生垣によく使われているのを見かけるトキワマンサク。一見,何か昔の人の名前のようですが,トキワは『常緑』,『マンサク』は山野に自生する落葉樹という意味があり,常緑のマンサクという意味のようです。
様々なカラーバリエーションがありますが,我が家では数年前にトキワマンサク『黒美人』という珍しい品種を育成しています。通常のベニバナトキワマンサクは、夏場は緑色が強くなり銅色が薄くなりますが,トキワマンサク 黒美人は一年中も濃い葉色を保ちます。今回,我が家のトキワマンサク 黒美人が開花しましたので,記事にしてみました。
基本情報
種類 | 常緑低木 |
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学名 | Loropetalum chinense |
花色 | 紅,白,濃紫 |
開花時期 | 4~6月 |
最大樹高/横張り | 3m/2m(黒美人は最大1.5mくらいのようです) |
耐暑性/耐寒性 | 強/強(耐寒温度-10℃) |
トキワマンサクのメジャー3種類
①紅花トキワマンサク
最もよく見るトキワマンサクです。我が家の近くの公園で生垣として使われていたので写真にしました。この品種は,春から夏にかけては,特徴的な丸形の葉は緑色で,冬に紅葉して銅色に変わります。春には,ピンク色のリボン状の花が株全体を覆った形で咲き,とてもキレイです。
②白花トキワマンサク
トキワマンサクの白花種です。葉は年中緑で紅葉は殆どしないです。紅花トキワマンサクとは,同じ形のリボン状の花と丸い葉を持っていますが,色が違うだけで全く印象が異なります。よく知らないと,一見トキワマンサクと分からないくらいです。
③トキワマンサク黒美人
トキワマンサク 黒美人は,ほとんど黒に見える濃い葉色がシックな印象です。花色は濃赤紫色のです。矮性のため、自然に樹形がコンパクトにまとまることから,鉢植えや寄せ植えにも向きます。
今回は③のトキワマンサク黒美人を地植えして育ててみましたので,その成長過程と開花の様子についてご紹介します。
トキワマンサク黒美人の成長
植えた場所
東側の花壇にある,既存の和風の庭木(シャクナゲ,ツバキなど)の下に植えています。庭のこのエリアは,2017年に行った工事で唯一手を付けなかった場所で,数十年来の和風の庭木が残っている場所でした。そこで,同じ和風の雰囲気のあるトキワマンサクをここに植えることにしました。
日当たりは,大きく育っている既存の庭木からの木漏れ日が当たるくらいで,あまり良くないです。トキワマンサクは耐暑性だけでなく耐陰性も強く強健なので,問題なく育ちます。ちなみにシャクナゲも満開です。
↓我が家自慢のピンク花の『シャクナゲ』については,こちらで記事にしています。良かったら合わせてご覧ください。
2018年6月
植え付け直後です。最初は南庭の花壇(の右端)に植えていました。5号ポットを買ったばかりで高さ40cmくらいでした。
その後,トキワマンサクが和の雰囲気がするということで,東側の和風コーナーに移植しました。今はここに,レウコフィルムを植えています。
2019年12月
冬場になると落葉しますが,結構葉は残りますので,寂しい感じにはなりません。葉色はより黒が深まっていきます。和風っぽいエリアということで,右側にマホニアコンフューサ,手間側にゴールデンモップと和風にも合う植物を合わせて植えています。
大きさは,途中で植え替えなどありましたが,高さ60cmくらいにはなりました。矮性ということもあり,他の低木類と比べると成長はそれほど早くないようです。
2020年4月
4中旬になり,満開になってきました!先に紹介した紅花トキワマンサクと比べると,かなり濃い赤紫色です。
卵形の小さな黒い葉に,リボンのような濃い赤紫の花弁の組み合わせがシックな雰囲気です。今後,どこまで大きくなって,木を覆うように花を咲かせてくれるのか,とても楽しみです!
2021年4月
さらに1年が経過しました。植え付けが2018年6月だったので約3年が経過し,高さ1mくらいになっています。今年の開花の様子です。
まだ1~2部咲きといったところです。この時は残念ながら満開の写真を撮り忘れてしまいました・・・。来年こそは大きくなった株で満開の様子を残したいです。
2022年4月
さらに1年が経過して,4月の開花期がやってきました。約4年が経過し,株もかなり大きくなって,高さ1.5mくらいになっています。そして開花の様子です。
過去最高といっていいような(と言っても4年程度の歴史ですが・・),見事な開花です!トキワマンサクの漆黒の葉と赤い花と,周りの黄色のカラーリーフとの相性が素敵です。
まとめ
今回は,トキワマンサクの黒葉の品集,黒美人の成長と開花について紹介しました。実際育ててみたところ,植え替えや,日当たりの悪さにも負けない,強健でとても育てやすい庭木と感じています。
そのイメージの通り和風エリアに植えましたが,洋風の庭にも合わせられると思います。また,矮性のため、鉢植えや寄せ植えにも使えると思います。もう一色,低木でアクセントを加えたいとときにおすすめの庭木です。