今回は,『ギンヨウアカシア(通称ミモザ)』の成長記録です。ギンヨウアカシアは,銀色がかった細い葉と,冬の終わりを告げる初春に枝いっぱいに咲く鮮やかな黄色い球状の花が魅力の「常緑低木」です。シルバーグレーの葉は常緑で一年通して鑑賞価値が高く,暑さ寒さに強く丈夫なことから,最近では鉢植えだけでなく,シンボルツリーに使われていることも増えています。一方で,見過ごされがちなのが病害虫対策です。とても強健なギンヨウアカシアではありますが,特に「カイガラムシ」が付きやすく,発生の程度が悪いと最悪枯れてしまいます。
我が家では,『ギンヨウアカシア』を鉢植えで3年間育ててきました。今回は,病害虫にも焦点を当てながら,成長と開花の記録を紹介します。
基本情報
| 種類 | 常緑中高木 |
|---|---|
| 学名 | Acacia baileyana(一般的にギンヨウアカシア/ミモザ) |
| 花色 | 黄色 |
| 開花時期 | 2-4月 |
| 最大樹高 |
5m |
| 耐暑性/耐寒性 | 中/中~強 |
ギンヨウアカシアの種類
ギンヨウアカシアの中で園芸的に特にメジャーな品種は,①標準種である「バエリアナ」②「プルプレア」③「デアネイ」の3タイプです。
①標準種は,銀白色の繊細な葉と春に咲く黄色いポンポン状の花が魅力です。成長はやや早く,シンボルツリー向きです。
②プルプレアは新芽や若葉が紫がかるのが特徴で,シルバーと紫のグラデーションが美しく,葉色の変化を楽しめます。
③デアネイは葉が,濃い緑色なのが特徴です。葉の大きさもやや大きめで柔らかい印象で,樹形全体がふんわりとした感じで,標準種よりやや穏やかな雰囲気です。
今回の成長記録で紹介するのは「プルプレア」です。
また,こちらは以前育てていた「デアネイ」の育成記録ですので,良かったらご覧ください。
日当たり
日当たりを好みます。基本的にはよく日の当たる場所で管理したほうが,葉色もきれいに出て生育も良好です。耐暑性,耐寒性はともに高いですが,高温多湿にはやや弱く,特に鉢植えでは蒸れに注意が必要です。病害虫の原因にもなるので,風通しの良い場所で管理するのが無難です。
水やり
乾燥気味を好む性質がありますが,鉢植えでは水切れに注意が必要です。表土が乾いたらたっぷり与えるのが基本で,特に乾きやすい夏場はこまめにチェックが必要です。過湿は根腐れの原因になるため,受け皿に水を溜めないようにします。地植えの場合は基本的に降雨のみで足りますが,真夏に極端な乾燥が続く場合は補水すると安心です。
成長記録
2021年10月
今ほど苗があまり出回ってなかった頃,欲しかったギンヨウアカシア(プルプレア)の4号鉢苗が見つかり,少し高かったのですが勢いで購入しました笑
ちなみに,右隣の白鉢に植わっているのが同じアカシアの仲間「アカシア デアネイ(ディーンズワトル)」です。

株の高さは50cmほどです。鉢が少し小さかったので,早く株を大きくしたいのもあり,根張りを考えて6号プラ鉢に植え替えました。

憧れの株一面のミモザのポンポン黄花が楽しみです!
2022年3月
3月になり開花の季節がやってきました。

この年は雪が降ったりしましたので,植え付け半年以内の苗には試練です。。

雪の寒さは乗り切れたのですが,結局3月通して楽しみにしてきた花は咲かず,開花はお預けとなりました。まだ株が小さかったためだと思われます。以前育てていた「ミモザ・デアネイ」でもそうでした。

また,あとで分かったことですが,ギンヨウアカシアは開花するときは早ければ12月には先に蕾を株いっぱいにつけるので,2月くらいに蕾が無かった時点で開花の可能性はありませんでした(^^;
2022年4月
4月になりだいぶ暖かくなってきました。
3月からですが,少し株も大きくなって様になってきたので,大きめの8号プラ鉢(ホワイト)に植え替えて,さらにおしゃれな鉢カバー(グレー)に入れてウッドデッキの上に置くことにしました。場所は,家の東側のお気に入りの「ホワイトのフェンス」の前です。
(あまり風通しが良くないので,今考えるとこれがこの後の顛末の原因な気がしています)

新しい葉っぱ出てきました。新葉がパープルなのが「プルプレア」の特徴です。


これだけパープルだと,成葉になってシルバーリーフになるのか不安になりましたが,しっかりとシルバーリーフに変色します。
2022年5月
だいぶ葉も充実してきて樹形も様になってきました。

2022年6月
成長期なので1月1月で大きくなります。紫色だった生葉もすっかりシルバーが発色しています。「ホワイトの木目調フェンス」とのコントラストが美しいです!

少し水やりを怠ったせいか,一部の葉が黄色く枯れてしまいました。

2022年7月
枯れも収まってますます葉が生い茂ってきました。株の高さも90cmほどに成長しています。

ここで最初の異変に気付きます(閲覧注意)。

ギンヨウアカシアの天敵『カイガラムシ』が1匹発見されました。カイガラムシは,幹や葉に固着して汁(樹液)を吸うことで,栄養不足により植物が弱わってしまいます。また,大量に発生すると,栄養不足により樹全体が枯れる原因となるほか,排泄物によって「すす病」を引き起こしたり,アリを寄せ付けたりの被害もあります。
見つけた固体は直ぐに擦り落としました。
2022年9月
真夏も去り,9月中旬になりました。もう1m以上に大きくなってきました。

その後のも定期的に「カイガラムシ」が発生したので見つけ次第取り除きました。

シルバーグリーンの葉色は青空ともマッチして本当に美しいです。

2022年12月
12月になりました。早くも蕾ができはじめています!

開花期の2か月以上前の12月,しかも中旬というのに,こんなに早く蕾がつくのは知りませんでした。

これでこの後何もなければ,初の開花は確定といっていいでしょう!開花期の2~3月が楽しみです!

2023年1月
1月になりました。開花に向けて順調に蕾が育っているようです。


2023年2月
開花をまじかに控えて蕾の様子をチェックしているときに在らぬものに気付きます(閲覧注意)。

これまで気付かなかったのが不思議なくらい,カイガラムシが大量に発生していました。

数匹ついた枝は擦り落とし,たくさんついた枝は蕾がついていても泣く泣く切り落としました。

また急遽こちらのカイガラムシ専用の防虫殺虫剤を購入しました。

使用要領を守って散布します。

細かい泡を含む液をたっぷりカイガラムシがついた枝に噴きかけます。またカイガラムシがいない枝にも予防のため噴きつけます。


カイガラムシのついた枝はカイガラムシを擦り取ったり,枝を切り取ったりし,殺虫防虫剤も施した。ということでいったん様子を見ます。
2023年3月
3月上旬,一旦危機が去り開花がはじまりました!

近所のギンヨウアカシアは開花しているのに,うちのだけ2月には開花せずヤキモキしましたが(やはり「カイガラムシ」の影響?),3月上旬にしてようやくの開花です。

まだこれから咲く蕾もスタンバっています。7

ポンポンの黄花!これこそが待っていた花です!

ただこうやって見ると,株一面という訳ではなく,株のごく一部です。やはりカイガラムシ発生の影響は大きいのかもしれません。

来年はもっと豪華な開花を見せてくれることを期待です!
2023年7月
鉢植え開始から1年9カ月,2回目の7月になりました。だいぶ新しい葉が育ってきたので,カイガラムシの痕跡(卵など)が残っているかもしれない古い枝を剪定しました。

2023年11月
秋になりました。夏の成長期を経験して大きくなるはずですが,水がれ等あり少し元気がない感じです。

2024年6月
鉢植え開始から2年8カ月,3回目の6月になりました。
これはもう反省なんですが,管理が不行き届きで雑草で土面が見えなくなってしまってます。

そして具に観察してみると,またもやカイガラムシが大量に発生。。

あわてて,株元の雑草は取り除き,先の「カイガラムシ」専用スプレーを散布しました。
2024年8月
8月になりました。めちゃくちゃ暑い日ですが,カイガラムシの発生を抑えきれずに,ついには葉が枯れ始めました。。


これまでの対処の結果,見えてるカイガラムシだけとってももはや防げなそうだったので,カイガラムシが卵や小さな幼虫含めてついてそうな枝を全てカットし,残った枝にまんべんなく「カイガラムシ」専用スプレーを散布しました。

が時すでに遅し,復活することはなく,枯れてしまいました。枯れの直接の原因はカイガラムシですが,それを発生させてしまったのは,下記の要因と考えています。
・鉢をあまり風通しが良くない,家の東側の移したこと。カイガラムシは,風通しの悪い,ジメジメした場所が好きなので失敗でした。
・管理を怠ったこと。ギンヨウアカシアはとても丈夫なイメージあり,カイガラムシの被害が多いことを事前によく知りませんでした。なので,他とおなじ放置管理で臨んだわけですが,鉢の置き場所の風通しも良くなかった上,あまり管理が行き届かない(つい忘れる)置き場所になったことで対策が遅れました。
・カイガラムシ成虫になると殻をつけてしまい,殺虫剤が効かなくなります。最初に発生した5月~7月頃の幼虫期(駆除適期)のまだ体が柔らかく,薬剤が浸透しやすい時期に対策すべきでした。
害虫に悩まされ3年弱で枯れてしまいましたが,ミモザの黄色いぽんぽん花を観賞できたのは良かったです。今度は反省を生かして,風通しの良い場所でリベンジしてみようと思います!
まとめ
今回は常緑低木「ギンヨウアカシア(プルプレア)」の成長記録でした。ギンヨウアカシアの特徴であるシルバーグレーの繊細な葉と,春に咲く黄色いポンポン状の花はとても魅力で,鉢植えでも十分楽しむことができました。
一方で,カイガラムシの発生や夏場の水管理など,丈夫なイメージに反して気を抜けない一面も見られました。特に鉢植えでは水切れと蒸れの両方に注意が必要です。成長は比較的早く,放任でも育ちますが,こまめな観察が結果を左右する樹木だと感じました。ただ,繰り返しになりますが,常緑のシルバーリーフ,素敵な黄花と(暑さ寒さには)強健な性質は最高レベルに魅力的なのは変わりなく,広くおススメできる植物です。
★★★★★