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こぼれ種で増えて毎年花が咲く!『オルラヤ・ホワイトレース』の2年間の育成記録~成長・開花・種の収穫~

『オルラヤ(オルレア)・ホワイトレース』はその名の通り,白いレースのように小花をたくさん集めた豪華な白花が特徴の植物です。葉はシダのような切れ込みのある葉で,こちらも繊細な印象で鑑賞価値があります。さらに一番の特徴は,こぼれ種で簡単に増やせるということ。1株から育て始めても,翌年には手間なく何株にも増やすことができます。性質上,真夏の暑さで枯れますが,花や葉の繊細な印象とは対照的にどこでも育つ,丈夫で育てやすい植物です。

 我が家でも,雑草だらけの裏庭のナチュラルガーデン化の一環で,2020年秋に『オルラヤ・ホワイトレース』を植え付けました。

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1つの小さな苗から育てて見ましたが,1年目の春に無事開花,さらに2年目の翌年にはこぼれ種で10株くらいに増殖していずれも開花(なんと,砂利道でも開花!)してくれました。

 

基本情報

種類 草花 一年草 *本来多年草ですが,暖地の夏越し難しく1年草扱い
学名 Orlaya grandiflora 'White Lace'
花色
開花時期 4-6月
草丈 10~60cm
耐暑性/耐寒性 弱/強

名前:オルラヤ?オルレア?

 園芸名「ホワイトレース」と呼ばれることもありますが,学名も「オルラヤ」とも「オルレア」とも呼ばれ,1つに定まっていません。何かと曖昧なことの多い園芸界のお約束ですが,英語の綴りは「orlaya」と1つなので,これを元に調べてみたら分かりました。

この英語サイトによると,英語(U.S.)で「オルレイヤ(強いて言うと,オルレア)」,英語(U.K.)で「ルラヤ」に聞こえます。という訳で,日本のカタカナ表記で「オルラヤ」とも「オルレア」とも呼ばれるのは,アメリカ/イギリス英語の発音の違いに由来するようです。

日当たり 

 日向の方が生育状態良く,大きく育ちます。ただ,「オルラヤ・ホワイトレース」は性質自体が強いので,半日陰でも育ち,問題なく開花します。

水やり

 地植えの場合は水やり不要です(我が家では砂利道でも放置で開花しました)。鉢植えの場合は,土が乾いたら水やりします。

種まき

オルラヤ・ホワイトレースの種。左:若い種,右:時間が経って乾燥した後

 種は棘のついた固い殻の中に入っています。種まきの際は,種を割る必要はなく,そのまま撒きます。時間が経つと乾燥し,自然と殻が割れます。

 

成長記録

2020年10月

 裏庭の一角に,3号ポット苗1つを植え付けました。「オルラヤ・ホワイトレース」は暑さに弱いことは知っていたので,もともと植わっていた低木の下あたりの気持ち日陰ができる半日陰スペースに植えました。

オルラヤ・ホワイトレース(2020年10月上旬)

 こちらがアップです。苗のサイズは,横張り高さとも15cm位です。パセリのような切れ込みの多い葉っぱです。いかにも暑さに弱そうな見た目で実際に暑さに強くはないですが,生命力というか性質はとても強健です。

オルラヤ・ホワイトレース(2020年10月上旬)

これからの成長,まずは春の開花に期待です。

2021年1~2月

 冬入りして,1月になりました。「オルラヤ・ホワイトレース」は寒さにはとても強く,常緑です。

オルラヤ・ホワイトレース(2021年1月上旬)

 1年で最も寒い2月になりましたが,一部葉が黒ずんでいますが,無事に冬越しできました。2月なのに早くも新しい葉っぱが生え始めています。

オルラヤ・ホワイトレース(2021年2月中旬)

これからの開花シーズンが楽しみです。

2021年3月(成長と開花)

 少し見ずらいですが,3月上旬には花茎が伸びて蕾が出来始めてきてます。

オルラヤ・ホワイトレース(2021年3月上旬)

 株のサイズは小さくて横・縦ともに20~30cmくらいと小さいですが,3月下旬くらいには,部分的に開花がはじまりました!

オルラヤ・ホワイトレース(2021年3月下旬)

 最初に開花した一輪のアップです。さくさんの小花が集まって5cmくらいの豪華な花を構成しています。

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オルラヤ・ホワイトレース(2021年3月下旬)

2021年4~5月(開花本番)

 オルラヤの開花本番の季節になってきました。気温が上がってきて株が大きくなり,花数が増えてきてます。

オルラヤ・ホワイトレース(2021年4月上旬)

 4月下旬には,株の大きさが横張50cmくらいになり,さらに花数が増えてきました!

オルラヤ・ホワイトレース(2021年4月下旬)

5月の上~中旬には,一段と成長して株のサイズは縦横60cmくらいはありそうです。花数もかなりの数に増えてます。。

オルラヤ・ホワイトレース(2021年5月上旬)

 こちらが5月下旬の様子です。そろそろ開花のピークが過ぎてきました。

オルラヤ・ホワイトレース(2021年5月下旬)

 開花の時期を振り返ってみると,3月下旬には花が咲き始めて5月下旬に咲き終わり,だいたい開花期は2か月くらいでした。

2021年6月(種の収穫)

 6月中旬頃になると完全に開花が終わり,種ができ始めます。

 オルラヤは,小花の1つ1つが種になるので,1株からもの凄い数の種ができます。

オルラヤ・ホワイトレース(2021年6月中旬)

 

表面は棘があります。若い種は薄い緑色で棘が柔らかいですが,時間が経つと水分が抜けて茶色く固くなるので,触ると痛いです。

「オルラヤ・ホワイトレース」の種の採取(2021年6月中旬)

 採取した種は,裏庭の雑草対策も兼ねて,雑草が気になるエリアに適当に撒いてみました。

 発芽率が分からない上に,日当たりもイマイチで雑草も多いなど,生育環境も良くない裏庭なので,『増えれば儲けモノ』といった感じで期待しないで待つことにします。

 

ちなみに種を落とした後は,暑さに弱いオルラヤは基本的には夏越しはできずに地上部はなくなります

 

2022年2月(種の発芽)

 翌年の2月,ふと昨年植えた場所を見ると,オルラヤっぽ葉が生えてきています。

オルラヤ・ホワイトレース(2022年2月中旬)

 こぼれ種の発芽か?実は夏越しできたのか?不明なので,確かめるために写真を回転して,昨年の植え付け時と比較(目印:腐った切り株)してみます。

オルラヤ・ホワイトレース(2022年4月中旬)

 植え付け時と並べると,ほぼ同じ位置から芽がでているので,本来多年草のオルラヤなので夏越しできたのかもしれません。たまたま同じ位置から発芽したこぼれ種の可能性は否定できないですが。

育てる側の都合でいうと,オルラヤは種でどんどん増えるので,多年草の性質は無くても大丈夫なんですけどね。。

2022年4月(2年目の開花)

2年目の開花期になってきました。

3月以降,至る場所で発芽して株が育ってきています。ここにも。

オルラヤ・ホワイトレース(2022年4月中旬)

別のこの場所でも。。

オルラヤ・ホワイトレース(2022年4月中旬)

そしてなんと,こんな砂利の中で発芽しました。。

オルラヤ・ホワイトレース(2022年4月中旬)

だいたい6~7か所くらいで発芽とそこからの株の成長を確認できました。

あと今回気づいたのが,種からの生育だと,昨年の苗からの育成と比べて,1ヶ月くらい少し成長のペースが遅いようです。裏庭の日当たりがイマイチというのも理由としてあるかもしれません。

 

そして昨年より1ヶ月ほど遅れて,4月下旬から開花してきました!

オルラヤ・ホワイトレース(2022年4月下旬)

2022年5月(2年目の開花)

 5月になり,2年目の開花が本番を迎えます!

オルラヤ・ホワイトレース(2022年5月中旬)

至るところで開花が進みます!

オルラヤ・ホワイトレース(2022年5月中旬)

 そして,砂利道のオルラヤも開花しました(笑)

砂利道にこぼれ種で咲いた「オルラヤ・ホワイトレース」(2022年5月下旬)

たった1株から6~7株がちゃんと開花するまでに成長できました。

2022年6~7月(2年目の種収穫)

 6月中旬くらいまで,こぼれ種から成長した株どんどん開花し,白い花を至る場所で見せてくれました。

オルラヤ・ホワイトレース(2022年6月中旬)

そして6月下旬の種つけの季節になってきました。最初の4月に先行して開花した株には種がたくさんできています。

オルラヤ・ホワイトレース(2022年6月下旬)

オルラヤ・ホワイトレース(2022年6月下旬)

 7月上旬には砂利で育った「オルラヤ・ホワイトレース」も種をつけていました。

 こんな環境なのに,ちゃんと成長~開花~種までつけるとは,本当に丈夫な植物です。

オルラヤ・ホワイトレース(2022年7月上旬)

 という訳で今年も昨年以上にたくさん種を採取できました。

基本的にはこぼれ種からの発芽でも十分なんですが,昨年と違う場所に撒いて見たりと今年はいろいろ試してみたいと思います。以上で,今回の2年間の成長記録が終わりです。

まとめ

  今回は最近人気の1年草,「オルラヤ・ホワイトレース」について,その名(オルラヤ or オルレア)の由来についてと,2年間の育成記録を記事にしました。実際育ててみて,見た目の繊細な雰囲気とは対照的に,ほぼ放置管理で,豪華な白花をたくさん咲かせることができました。また噂にたがわぬ繁殖力で,見た目の繊細な雰囲気とは対照的に,こぼれ1株から10株以上に殖やすことができました。某宿根草専門店の一番人気(オルラヤは1年草ですが)というのも納得のおすすめ植物でした。