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輝く花が毎春咲く!多肉植物『マツバギク(松葉菊)』の成長記録~毎年冬越して3年目の開花!

 今回は,春に咲き光沢のある花びらが美しいマツバギク(松葉菊)の成長記録です。マツバギクは,肉厚で棒状の葉を付ける多肉植物です。日当たりと乾燥気味の場所を好み,潮風に強く,やせ地でもよく育つ,とても丈夫で育てやすい植物です。横に這うように広がっていくので,地面を覆うグランドカバーにも使えます。

 我が家では,3年前にマツバギクの中でも耐寒性が「低い」と言われるラプランタス系(この後説明入れます)を地植えして育ててきました。西日も当たる日当たりの良い環境で育ててきましたが,毎年冬越して今春に3回目の開花を迎えました。

 

基本情報

種類 草花 ー 1年草(ラプランタス系),常緑多年草(デロスペルマ系)
学名 Lampranthus spectabilis(ラプランタス:非耐寒性マツバギク)
Delosperma cooperi(デロスペルマ:耐寒性マツバギク)
花色 紫,ピンク,白,黄,オレンジ
開花時期 4-6月(ラプランタス),6-10月(デロスペルマ)
最大草丈 30cm(横に広がる)
耐暑性/耐寒性 強/普通

マツバギクの種類

 マツバギクは,性質の異なる2つの種類があるので注意が必要です。

まず「マツバギク」とは,ハマミズナ科(Aizoaceae)の中に含まれる①ラプランタス(Lampranthus)属②デロスペルマ(Delosperma)属の総称です。そして,それぞれがラプランタス系(マツバギク),デロスペルマ系(マツバギク)などと呼ばれています。

 ①ラプランタス系は,②と比べれば耐寒性が低いため1年草扱いとされる場合もありますが,暖地では問題なく冬越する「常緑多年草(Evergreen Perennial Plant)」です。開花は4~6月です。

 ②デロスペルマ系は,耐寒性マツバギクとも呼ばれ冬越しし易い品種で,こちらも「常緑多年草」,開花は6~10月です。

 

    園芸店では,ラプランタス系とデロスペルマ系とを分けずに,”マツバギク”でまとめて販売されることが多いです。どちらかを希望の場合は,店員さんに聞くと良いかもしれません。

 

今回成長記録を紹介するのは①ラプランタス系ですが,ラプランタスも毎年冬越し成功できています。 

マツバギクとマツバボタンとの違い

ちなみに似た名前の植物の「マツバボタン」があります。どちらも多肉系の葉を持ちますが,花の形が明らかに違うので見分けるのは簡単です。開花は夏場(6-10月)です。

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マツバギク(左)マツバボタン(右)

また「マツバボタン」は耐寒性が低く,日本の温暖な気候では冬越できないので「マツバボタン」は1年草扱いとなります。

マツバギクの日当たり

 日当たりを好みます。我が家でも昼以降,西日を含めた直射日光が当たり続ける環境で育てていますが,問題なく育っています。

 夕方~朝型は花が閉じて,日が当たると花が開く性質があります。次の写真は,この後の「成長記録」の2年目の4月の満開時の様子です。

同じ日の朝と昼でもこれだけ違って見えます。このため日陰だと十分に花を楽しめないです。

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マツバギクの同じ場所・日付の朝(左)と昼(右)の違い(2021年4月中旬)

マツバギクの水やり

 多くの多肉植物と同様に乾燥を好み,地植えの場合は降雨以外の水やり不要です。

マツバギクの成長記録

2020年3月(植え付け:地植え)

 マツバギクの売れ残り3号ポット苗をお安く購入し(アンダー100円),南向きの花壇の角の部分の手前に植えました。

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マツバギクの植え場所(2020年3月)

 昼以降に陽が当たり続けて乾燥しやすい場所で,マツバキクには合う環境です。ですが,元々植わった庭木の根がかなり回っている場所に無理やり穴を掘って植えたので,土壌環境は良くないかもしれません。

 今後の成長と花壇からこぼれるように咲いてくれることに期待です。

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マツバギク(2020年3月下旬)

2020年4~5月(最初の開花)

 4月上旬になり,さっそく蕾がついてきました。

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マツバギク(2020年4月上旬)

4月中旬になり,開花しました。

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マツバギク(2020年4月中旬)

 光沢のある輝くような花弁が独特な雰囲気でとても美しいです。

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マツバギク(2020年4月中旬)

あっという間に成長し,5月の上旬には花壇から垂れてきて,期待の「こぼれて咲くような雰囲気」に少しなってきました。

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マツバギク(2020年5月上旬)

最初の年はこれくらいが最盛期でした。開花期は1ヶ月といったところでしょうか。

2020年8月(夏越し)

 最初の真夏です。

 マツバギクは,暑さに強いですが,蒸れには強くなく,少し弱ってきているようです。写真だと分かりにくいですが,一時期大きく広がった株も小さくなってしまいました。

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マツバギク(2020年8月中旬)

マツバギクに限らず,「乾燥に強い⇔蒸れに弱い」は成り立つようです。

2021年2月(冬越し)

耐寒性が低いと呼ばれているラプランタス系マツバギクなので少し心配してましたが,無事冬越しできそうです。

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マツバギク(2021年2月中旬)

 1年経過しましたが実際育ててみて,日当たり良好の場所で育成する場合は,むしろ寒さより夏の蒸れに気にした方が良さそうです。

ちなみに「マツバギク」の左で茶色く紅葉している植物は常緑低木の「チェッカーベリー」です。

2021年4月(2回目の開花)

 4月になり,2回目の開花期がやってきました。

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マツバギク(2020年4月上旬)

 日に日に,花数が増えています。

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マツバギク(2021年4月中旬)

4月下旬にはこんなに花数が増えて,花同士が重なっています。

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マツバギク(2021年4月下旬)

最初に書きましたが,マツバギクは日が当たることで花が開きます。

同じ日ですが,朝と昼でこんなに様子が違います。

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マツバギクの同じ場所・日付の朝(左)と昼(右)の違い(2021年4月中旬)

そして5月中旬くらいになりました。マツバギクは,突然花だけ枯れたように萎れて,開花期が終わります。今年も開花期は1ヶ月くらいでした。

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マツバギク(2021年5月中旬)

ちなみにマツバギクの左にスコップの上の植物は常緑低木の「チェッカーベリー」,その右の黄色い斑入りの植物は,「黄金カズラ」,右手に見えるのはハーブの「レモンタイム(木立性)」です。

2022年3月(2回目の冬越し)

 さらに約1年が経過して,早春になりました。右隣の「ローズマリー・モーツァルトブルー」も咲き乱れて,少し春らしくなってきました。

 放置管理なので毎年存在を一時的に忘れてしまうのですが,ふとマツバギクを見ると,何とか生き残っている模様。。

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マツバギク(2020年3月中旬)

アップするとこのような感じです。今年も無事2回目の冬越ができたようです。

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マツバギク(2021年3月上旬)

2022年4月(3回目の開花)

 4月になり,3回目の開花シーズンがやってきました。

 4月上旬,昨年ではもう開花していたくらいの時期ですが,ようやく蕾を確認しました。例年より1~2週ほど遅いでしょうか。

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マツバギク(2022年4月上旬)

そして待つこと2週間,ようやく1輪だけ開花しました。例年より少し遅くて4月中旬に開花です(そのせいで記事のアップが遅れることに(笑))

マツバギク(2022年4月下旬)

こちらがアップです。相変わらず輝く紫色が幻想的です。

マツバギク(2022年4月下旬)

例年は5月中旬までの開花ですが,今年は開花が遅れたので,もう少し長く咲いてくれることに期待です!

今回の『マツバギク』の成長記録は以上です。

まとめ

 今回は,多肉植物の『マツバギク』の3年間の地植えでの成長記録について紹介しました。実際育ててみて,西日が当たる環境ですが,放任で毎年特徴的な輝くような紫花を咲かせてくれています。少し個性的ですが,とても育てやすい初心者にもおすすめの植物です。