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【秋の香木】キンモクセイ、ギンモクセイ、ヒイラギモクセイの違いは?~我が家の木犀の四季の移ろいと秋の開花

 秋の代表的な庭木『キンモクセイ』についてです。『キンモクセイ』は三大香木(他 ジンチョウゲ(春),クチナシ(夏))との1つとされ,強く甘い香りを庭に漂わせてくれます。我が家では,樹齢40年近くになる地植えの『キンモクセイ』がありまして,その開花と甘い香りは毎年秋シーズンの楽しみになっています。

  今回は,秋の庭木『キンモクセイ』と,『キンモクセイ』とよく似た『ギンモクセイ』『ヒイラギモクセイ』の違い,見分け方を中心に記事にしてみました。また,我が家の『キンモクセイ』と,『ギンモクセイ』とくよく似た『ヒイラギモクセイ』(ギンモクセイとヒイラギの交雑種)の開花を中心とした四季の移ろいと一部害虫対策についても紹介します。

 

基本情報

 まず,キンモクセイ、ギンモクセイ、ヒイラギモクセイの基本情報を整理します。

名前 キンモクセイ ギンモクセイ ヒイラギモクセイ
学名 Osmanthus fragrans Silver Osmanthus fragrans Osmanthus ×fortunei
科目/属 モクセイ科/モクセイ属
木の種類 常緑小高木
開花時期 9~10月
最大樹高/横張り 3~5m
耐暑性/耐寒性 強/強
花色 オレンジ
葉の形 トゲ無 小さなトゲ有 大きめのトゲ有

キンモクセイ・ギンモクセイ・ヒイラギモクセイの違い

違い①:花色

 キンモクセイ,ギンモクセイ,ヒイラギモクセイの見分け方は簡単です。まず,その中の通り花の色はキンモクセイがオレンジ色なのに対して,ギンモクセイ(銀木犀),ヒイラギモクセイの花色はです。

違い②:葉の形

 また,花が咲いていない時期でも違いは分かります。キンモクセイの葉は丸みがありますが,ギンモクセイ,ヒイラギモクセイの葉のまわりがトゲ(ギザギザ)があります。

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左:キンモクセイの葉,中央:ギンモクセイの葉、右:ヒイラギモクセイの葉

 ともにトゲのあるギンモクセイ,ヒイラギモクセイの葉の違いですが,ギンモクセイの葉のトゲは遠目からでは見えないくらい小さいのに対して,ヒイラギモクセイのトゲははっきりわかる大きさです。ギンモクセイ,ヒイラギモクセイはしばしば混同されるので注意しましょう。

 つまり,キンモクセイ,ギンモクセイは,花色(オレンジ or 白)と花が咲いてなくても葉の形(トゲ無or トゲ有)を見れば見分けることができます。

育て方

 実際とても育てやすく,暑さ,寒さ両方にとても強いです。真夏の直射日光に終日浴びても大丈夫ですし,真冬の雪に降られても問題ありません。

病害虫とその対策

 基本的に病害虫にも強い庭木です。ただし,キンモクセイ,ギンモクセイ,ヒイラギモクセイにつく唯一といっていい代表的な害虫と言えば,テントウムシに似た『テントウミノハムシ』です。大きさは,テントウムシより一回り小さい幅3mmくらいです。

 テントウムシと違って動きはとても素早く,触ったりなど物理的なストレスや殺虫剤などの刺激を与えると,ピョンっと目が追い付かないくらいの高スピードで跳ねて飛んで行ってしまいます。 

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我が家のヒイラギモクセイの葉についた『テントウミノハムシ』(5月下旬)

 2018年に大発生して,薬剤サンプルで対処したのですが,せっかくの常緑葉をかなり食われてしまい本当に苦労しました。

ちなみに成虫が発生する1ヶ月くらい前に,前年に木下の枯れ葉に産み付けられた卵が孵化し,株元からオレンジ色のテントウミノハムシの幼虫が木を登っていく様が観られます。見た目がウジ虫の様で気持ち悪いです。。

オレンジ色の『テントウミノハムシ』の幼虫(5月上旬)

 予防方法ですが,卵を産み付けられないよう,また産み付けられても孵化させないよう,幹の下の枯れ葉は撤去しておくことが重要です。回収が面倒な場合は,ブロワーなどで吹き飛ばして株元から枯れ葉を移動させるだけでも効果があります。

 これをしても,毎年少しは近所から飛んできてついていますが,大発生しなければそこまで神経質になることはないかもしれません。見た目もイモムシやケムシより取っつきにくい感じではないですし。。

 

 とにかく,幹下の枯れ葉の撤去と,防虫・殺虫剤が効きますので,予防を万全にするのと,発生したら早めに駆除をしましょう。 

 

我が家の樹齢40年『キンモクセイ』『ヒイラギモクセイ』の季節の移り替わり

 それでは我が家にある『キンモクセイ』,『ヒイラギモクセイ』(実は長年『ギンモクセイ』と勘違いしてました。。)の四季の移り変りをみて行きます。

春から夏,見頃の開花の秋,常緑で越す冬の様子をお届けします。

 

 ちなみに両方とも,自分ではなく先代が植えたものを家の建て替え時に撤去しないで残したものです。樹齢は40年くらいはあると思います。

 古くからある庭木が残る,我が家の東側の花壇の様子はこちらの記事で紹介しています。

www.papa-niwa.com

『春』の様子

 こちらキンモクセイです。春咲きに新芽が出てきて葉が増えてきました。

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キンモクセイ

 次が『ヒイラギモクセイ』です。ギンモクセイとヒイラギの交雑種で,葉のトゲがギンモクセイよりはっきりしています。

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ヒイラギモクセイ(5月中旬)

 このヒイラギモクセイのトゲは固く,肌にあたると結構痛いです。常緑といっても冬に少し葉を落としますが,落ち葉は水分が抜けてさらに葉が固くなります。皮膚に刺さると出血するほどですので注意が必要です。

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ヒイラギモクセイ(5月中旬)

『夏』の様子(8月中旬)

 今年(2020年)の夏は酷暑でしたが,キンモクセイは余裕で夏越しします。葉が落ちたり,葉焼けしたりなどの気候によるダメージは全く見られませんでした。

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キンモクセイ(8月中旬)

  ヒイラギモクセイも同じく元気です。

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ヒイラギモクセイ(8月中旬)

『秋』の様子(10月上旬):開花!

 10月になり涼しくなったころ,庭にでるととっても甘くて芳ばしい匂いが・・・香りの方向に目を向けると,開花していました!匂いで開花に気付くなどめったにないのですが,さすが「キンモクセイ」といった所でしょうか。

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キンモクセイ(10月上旬)

  気づかなかったことが不思議なくらい,満開に咲いています。匂いに目が行きがちですが,オレンジ色の小さな花も可愛らしくてとても魅力的です。 

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キンモクセイ(10月上旬)

 花が終わった後に樹下が花がらでいっぱいになるのですが,1つ1つの花が小さいので回収しずらくて掃除が少し面倒です。。

 

 あとこちらは株が弱っていて4年間咲かなくて,久しぶりに開花した『ヒイラギモクセイ』の開花です!花の見た目はギンモクセイと殆ど変わりません。

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ヒイラギモクセイの開花!(2021年11月上旬)

 ヒイラギモクセイの白い花は控えめですが,上品な印象です。

『冬』の様子(1月下旬)

 キンモクセイもギンモクセイもともに常緑樹なので,真冬でも葉は緑のままで落葉しません。庭が寂しい感じにならないのは嬉しいですね。

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キンモクセイ(金木犀)(2020年1月下旬)

まとめ

  今回は,秋の庭木『キンモクセイ』『ギンモクセイ』『ヒイラギモクセイ』の違いと,我が家の樹齢約40年の『キンモクセイ』『ヒイラギモクセイ』の四季の移り変わりについて記事にしてみました。 記事の内容が参考になれば幸いです。