今回は,春先に紫や青の花を咲かせるグランドカバー『ツルハナシノブ』の成長記録です。『ツルハナシノブ』は,這性の宿根フロックス(Phlox)の仲間で,冬でも緑の葉をキープ,成長旺盛で横に良く広がり,青系の花を咲かせてくれる,貴重な常緑のグランドカバーです。
我が家では,『ツルハナシノブ』の中でも,紫に近い青色の花を咲かせる『ツルハナシノブ・シアウッドパープル』を秋植えして,約1年間育ててみました。実際育ててみて,冬の間も枯れることなく緑をキープし,春先にきれいな青紫の花を咲かせてくれました。
基本情報
種類 | 常緑多年草 |
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学名 | Phlox stolonifera |
花色 | 青紫,青 |
開花時期 | 3-5月 |
草丈 | 5cm(花茎は20cmくらいに立ち上がります) |
耐暑性/耐寒性 | 普通/強 |
ツルハナシノブの種類
ツルハナシノブの種類はいくつかありますが,メジャーどころでは,紫花の「シアウッドパープル」と薄い青の「ブルー」の2種類が有名です。
今回の記事で扱っているのは,紫花の「シアウッドパープル」です。
日当たり
日当たりを好みますが,関東以南の暖地でかつ真夏に直射日光に長時間当たると元気が無くなります。そのため,直射日光が1日中当たり続ける場所は避けましょう。
水やり
基本地植えの場合は水やり不要ですが,真夏に直射日光があたる場所で地面がカラカラになると,弱ってしまいます。真夏の間は水遣りすることをおすすめします。
植える場所
旺盛な成長を生かして,平地のグランドカバーとしての用途や花壇の隙間を埋めるのに使うのがおすすめです。
今回の記事では,高さのある花壇の端の方に植えて縁から垂らすように仕立てることを狙いましたが,『ツルハナシノブ』は地べたを這うように広がるので,あまり向かないと思いました。
ツルハナシノブの成長記録
地植えした場所
南向きの花壇の一角に植えました。我が家では日当たりが最も良い場所かもしれません。「ツルハナシノブ」は「真夏の暑さにには弱い」ので少し心配ですが,まずは初めての育成なので目立つところに植えてみることにしました。
2020年9月
こちらが植え付け直後の苗です。3号ポット苗で大きさは横10cm,高さ5cmほどです。葉が青々としてますが,見た目が少し雑草っぽいです(笑)
2021年1月
真冬になってきました。春~夏の成長期を過ぎた秋植えということもあり,大きさは殆ど変わりません。
気温は1日の平均気温5℃くらいで,0℃に近い日もありますが,「ツルハナシノブ」は常緑です。(子供の庭遊びで,土をかけられて少しかわいそうです(笑))
1月下旬には少し葉色がくすんできましたが,葉は落ちません。やはり耐寒性はかなり高いようです。
2021年3月
真冬をしのいで3月上旬になりました。古い葉の間から新芽が伸びてきました。
次の写真は,たった3週間後ですが新芽が伸びて,こんな変わりようです。もう紙札までツルが伸びてきて,つぼみもでき始めています。暖かくなってからの成長の速さに驚きです。
2021年4月
4月に入って,待望の花が咲き始めました!花は、芝桜のように地面近くではなく、15cmほど花茎を立ち上げて咲きます。明るい青紫色で周囲を明るくしてくれる色です。
4月中旬になってもまだよく咲いてくれています。紙札が完全に,葉や花に隠れてしまっていますね(笑)
2021年5月
4月下旬から少しずつ花数は減ってきて後1輪となりました。開花期間は,およそ1か月弱といったところでしょうか。
それにしても,地植えしてからの成長には目を見張るものがあります。
メジャーで測ってみたら,植え付け時の10cmから60cm以上にも横に広がっていました(紙札の位置にも着目)。
ほぼこの2か月の成長なので,かなりの成長スピードです。「ツルハナシノブ」はグランドカバーとして,土面を早めにカバーしたい人におすすめと言えると思います。
きれいな青花の開花と成長スピードの優秀さが見れたという訳で,ひとまず「ツルハナシノブ」の成長記録は以上です。
基本情報のところで紹介しました『ツルハナシノブ・ブルー』はこちらで購入できます。
今後は初夏,そして夏のシーズンに入ります。真夏の直射日光には弱いようなので,適宜遮光もしながら育てていこうと思います。夏の育成の様子もこの記事に追記していきたいと思います。
まとめ
今回は,常緑のグランドカバーの『ツルハナシノブ』を紹介しました。実際育ててみて,とても成長旺盛で3~4月の2か月で,10cmから60cmに広がりグランドカバーとしてポテンシャルの高さを見せてくれました。
また,グランドカバーの中では数少ない青花が見事です。やや耐暑性に難がありますが,常緑でグランドカバーとして使える貴重の草花だと思います。
★★★★