土や頻繁な水やりが不要で気軽に育てられるエアプランツですが,育て方を調べてみても,水やりで過湿にしてもNG,乾燥し過ぎもNGとあり,適正な育成条件の見極めが難しく,エアプランツを長く元気に育てるのは意外と難しかったりすると思います。
今回は,実際にエアプランツを育ててみて,過湿が原因で枯れたパターン,乾燥が原因で枯れたパターン,それぞれについて見ていきます。具体的にどのように育て方から,過湿,乾燥で枯れたのか紹介します。最後に,エアプランツのおすすめの育て方について考えてみます。
過湿で枯れるパターン
枯れ前
こちら今回経過観察した,エアプランツで左から「チランジア・カクティコラ(Tillandsia cacticola)」,「チランジア・テクトラム(Tillandsia tectorum)」です。
6月上旬に購入して水回りに飾りました。
こちらは「チランジア・テクトラム(Tillandsia tectorum)」です。トリコームが長く、ふわふわとした姿が特徴的な品種で,可愛らしい印象です。
エアプランツの育成についてですが,週に1度程度霧吹きをする程度です。
過湿による枯れ
こちらが「チランジア・テクトラム(Tillandsia tectorum)」の約半年後の様子です。
一見は大きな変化はなさそうに見えますが、、
このように上部と下部が分離してしまいました。断面を見てみると,黒色に変色していてダメになっているのが分かります。
こちらが「チランジア・カクティコラ(Tillandsia cacticola)」の約半年後の様子です。
こちらは10月頃に,株の上部がスポッと抜けて分離してしまいあとは全体が弱りながら最終的にはバラバラ,ボロボロになってしまいました。
最初の美しかったときの株姿からの変化が余りに大きく少しショッキングな見た目です。。
エアプランツの過湿に枯れの特徴
エアプランツの過湿による枯れの原因は,水やり,特に葉と葉の隙間に水が長時間入り込む状態がつづくこと,その部分で腐ってしまうことです。過湿による枯れの典型的な見た目の特徴は,他の一般的な植物と同様に葉色が茶色になるなど変化が見られる(ただ分かりにくい)ことの他に,株の上側が下部からとれて分離してしまうことです。
株の上部を軽く持っただけでスポッと外れるので最初はかなりビックリすると思います。こうなると回復の見込みはありません。
それでは,根本的に植物が育たない環境で育成していたのかということ,そうでもなく隣で育てていた「ディスキディア・エメラルド 」は半年経過しても元気です。
日当たりなど環境そのものが良くなかったという可能性は無さそうです。
水やりは霧吹きで週に1回程度でしたが,それでも今回の環境はやりすぎだったようです。
乾燥で枯れるパターン
次は乾燥で枯れるパターンです。育成したのは「チランジア・コットンキャンディ(Tillandsia ‘Cotton Candy’)」です。
育成開始時の写真が残って無いのですが,週1程度の水やりをして育成開始から半年くらいで開花もしたのですが,水やりを怠って最終的に枯らしてしまいました。
枯らしてしまった後の現在の写真がこちらです。
しかし,どうでしょう。過湿で枯れた場合と比較して,乾燥で枯れたエアプランツはドライフラワーのようでなかなか風情があるように思います。
実はこちらの「チランジア・コットンキャンディ(Tillandsia ‘Cotton Candy’)」,枯れてから7年ほど経っているのですが枯れてもドライフラワーとして鑑賞価値は十分にあると思います(少なくとも個人的には)。ということで,枯れた後もずっとこのような同じ場所に飾っています。
枯れ対策
枯れ対策としては,過湿にし過ぎず,乾燥もしずぎもNGなので,適度に水やりする,という曖昧な対策になってしまうですが,これは品種や育てる環境によってそのバランスも変わってくるので判断が難しいところです。
ただし,今回の結果が言えるのは,過湿が原因で枯れるとかなりショッキングな見た目になるのに対して,乾燥で枯れる場合は十分に鑑賞に堪える状態をキープできることです。
ですので,結論としては,エアプランツはやや乾燥気味に育てることで良い結果になりやすいのではないかと思います。
ドライフラワーにおすすめのエアプランツ
万が一乾燥で枯れてしまった場合,ドライフラワーとして使うなら枯れて少し縮んでも目立たない細めの葉の品種がおすすめです。
その中では,今回紹介した「チランジア・コットンキャンディ(Tillandsia ‘Cotton Candy’)」などがおすすめです。
まとめ
今回はエアプランツの枯れパターンとして,実際に育てて経験した過湿と乾燥による枯れのパターンについて紹介しました。また,乾燥で枯れてしまった場合は,ドライフラワーとして楽しめる可能性があることもご紹介しました。エアプランツの育て方の参考になれば嬉しいです。