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竹の除草剤を使った駆除・伐採方法まとめ~竹を根から枯らす処理方法をご紹介!~

 前回記事の我が家の裏庭での竹害の紹介に続き,今回は除草剤を使った実際の竹の駆除方法について記事にしてみました。これまでの経緯ですが,昨年(2019年)まで人が立ち入れないような鬱蒼とした場所だったのですが,DIYで雑木を伐採したり大木はネット業者に依頼して伐採・処分したりして,裏庭の整理に目途がついてきました。ようやく人が立ち入れる場所になったということで,これまで記事では,アンティーク調の物置を置いたり,植栽をしたりと,庭づくりに着手した様子をお伝えしました。

 しかし5月中旬のある雨の空けた晴れの日,裏庭をふと見ると今年もこのお方が。。

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 前回の記事では,あまり知られていない竹の恐ろしい性質とその結果である竹害について,我が家の裏庭を実例にご紹介しました。

 今回は,その後編として,我が家の竹の駆除を実際にやってみましたので,その方法と内容について詳しく書きたいと思います。

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竹の駆除方法

  前回の記事に書きましたが,竹の本体は地下茎なので,地上部をいくら切っても翌年にはまた生えてきます。そこでおすすめしたい方法は,ラウンドアップをはじめとしたグリホサート系の除草剤を地上部の竹内部に注入(竹一本当たり10ml程度)して枯らす方法です。これにより,地上部を介して地下茎にまで除草剤を浸透させ,地下茎も一定範囲枯らすことができます(枯れる地下茎の範囲までは把握できていません)。ただし,竹が細い場合(直径2cm以下くらい)の場合はドリルの穴開けが難しく,また断面も小さく除草剤が必要量注入できない場合があります。この場合,根本付近でカットして除草剤を入れた方が楽です。その後,注入口をテープなので塞ぐのは同じです。後でこのやり方もご紹介します。

 ちなみに除草剤を使った別の方法として,土壌散布する方法もあるようですが,しばらく庭づくりができなくなってしまいます。従って,少し手間ですが竹をピンポイントで枯らせる方法をおすすめします。

準備する道具

①電動ドリル

 竹内部の除草剤を注入する穴開けに必要です。穴あけにもたもたしていると蚊に襲われますので、作業性を考えて電動ドリルは必須です。外での作業なので,バッテリータイプであることも必須です。

 自分が使ったドリルは,IKEAで買った2000円くらいの一番安いモデルで,これにホームセンターで買ったドリルの先端(5mm)を組み合わせています。ドリル径は5~10mmの太いほうが注入しやすくおすすめです。

 普段DIYをやる方は,次のような,もう少しちゃんとしたものを買った方が兼用できて良いと思います。こちらは,ドリルの先端は最初からついているようです。

②除草剤

 除草剤には,ラウンドアップなどのグリホサート系の除草剤を使います。除草剤は一般的には薄めて使いますが,今回は原液を注入します。

 ちなみに,『ラウンドアップ』では値段が高いという方,成分は同じで安価なサンフーロンがお勧めです。自分は,昨年も今年もこちらを使いました。

③除草剤注入器具

 除草剤注入用によく使われるのが,スポイトやロートです。竹1本当たり10mlが注入の目安なので,スポイトだと過不足なく注入することができます。

  自分もまずはスポイトを買ったのですが,間もなく使わなくなりました。実際作業してみて,結構液が垂れてやりづらかったのと,危険な除草剤(大量に摂取した場合に発がん性があるとの報告もあるようです)の入った容器に何度もスポイトを入れたり出したりする作業が大変で,神経をつかうので止めました。ロートだともっとやりづらいと思ったので,下の写真のような丸形洗浄瓶(プラ製)を買って,除草剤を移し替えて使いました。一度移し替えてしまえば,あとは容器を押して必要量出すだけでしばらく使えるのでとても便利です。

 

竹の駆除作業の実例

   前回の記事でも書きましたが,竹が生えてる5月中旬くらいから気温と湿度が上がり,蚊が発生しやすくなります。作業の邪魔になりますので,なるべく気温が低くカラっとした日を作業日に選びます。

 ただ,6月ともなると20℃以下でかつ湿度が低くくなることはそうそうないでしょうから,蚊専用の殺虫スプレー等で事前に作業環境を整えます。

作業のスケジューリング

 作業自体は,処理する竹が10本程度であれば,地形にもよりますが30分くらいで終わると思います。ただ,竹の成長具合によって処理のタイミングが変わってきます。

 具体的には,中身が詰まったタケノコではだめで,竹の内部に除草剤をためる十分な空洞ができる1m以上,かつ竹が固くならない2m以下位に成長したサイズが理想です。2m以下が良いのは,固くなると穴開けで少し困ることがあるのと(後述),最後の処分量が少なくなるからです。

 ただ,竹の成長のタイミングがばらばらで,ちょうどいい高さの竹を一度に処理できないことも多々あると思います。例えば週末しか作業できないのであれば,一週ずらして作業するなどします。自分の場合も,先に成長した10本を処理し,翌週に遅れて成長してきた10本程度を処理しました。

穴あけ

 処理する竹に目星をつけたら,作業を開始します。まず分かりやすいように,穴あけから除草剤注入後までのゴールイメージを絵にしてみました。穴の高さや位置関係が重要です。テープで穴を塞ぐまで手順ではこの状態を目指します。

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竹の穴あけ・除草剤注入後のゴールイメージ

 まず,ドリルを使った穴開けです。次の写真の太さ約4.5cm,高さ2m弱の竹を例にします。

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 まず,穴を開ける場所ですが,除草剤を地下茎の届かせたいので低い位置がいいのですが,低すぎると節と節の間隔が狭すぎます。最初のポンチ絵になったように,地上から30cm~1mの高さが目安です。また除草剤が必要量注入できるよう節と節の間が15cm以上あるのを確認し,(漏れないよう)節の下2~3cmあたりを狙います。

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 ドリルを使って除草剤注入用の穴を開けていきます。竹が成長してある程度伸び切ってしまうと,竹も固くなります。そのため,なるべく必要な高さ(1~2m)になったタイミングを見計らって,なるべく早く作業に取り掛かることが重要と思います。

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 注入後に除草剤が漏れにくくなるように,斜め上からドリルを入れます。

 ところで,竹の太さによっては断面積は1cm2くらいしかない場合があります。枯らすのに必要な10ml(10cm3=断面積:1cm2  × 高さ:10cm)入れるには,節と節の間に高さ10cmほどの空間が必要になります。つまり,節と節との間に10cmは距離がないと,除草剤を必要量注入できなくなってしまうのです。この意味で,穴を節から2~3cm下に開けることも考慮して,節と節の間隔が15cm程度あることが重要となります。

 こちらが穴開け後の状態です。

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 少し穴が小さいと感じる時は,竹は若いうちはそれなりに柔らかいので,穴を開けたあとにドリル回しながら上下左右に動かすことで容易に穴を拡大することができます。この意味で,竹が固くなる前(2m以下が目安)に作業することが重要となります。穴径が小さいと,除草剤注入時にノズルの先端が穴にピッタリはまって空気の抜け道が無くなり,液が全く入らなくなってしまいます。

 かといって穴が大きすぎると後でテープで塞ぐにしても液が漏れやすくなるので,ノズル径に対して少し大きめくらいがおすすめです。

除草剤注入

 除草剤を開けた穴に注入します。

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 容器を押すと,先のノズルから液が出ます。ちなみに,写真だと素手で触っていますが,グリホサート系の除草剤は発がん性があると言う話もあるので,念のため手袋をしましょう。ただ,作業手順的に,液が手につく場面はないと思います。

 

 容器の先端部分をドリルで開けた穴に入れて,除草剤を注入します。穴とノズルの間に少し空気の逃げ道用の隙間を作ることに注意しながら,容器を押して必要量を注入します。足りないともう一度作業することになるので,確実に枯らすため多少あふれても多めにいれます。

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 ここまでの作業で下図(再掲)の状態になったと思います。

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竹の穴あけ・除草剤注入後のゴールイメージ

 ちなみに,内部の空洞が小さい細い竹(直径2cm以下くらい)は,ドリルの穴開けが困難なので,普通に切って断面の穴に除草剤を注入しました。

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テープで穴を塞ぐ

 最後の作業で穴をテープで塞いでいきます。テープは何でもいと思いますが,できれば撥水性のあるガムテープでぐるぐる巻きにして漏れないようにしたいところです。

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 ちなみに,昨年は,今年より作業環境が悪く面倒だったこともあり,除草剤注入後にテープを貼りませんでしたが,注入した竹はすべて枯れました。ただ,枯らす範囲を最大限広げるなど,効果を最大化するためにも,面倒ですがテープは張っておいた方がいいと思います。

 

竹の駆除処理後の経過観察(1,2週間~1年後)

 竹の処理後に,本当に正しく処理ができたか?,本当に効果があるか?,気になると思います。実際,処理して2~3日後では竹に変化がみられることがありません。そこで,処理後の経過2週間で処理が適切に行われたかどうかの確認のポイントを見ていきたいと思います。

 ちなみに,今回の除草剤の処理方法の場合,6~9月の夏場の処理でも完全に枯れるまでは2~3ケ月要します。またさらに,土を掘り返すことなく,地下茎が腐って枯れた地上部を簡単に抜けるようになるまでは冬まで待たなければなりません。

1週間後

 1週間もすると通常ならかなり成長していてもおかしくない期間です。しかし,除草剤を注入して数日経つと成長が極端に遅くなります。またもう一つ,除草剤の効果を確認する方法があります。それは,竹の根元の方が見てみると,もともと10cmはあった節と節の間隔が1~3cmに詰まったり,節が斜めになったりして,明らかな生育不良が起きているのが確認できます。

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2週間後 

  竹の上部が緑から黄色に変色していきます。このまま放置すれば,いずれ白っぽい枯れた竹になっていきますので,ここまで確認すれば安心です。あとは地下茎が腐るのを待つだけです。

 逆に,2週間経っても以上のような生育不良や変色が確認できない場合は,再度の除草剤の注入をおすすめします。

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1年後

 気になる除草剤処理の1年後の様子は詳しくこちらの記事にまとめました。 

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まとめ

  今回は前回の竹害の紹介に続き,除草剤を使った実際の竹の駆除方法について記事にしてみました。今回は,かなり徹底的に処理をしましたので,また来年のタケノコが生える季節に効果を確認して,ここでご紹介してみたいと思います。同じように竹害に悩まれている方の役に立てば幸いです。それでは長くなりましたが,最後まで読んで頂きましてありがとうございました。

 

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