今回は観葉植物の定番「ユッカ(青年の木)」についてです。「ユッカ(青年の木)」は北~中米原産のリュウゼツラン科ユッカ属の植物で,いろいろな種類がありますが,一般に流通しているのは,今回育てた「エレファンティペス(elephantipes)」という品種です。幹の部分が像の足のようだから名付けられたみたいですが,最もメジャーなユッカで,ウンベラータなどと並んで丈夫で育てやすい代表的な観葉植物です。
我が家では,部屋からバルコニーの緑を眺めたい!家の外からバルコニーをおしゃれに見せたい!ということで,50cmくらいの中型のものと,1.5mの大型の「ユッカ」を購入しました。実際,バルコニーの一角に置いてみて,存在を忘れるぐらい,水やりを一度もしないほどの放置管理でしたが,4年間無事育成でき,今夏にはじめて珍しい白花を咲かせてくれました。
基本情報
種類 | 草花 多年草 |
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学名 | Yucca elephantipes |
花色 | 白色 |
開花時期 | 不定期 |
最大樹高 | 2m(育成環境による) |
耐暑性/耐寒性 | 強/強 |
水やり
ユッカは乾燥を好みます。実際,この後紹介するようにバルコニーの軒下に2株育てましたが,降雨以外の水やりはしてなく,降雨の場合も軒下のため横から入る雨以外で水やりできてなかったはずですが,乾燥で枯れたり,枯れかけたことは一度もありません。このことからもユッカが乾燥に強いのは間違いありません。逆に,軒がなく雨が全て当たると,過湿になる可能性があります。
耐寒性・耐暑性
見た目がいかにも南国という植物なので,耐寒性は弱そうに見えます。実際,冬場は室内に取り込むべきと書いてある本やサイトもあったりします。
しかし,家の北向きのバルコニーで早朝と西日以外の日が当たらない半日陰の場所でも,2株とも4年間成長しました。このことから,耐暑性はもちろん,耐寒性もかなり高いです。(地植えでかつ霜に当たった場合の耐性までは分かりませんが。。)。
ユッカの成長(4年間の成長Before&After)
家の北西側のバルコニーの軒下に置きました。軒下なので,雨量は完全な屋外よりは少なめな場所です。
こちらが最初の頃(2018年6月)の様子です。鉢を除いた株の大きさは高さ・横幅ともに50cmといったところです。
いきなり時間を進めますが,こちらが4年3カ月後です。
鉢を除いた株の大きさは高さ90cm・横幅80cmといったところです。
で,どこが大きくなっているのかと,像の足のような太い幹(「エレファンティペス(elephantipes)」の由来)から枝分かれして伸びてくる部分です。こちらの写真だと,幹から数本くらいニョキニョキと伸びているのが分かると思います。
別の場所です。
ただ成長は比較的ゆっくりで,我が家の場合,4年で成長した長さは30~40cm程でした。
ちなみに肥料・水やりは一切しませんでしたが(本当に1度も笑),全く問題なく育ってくれています。ユッカはとても強健な性質を持っているようです。
ユッカの開花!
そしてバルコニーで放置管理で育成開始してから4年間,ついに初めての開花を見せてくれました!
成長記録で紹介した90cmほどの育った株とは別に同時期に購入した1.5m級のユッカがあり,開花したのはそちらのユッカです。
ユッカは開花状態で売られていることは無く,開花自体が珍しいです。ユッカの花色は白です。開花時期は決まっておらず気まぐれで,1日の寒暖差など株へのストレスが開花条件に関係しているのではないか,と言われているようです。
我が家の場合,確かに例年になく,8月の連日の最高気温35℃くらいの夏日から9月に入り25℃近くまで急激に低下したので,気温の急変の影響はあるかもしれないと思いました。
4年間もずっと咲かなかったので,まさか開花しているとは思わず,ふとバルコニーの一角を見たら花弁らしきものが落ちていて,ようやく気付いたという展開です。
ですので,気づいたときには花のピークも終わり,花弁が落ち始めている時期でした。開花前の蕾から開花までの様子をリアルタイムで見てみたかったですが残念。。。
気まぐれなのでいつになる分かりませんが,次回の開花時に是非その過程を楽しみたいと思います!
という訳で我が家で花が観れた時期は数週間と短かったですが,もともと花期自体それほど長くないようで,花期は1ヶ月弱ほどのようです。
花後はそのままにしておくと,少し見た目が悪いので,このように最終的にカットしました。
花茎の大きさは大きかったり小さかったりその時々みたいですが,今回は長さ50cmほどでした。
ユッカの手入れ
通常の管理
基本情報のところで書きましたが,ユッカは乾燥を好みます。これまで4年間うまく育てられたのは,バルコニーの軒下で,降雨による水やりより低頻度で水やりできたのか良かったのだと思っています。
なので屋外で育てるときは水のやりすぎに気を付ける,屋内で管理するときは逆にやりすぎに注意して低頻度に水やりするのが良いのではないかと思います。
葉の管理①(枯れ葉をカット!)
ユッカは分岐した枝の先端が成長点で葉を伸ばしていきますが,成長点から下の古い葉は黄色く枯れてだらしくなく残ります。見栄えが良くないので,はさみ等でカットしていきます。葉の幅があるので,小さな剪定はさみだと少し作業しにくいかもしれません。
根元ほど固いので切るのは大変ですが,できるだけ根元を切った方が見た目はキレイになります。
幹の下の方を見ると分かりますが,こうやって先端が伸びて葉が更新されていくことで,ゴツゴツした像の足のような幹肌ができるんですね。
葉の管理②(汚い部分だけ部分カット!)
またそれ以前に,雨風のストレスを受けることで,葉の先端が部分的に枯れたようになって汚くなってしまいます。
そんなときは,汚くなった部分だけハサミでカットしてしまうと良いです。カットした部分から枯れがさらに進行しないか心配ですが,大丈夫です。
以上の管理をしていれば,いつもキレイな『ユッカ』を楽しめると思います!
まとめ
今回は,観葉植物の定番『ユッカ』の4年間の成長のBefore&Afterと,4年目にして初めての開花の様子について記事にしました。まず実際育ててみて感じたのは,一切の放置管理でも育成できる強健性です。またご褒美的に咲く白花がユッカの男性的な印象とは違って繊細で,スパイス的に鑑賞価値を高めてくれます。(私のように)ずぼらだけど常緑で管理不要の大きめの植物が欲しい,という方はとてもおすすめできる観葉植物(低木)です。
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