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強健な野イチゴ!『ワイルドストロベリー』の成長記録~普通のイチゴとの違いは?

 今回は,「ワイルドストロベリー」の成長記録です。和名「野イチゴ」の方でなじみのある「ワイルドストロベリー」ですが,その名の通り暑さ・寒さに両方に適用できる野性的な強健さがある「常緑多年草」です。高さ低めの横に広がる性質からナチュラルガーデンのグランドカバーに定番の宿根草です。もちろん初夏と秋に生る「実」も魅力で,一般のイチゴより甘さ控えめですが,十分に食用できてジャムなどにも使えます。

 今回の記事では,基本情報としてイチゴの違いや育て方を確認した後,実際に育てた2年間の成長記録を紹介します。

 

基本情報

種類 草花 常緑多年草
学名 Fragaria × vesca
花色
開花時期 4~6月(9~10月)*周年
最大草丈/横張り 30/50cm
耐暑性/耐寒性 強/強

イチゴとワイルドストロベリー(野イチゴ)の違い

 「ワイルドストロベリー」は野生のイチゴ,一般のイチゴはそれに対して商業的に改良された品種です。両者は同じ学名(Fragaria)で同じ科属(バラ科オランダイチゴ属)ですが,実や葉に異なる特徴を持っています。

 まず実については,一般的なイチゴは実が大きく丸い形をしています。また味はジューシーで甘い特徴があります。一方,ワイルドストロベリーの実は小さく扁平な形状をしています。風味豊かですが酸味は強めです。

 実が生る前は「葉」で判断するしかなく見分けるのは難しいですが,ワイルドストロベリーの方がより新葉の葉色が薄く黄緑色葉に照りがあります。また葉脈も少ない傾向がありますが,品種により見極めるのは難しく参考程度です。

 また,普通のイチゴも十分強健ですが,ワイルドストロベリーの方がより強健で,やせ地でも育てやすいです。

↓一般的なイチゴの成長記録はこちらにありますので,比較の参考にしてください。

www.papa-niwa.com

日当たり 

 耐暑性,耐寒性ともに強いですが,真夏の長時間の直射日光と湿気はやや苦手としているので,極端に蒸れる場所への植え付けは避けたほうが良いです。

水やり

 地植えの場合は降雨のみで十分で水やりは不要です。鉢植え育てるケースも多いと思いますが,その場合でもかなりの乾燥に耐えますが,カラカラにはならないように適宜水やりします。

病害虫・鳥害

 病害虫には強く,普通に育てていれば予防のための薬剤等の手当ては不要です。ただし,「実」は昆虫類や鳥獣に狙われるので,適宜ネットなどで保護します。

成長記録

2022年5月

 ワイルドストロベリーの3号ポットを購入し,裏庭の一角にある半日陰のコーナーに植えました。

ワイルドストロベリー(2022年5月上旬)

 少し離れてみるとこんな場所で結構な荒れ地かつやせ地です。さらに夏になると雑草が大量に生えて管理が大変な場所ですが(管理してないですが。。),「ワイルドストロベリー」の強健さに期待です!

ワイルドストロベリー(2022年5月上旬)

 ちなみに,左上に見えるシルバーリーフは「セントーレア・ギムノカルパ」という常緑低木で,上に見える斑入りはの植物は「エゴポディウム」という宿根草です。

2023年3月

 とここで,いきなりですが今回の成長記録は凡ミスで10カ月くらい記録を残すを忘れてしまい,早くも翌年の春です。。気を取り直して,ここからは成長記録をしっかり記録していきます!

 

 さて,真冬は霜がおりるようなかなり気温の低い植え場所なので心配しましたが,葉の様子から多少ダメージを受けた?ように見えるものの,無事冬越でしできました。

ワイルドストロベリー(2023年3月中旬)

3月下旬には,開花しました。花の色形は普通のイチゴとほぼ同じです。

ワイルドストロベリー(2023年3月下旬)

 黄色の花芯が花後に実になります。

一般のイチゴと同様,自然に受粉され高確率で実になるので,基本的に人工授粉は不要です。

2023年4月

4月の様子です。花数,若々しい黄緑色の新しい葉の数も増えてきました。

ワイルドストロベリー(2023年4月上旬)

4月下旬には,ほぼ新しい葉に入れ替わりました。株のサイズもずいぶんと大きくなって,高さ30cm,横幅40cmくらいあります。

ワイルドストロベリー(2023年4月下旬)

2023年5月

5月のGWの頃です。

ワイルドストロベリー(2023年5月上旬)

花は終わり,黄色の花芯が膨らんで実ができ始めています。

ワイルドストロベリー(2023年5月上旬)

2023年6月

6月になり株がさらに大きくなり,新しい花も咲き続けていますが,そろそろ一番花から育った実が熟してきました。

ワイルドストロベリー(2023年6月上旬)

 株元には,熟してきた「ワイルドストロベリー」の赤い実が見えます。株元に集まって見えるのは,春時点の株が小さいときに咲いた花からできた実だからと思います。株の上の方でも開花が進んでいるので,いずれ株元以外でも実がどんどん育っていくと思います。

 

 株元をアップするとたくさんの実が生っているのが見えます(野鳥によるものと思われますが,左に見える実は一部食べられてしまっています)。普通のイチゴと比べると細長い形をしています。右上には,これから熟す若い青々した実が写ってますね。

ワイルドストロベリー(2023年6月上旬)

 十分に熟れて形のよい『ワイルドストロベリー』の実を選んで食べてみると,やっぱり普通のイチゴと比べると酸味が強いですが,しっかりとして風味があり十分美味しく食べられました。

 

株のサイズもさらに大きくなり,高さ40cm,横幅50cmくらいあります。

ワイルドストロベリー(2023年6月中旬)

 写真の右上にある斑入り葉の宿根草「エゴポディウム」も,春以降に急速に成長して広がっています。こちらもグランドカバーとして最適ですね。

2023年7月

 7月下旬になりました。かなり気温が上がってきて「ワイルドストロベリー」は苦手とする時期に入ります。開花や実生りも止まり休眠期に入ります。

ワイルドストロベリー(2023年7月中旬)

 植付けから夏越し,冬越し,実の収穫まで一通り見れましたので,一旦今回の成長記録は区切りとして,また気温が下がってくる秋以降に記事を更新する予定です。

まとめ

 今回は,いわゆる野イチゴである『ワイルドストロベリー』の成長記録を記事にしました。やせ地に地植えして放置管理で2年間育ててみましたが,問題なく夏越し,冬越しでき,実の収穫まで体験することができました。自家製の実を育てて食べるのは楽しいですし一番の魅力だと思いますが,その強健さと横に広がる性質から,自然風の庭や花壇のグランドカバーにも向く植物だと思います。

実際育てたオススメ度

★★★★