今回は常緑低木の「ピットスポルム」の成長記録です。ピットスポルムはニュージーランド原産で「トベラ」とも呼ばれる「ピットスポルム属トベラ科」の常緑低木です。光沢のあるエメラルドグリーンの常緑葉と,おしゃれなブラックの枝が特徴です。この色合いがシックでまた樹形もコンパクトにまとまるので,庭木や生け垣,鉢植えとして幅広く楽しめ,庭や玄関まわりを上品に彩ります。また斑入りの品種もあります。成長もゆっくり管理も楽ですが,育て方には注意が必要で高温多湿の環境で枯らしてしまうなどの報告もあります。
今回は我が家では「ピットスポルム」を3号ポットから地植えで育ててみました。矮性品種でゆっくりとした成長で育てた4年間の育成記録を紹介します。
基本情報
| 種類 | 庭木 常緑低木 トベラ科ピットスポルム属 |
|---|---|
| 学名 | Pittosporum tobira |
| 花色 | 白~クリーム |
| 開花時期 | 5-10月 |
| 最大樹高 | 1.5m |
| 耐暑性/耐寒性 | 普通/強 |
ピットスポルムの種類
黒枝と光沢のある葉が特徴の「ピットスポルム(Pittosporum)」ですが,いくつかの種類があります。
代表的なのは科名でもある「トベラ(Tobira)」で,丈夫で生垣などにも多用されています。また,低くまとまる「矮性トベラ(ナナ)」や,白や黄色の模様が入る「斑入り品種」,明るい葉色が特徴の「黄金葉品種」があります。また最近では,ニュージーランド原産の「細葉系(シルバーシーンなど)」があるようです。
日当たり
日当たりを好み,基本は「よく日の当たる場所か半日陰」で旺盛に生育します。一方で,真夏の強い西日や植え付け直後は斑入り品種・鉢植えは「明るい日陰」が無難です。耐暑性は高くはなにので,蒸れを避けるため風通しを確保。耐寒性は高めです。
水やり
地植え:根付けば乾燥に強く,通常は不要で降雨のみで大丈夫です。真夏の極端な乾燥・植え付け初期に限り,朝か夕方にたっぷり与えます。
鉢植え:用土表面が乾いたらたっぷり水を与えます。夏は乾きやすいので毎日〜1日おき,冬はやや控えめにます。
成長記録
2021年3月
ピットスポルムの矮性種でエメラルドグリーンの葉が特徴の品種「エルフィン」の3号ポットを購入しました。植えたのは,家の西側の庭の玄関前あたりです。昼から夕方前くらいまで長く日が当たる場所です。

まだまだ10cm程度と小さいですが,今後の成長が楽しみです(ちなみに成長への期待から,緩効性肥料のマグァンプ中粒を近くに撒いてますが,根からでる根酸に反応して溶け出す成分もあるためあまり効果はありません笑)。

2021年5月
植付けから2か月が経過しました。だいぶ暖かくなってきましたが矮性ということもあり,まだそれほど大きくなっていないようです。

ちなみに同時期に周囲いくつか新しい植物を植えていて,左から緑の薄い緑の葉が「ラベンダーグロッソ」,手前の緑葉が青花が咲く「アルペンブルー」,赤い葉が「ガウラ・グレース」です。
2021年6月
6月になり周りの雑草も伸びてきましたが,ピットスポルムの黒枝も少し伸びてきたように見えます。

2021年11月
秋になりました。葉焼けが進行して茶色に変色していますが,これは真夏のときの暑さと直射日光の影響です。やはり暑さや強い直射日光,蒸れには強くないようです。

2022年2月
真冬になりました。葉がさらに痛んだように見えますが,これは寒さと真夏に受けたダメージの両方によるものだと思います。

ちなみにこの時期に植えた奥側に見える植物は,常緑多年草の「ユーフォルビア」です。
2022年10月
さらに8カ月ほどが経過し,秋になりました。今回はどうにも真夏の様子を撮り忘れるようです笑。春先に植えた「ユーフォルビア」がかなり大きくなっていますが,ピットスポルムも無事夏越しできました。ピットスポルムも植えて1年以上ですが,まだ縦横25cm程度と成長はかなりゆっくりです。

2022年12月
冬の時期になりました。この年は葉色はエメラルドグリーンをキープして良好ですね。成長ゆっくりはピットスポルムと対照的に,手前の「アルペンブルー」がもりもりに成長しています。

2024年6月
このあとだいぶ存在を忘れていて(笑),1年半ほどが経過してました。「アルペンブルー」が満開のこの時期に,よく見てみると「ピットスポルム」の存在に気が付きました。

1年半見ないうちに根付きが進んだためか,縦横とも40cm位に大きくなっています。
新しく生えてきた明るいグリーンの葉と黒枝のコラボが美しいです!

ちなみに「ピットスポルム」の上に見える斑入りの葉はこちらも常緑低木の「ギンバイカ(マートル)」です。
2025年3月
またしばらく時間が経過して9カ月後の翌年3月になりました。
廻りの植物が大きく成長し埋もれ忘れがちな「ピットスポルム」ですが,そいういえばと思い出したように植え場所を見てみると,

なんと葉がなくなり,枝だけになっていました。。また軽く上に引っ張るとスポッと根からの反発もなく簡単に抜けました。
この様子からするだいぶ前に既に枯れていた,予想される時期としては,やはり前回写真の後のの8月の真夏前後だと思われます。
年々暑くなり夏場の猛暑の時期に,周りの植物の成長による蒸れの増加なども重なり枯れてしまったのだと思われます。
まとめ
今回は常緑低木「ピットスポルム」の矮性品種についての成長記録でした。ピットスポルムの特徴である光沢のあるエメラルドグリーンの常緑葉と,黒枝がおしゃれで,3年間ほど育成できました。一方で,耐暑性に課題があり,夏場に葉焼けしたり,過湿になると枯れてしまうという育成の難しさ(矮性は特にそうなのかもしれませんが,あくまで感触です)も垣間見られました。生け垣などにも使われるピットスポルムですが,今回育成した矮性はかなり成長も遅いことが分かったので,寄せ植えや風通しの良い花壇の手前でグランドカバー的に使うのも良いかもしれません。
★★★★