のケアンズでは冬越しもできるみたいです。

ペンタス(Pentas)

 こちらは熱帯高地に自生する「ビレイア(Vireya)」という常緑低木です。ツツジ科ツツジ属なので少し「ツツジ」に似ていますが,熱帯植物の雰囲気が強いです。

今回のケアンズ訪問で初めて見ましたが,とても鮮やかで美しい花でお気に入りになりました。(花がクンシラン(君子蘭)に似てますが,葉の形が全く異なります。)

ビレイア(Vireya)

こちらは,食虫植物の「ウツボカズラ(ネペンテス)」です。

ウツボカズラ(ネペンテス)

こちらは、「ザミア ネウロフィリディア(zamia neurophyllidia)」という植物です。

トウモロコシのような形の球果(タネとそれを守る鱗片が集まった構造,松ぼっくりのようなもの)が特徴的です。

ザミア ネウロフィリディア

 熱帯雨林の雰囲気が満載の園内ですが,少し歩くとこんな少し拓けた場所もあります。木漏れ日がさして,とても美しい景色でした。

木漏れ日が差し込む素敵なスポット

 先を進むと,ケアンズの街中の街路樹としてもよく見かけたピンク花の花木が植わっていました。街中で車や電車の車窓から頻繁に満開のこの花木を見かけていたのですが,名前等を調べるタイミングがなく,気になっていました。

ピンクトランペットツリー

調べてみると「ピンクトランペットツリー(Pink Trumpet Tree)」という名前です。園内では既に花が落ちかけていましたが,満開になると次の写真のように,桜にも劣らないピンクで覆われたとても豪華で美しい姿になります。

ピンクトランペットツリー(出典:PIXABAY)

「ピンクトランペットツリー」はブラジルの国花でもあるようで,それも納得のとても美しい花木でした。

日本でも見てみたいと思いますが,やはり冬の寒さには耐えられないのでしょうか。夏だけ見たら日本もケアンズと同じかそれ以上に暑いんですが(苦笑)

 

温室(conservatory)

 園の中央付近には温室があります。廻りの熱帯植物の植栽と合わさって,遺跡のような雰囲気もあって,とても素敵です!

温室

入口を入ると,温室(Convervatory)の歴史(左側)や温室の中の植物の配置図(右側)があります。エリアごとにちゃんと整理して種類の異なる植物が植え付けされていたようですが,あまり気にせず全体の雰囲気を楽しみました(笑)

温室の入り口

温室の中もとてもおしゃれにディスプレイされています。通路には枯れ葉や枯れ枝も落ちてなく,きれいに良く管理されているようです。なんだか幻想的な雰囲気です。。

温室の中①

温室の中②

こちらの垂れるシダ植物は,「ヒメヨウラクヒバ」(Lycopodium salvinioides)という植物です。日本では入手の難しい希少なシダ植物みたいです。

ヒメヨウラクヒバ(Lycopodium salvinioides)と他植物

こちら,名前は分かりませんでしたが,右上にめちゃくちゃデカい葉の植物がいます。

温室③

こちらは小型あるいは育成初期の植物がたくさんハンギングされていました。

温室の中でハンギングされる植物たち

森の中のカフェ(Kimmy's Kitchen)

 園内にはキミーズキッチン(Kimmy's Kitchen)という名前のカフェもありました。木々が日差しを和らげて,涼しげです。じっくり見て歩き疲れたときなどに良さそうです。数組の家族の集団がくつろいでいました。

キミーズキッチン(Kimmy's Kitchen)

樹木に寄生するコウモリラン(ビカクシダ)

 熱帯地方に属するケアンズでは,最近では日本で人気の「コウモリラン(ビカクシダ)」が自生していて,至るところ見かけることができます。

例えば,上でも紹介しました植物園内のピンクトラペットツリーにも着生していました(写真の中央付近)。

ピンクトランペットツリーに着生するコウモリラン

ケアンズの街中の街路樹にも着生しています。

ヤシの木に着生するコウモリラン

日本では大型の「コウモリラン」はとんでもない高値で取引されることもあるので貴重でレアな植物というイメージがあったのですが,ケアンズでは熱帯雨林だけでなく街中含めてそこらじゅうに自生していて驚きました。

 

番外編

 ここからは旅行中に観光地や街中で見かけた,海外ならではの植物について少しご紹介します。

『世界の車窓から』で有名なキュランダのメラレウカの大木

1つ目はオージープランツとして有名で日本でも見かける『メラレウカ』です。

場所は,ケアンズ一番の観光地であるキュランダ。

移動は,名物であり『世界の車窓から』でも有名なキュランダ観光鉄道に乗って移動します。レトロな雰囲気の鉄道で熱帯雨林の山や谷を巡って行きます。

キュランダ観光鉄道

鉄道の目的地『キュランダ駅』の近くで見かけたのが,こちらの黄金葉の『メラレウカ(レボリューションゴールド)』です。駅から観光の中心部のキュランダ村に向かう道と逆方向にありました。

メラレウカ・レヴォリューションゴールドの大木(2023年8月30日)

 隣の2階の建物の屋根を超えて高さは10mほどあり,日本で見かける『メラレウカ』(日本では最大樹高3m程度と言われる)と比較してあまりにも大きく,最初ははっきりとは分かりませんでしたが,近づいて見ると確かに「メラレウカ」でした。

メラレウカ・レヴォリューションゴールドの大木(2023年8月30日)

幹が黒に変色していて,かなりの年月を感じさせます。

やはり,メラレウカが自生する本来の常夏の気候で長年育つと,ここまで大きくなるのか!と驚きました。

「メラレウカ・レヴォリューションゴールド」の大木(2023年8月30日)

巨大すぎるオオギバショウ

 こちらもキュランダ駅の近くで見かけた南国の植物『オオギバショウ』,属名タビビトノキ(Ravenala madagascariensis)です。

この写真だと分かりずらいですが,やはり環境が合うととてつもなく大きくなり,高さは10mは超えていたと思います。

大きすぎるオオギバショウの木

冬に咲くルリマツリ

 こちらはケアンズ市街で見かけた,日本でも夏の花として有名な青花の熱帯地方(南アフリカ)原産の低木「ルリマツリ」です。

ケアンズで見かけたルリマツリ(2023年9月1日)

今の時期,日本でも開花していて株の大きさや葉付き花付きは日本と変わらないですが,注目すべきはケアンズでは冬であるということ。

夏(1~2月)まで咲き続けるのかは分かりませんが,常夏のケアンズでは冬にルリマツリの青い花を楽しめるのはうらやましい限りです!

 

 最後に,ホテルのバルコニーから観たケアンズの夕暮れです。

ケアンズの夕方

さらに陽が落ちると満月の夜。。ヤシの木を背景に,チャイナマン川に反射する月明かりがとても美しかったです。

ケアンズの月明かり

という訳で今回の植物園「ケアンズ ボタニックガーデンズ」のご紹介の記事は以上です。

まとめ

 今回はケアンズ滞在中に訪問した『ケアンズ ボタニックガーデンズ』の訪問記録と,ケアンズ内で見かけたオージープランツを中心とした植物について紹介しました。冬でも(こそ)快適なケアンズに訪問した際,植物好きなら定番観光地と併せて是非訪れたいおすすめの場所です!