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ローズゼラニウム(蚊連草)の2年間の成長記録~蚊よけの実際の効果は?

 今回は『ローズゼラニウム』の成長記録です。ローズゼラニウムは,フウロソウ科テンジクアオイ属の植物で,その芳香からニオイゼラニウムとかニオイテンジクアオイ,またその虫よけ効果から「蚊連草(カレンソウ)」などとも呼ばれます。春には白とピンクの花を咲かせます。

今回は,ニオイゼラニウムを初夏に地植えしてして育ててみました。耐寒性が弱いとか冬越には3℃以上の環境が必要などと言われますが,我が家では無事冬越しして2年目の花を咲かせてくれています。虫よけ効果にも注目して,成長を振り返ってみたいと思います。

 

基本情報

種類 常緑低木
学名 Pelargonium graveolens
花色 パープル,ホワイト,ピンク
開花時期 3-5月
最大高さ・横幅 60cm/60cm
耐暑性/耐寒性 強/やや弱

ローズゼラニウムの名前

ローズゼラニウムは,蚊連草,蚊嫌草,ニオイゼラニウム,センテッドゼラニウム,テンジクアオイ,など様々な呼称,流通名を持ち,名前の数とバリエーションがとても多いです。
・ニオイゼラニウム,センテッドゼラニウム

 ゼラニウムは,フウロソウ科ーテンニジクアオイ属(Pelargonium:ぺラルゴニウム)なのですが,園芸の世界ではフウロソウ科ーフウロソウ属(Geranium:ゼラニウム,ゲラニウム) の名前「ゼラニウム」で呼称されています。ニオイゼラニウム,センテッドゼラニウムもテンジクアオイ属(ぺラルゴニウム)で,その中で茎葉にバラのような芳香をもつ品種をさします。センテッドというのは「匂う」という意味の英語です。

・テンジクアオイ,ニオイテンジクアオイ

 ローズゼラニウムは,上にあるようにフウロソウ科ーテンニジクアオイ属ですので,テンジクアオイ,ニオイテンジクアオイは植物学の分類に基づいた和名です。

・蚊連草(カレンソウ),蚊嫌草

以前地植えしていた「蚊連草」

 ローズゼラニウムと,蚊が嫌がる「シトロネラ」の香りの植物(レモングラスなど)を交配して作出された植物です。ローズゼラニウムと似ていますが,葉が柔らかく幅広で見た目が異なります(ローズゼラニウムの葉姿は成長記録で確認できます)。

このようにローズゼラニウムの1品種との位置づけで厳密には異なりますが,同じに扱われることも多いです(この記事もその扱いです)。

育て方はローズゼラニウムと同じです。(以前育てていましたが,日当たりイマイチで風通しのあまり良くない場所に植えたので1年で枯れてしまいました。日当たりに植えるようにしましょう。)

虫よけとしての使い方

ローズゼラニウムは生きた芳香剤とも言われます。ローズゼラニウムをカットして花瓶などに入れて,ベランダや窓辺に置くことで,虫の侵入を防いだり,虫よけ効果が期待できます。

また,地植えの場合は蚊の発生場所と風向きを考えて,日当たりと水はけの良い場所に植えます。

日当たり 

 日当たりを好みます。耐暑性はとても高いですが,耐寒性は普通なので1年草扱いされることも多いですが,暑さに強いので日当たりの気温高い場所に植えれば関東以南であれば比較的容易に冬越しできます。

水やり

 乾燥にも強いので,地植えの場合は根付いて以降は水やりは不要です。

成長記録

2023年5月

 5月上旬に「ローズゼラニウム」の3号ポット苗を地植えしました。「ローズゼラニウム」は耐寒性が高くはなので,家の南側の日当たりの良い場所にしました。

ローズゼラニウム(2023年5月上旬)

株の大きさは高さ,横幅ともに15cmくらいですが,地植えのタイミングで既に開花しています。あまり主張は強くないですが,白とピンクの控えめの花が素敵です。

ローズゼラニウム(2023年5月上旬)

ちなみに左に見える薄紫の花は「カリブラコア」という多年草の草花です。一年草扱いとされることも多いですが,無事冬越して2年目の開花を見せています(少し元気がないですが)。同じく暑さに強い「ローズゼラニウム」も日当たりの場所で植えているので,冬越しに期待です。

また,風通しの良い庭ではあるのですが,夏場はジトっとしてくると蚊がでてくるので,蚊よけの効果にはさらに期待です!

2023年7月

 7月中旬になりました。気温が上がり成長期に入って,株がかなり大きくなっています。株の大きさは高さ,横幅ともに30cmくらいです。

ローズゼラニウム(2023年7月中旬)

葉に触ると爽やかなハーブと言いますか,若干ケミカルな蚊取りマットのような特徴的な芳香がします。

2023年8月:蚊よけの効果は?

 8月中旬になり,さらに株のボリュームが増しています。この時期,蚊の出るシーズンですが,実際の蚊避け効果はどうなのでしょうか?

ローズゼラニウム(2023年8月中旬)

ローズゼラニウム(蚊連草)を植えてから蚊が一切でなくなった!

と言えれば良かったのですが,実際はそこまでではなく,植えていても蚊はでます。ただ感覚的なものですが,ローズゼラニウム周辺の蚊とか虫全般の発生率が減った気はします。

2023年9月

真夏が終わり9月中旬になりました。少し黄色く痛んだ部分が見られますが,株は元気です。

ローズゼラニウム(2023年9月中旬)

ちなみに,後ろに左後ろに移りこんでいる青花は植えて5年になる「ルリマツリ」という常緑低木です。

2023年11月

11月になり気温が下がってきて,黄色く変色した部分がやや枯れて,葉の密度が少し落ちてきました。

ローズゼラニウム(2023年11月中旬)

やはり寒さには耐えられないのかなと心配になりつつ,冬越しに期待します。

2024年2月

一番寒い時期をの超えて2月中旬まで来ました。関東南部ではありますが氷点下の日も何日もありましたが,黄色く変色した部分が多くあるものの,株は無事冬を超えることができました!

ローズゼラニウム(2024年2月中旬)

ローズゼラニウムについて調べると,判を押したように「耐寒性は3℃以上まで」と記載があるものを見かけますが,正しくないようです。ローズゼラニウムは0℃以下でも冬越しできます!

2024年4月

4月下旬になり,開花期になりました。株の大きさも高さ,横幅ともに50cmくらいに大きくなって,開花もより目立つようになりました。

ローズゼラニウム(2024年4月下旬)

花のアップはこんな感じです。

ローズゼラニウム(2024年4月下旬)

ローズゼラニウム(2024年4月下旬)

花期は,4月中旬から5月いっぱいの1ヶ月半ほどでした。

2024年8月

 育成はじめてから2度目の真夏のシーズンになりました。2度目の夏を経験してみて,庭全体というより少なくとも「ローズゼラニウム(蚊連草)」の周辺については,蚊だけでなく虫の発生が少ないように思います。

ローズゼラニウム(2024年8月上旬)

2年間放置管理だったので,だいぶ株姿が乱れてきました。適度に剪定して株姿を整えて,この先も長く育てていこうと思います。

まとめ

 今回は,ローズゼラニウム(蚊連草)を育成してみました。放置管理でしたが,無事冬越しに成功して2年目の開花を見せてくれました。また,ハーブとしても優秀で,嬉しい虫よけ効果まであるので,育てるメリットの多い植物だと思います。日当たりの良い暖かい場所で育てるのがおすすめです。

実際育てたオススメ度

★★★★★